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反出生主義に覚える違和感について

「反出生主義についてどう思いますか?」

という質問をいただきました。

よく知らなかったので、まずは調べてみました。

反出生主義とは、読んで字の如く、出生を否定する思想です。「自分は生まれてこないほうがよかった(誕生の否定)」と「人間は生まない方がよい(出産の否定)」という考え方です。根拠となるポイントは3つです。

1. 苦しみの回避: 生まれること自体が苦しみの始まりであり、存在することによって必然的に苦しみを経験することになる。なので、出生を避けるのが望ましい。

2. 倫理的責任: 子供を産むことは、子供に対して不必要なリスクや苦しみを負わせることであり、倫理的に問題がある。

3. 環境と資源: 世界の人口増加が環境や資源に与える負担を減らすため、出生を控えるべき。

昨今、環境破壊や貧富の差の拡大、そしてパンデミックなどがきっかけとなって人生の苦難がSNSを通じて広くシェアされた結果、この反出生主義が注目を浴びているようです。

確かに誰だって一度くらいは「産んでくれと頼んだ覚えはない」なんて思うものですし、僕も思ったことがあります。なので、反出生主義に共感する人が少なくないのも、わからなくはありません。

でも……

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