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「何処ぞの二人」と一人

こんにちは、睫です。

このたび、睫はシンガーソングライターの秋本美穂ちゃんの立ち上げたCREATIVE STUDIO.30にお呼ばれし、『何処ぞの二人』というお芝居の雇われ演出をやってきました。

ご来場頂いた皆様、また関心を寄せて頂いた皆様に、心より感謝申し上げます。


演者と初日スタッフと前髪を切りすぎた睫


意識を持って『演出』というポジションにトライしたのが人生初めてのことで、難しいと感じることや、悩んだこと、何を悩んでいるのかよく分からなくなることもありましたが、結果として、とてもよいチャレンジをさせて頂いたとホクホクしています。


今回の企画について、秋本ちゃんからお誘い頂いたのは去年の11月、誕生日の2日後でした。最初は「なんで私が東大に!?」ってくらい、なんでそんなお話が来たのかとポカンでした。

睫、演出、やったことない。

かつ、実績も、なんにもない。

そんな人間に演出を頼むのって、かなりチャレンジングだな?!と思ったのを覚えています。


その時点で決まっていたことは、

①主催が秋本ちゃん
②秋本ちゃんと四折さんが出演
③戯曲「かいだん」

という感じ。

「かいだん」は読むだけだと20分行くか行かないかの戯曲で、これ1本で公演をするか?どうなんだ?みたいなところもありつつ、でも決まっていたのは上記のことだけ。

1週間くらい悩んで、人に相談したりもして、結構やろうと決めました。「さよならの書き方」の時とだいたい同じです。相談した人も同じです。本当にありがとうございました。


そこから12月に顔合わせをして、1月の後半くらいから稽古が始まりました。初回の顔合わせが、なんかめっちゃピリピリしてて。それがめちゃくちゃいいなって思ったのを覚えています。

誘ってくれた秋本ちゃんと、四折さんと私。3人の関係値は実は全く深くなくて、それぞれがお互いの存在を認識してるくらいのものでした。

だから顔合わせのとき、どういうノリかな〜と向かったんですが、なんか、本当にピリピリしてて。笑


場所や料金、動員人数や、そもそも30分以内のお芝居だけで終わるのか?など、いろいろ決め事をしたのですが、誰も折れないし譲らないし、最初から暗礁に乗り上げるような打ち合わせでした。

でもそれが私は結構好きで。この人はここをこだわるんだ、っていう発見もあったし、自分も話をする中で、自分の中で何がネックなのかがクリアになっていく感じもある。
ずっとこの雰囲気だったらアレだけど、初回(しかもほぼ全員初対面)からこの雰囲気はすごいぞ!と、他の2人がどうだったかは分からないけど、私はすごく楽しかったです。


そこから3人で、カバディみたいにじねじねと距離を詰めながら、稽古をしていきました。

仲良くアップルパイを食べたりできるようになったよ


秋本ちゃんが決定していた「かいだん」に追加して「つくりばなし」を持ってきてくれたのも、2、3回目の打ち合わせの時だっかな?

とりあえず読んでみたらすごく面白くて、これだ!と。

2つの作品で、1時間程度の芝居をすることが決定しました。

2つとも夫婦の話で、並べるからこそ滲み出る面白さみたいなところもあったんじゃないかと思います。


それからは打ち合わせのときのピリピリ感はどこへやら、稽古は案外、ほのぼのと進みました。脱線も多かったけど、おかげでお互いを知ることができました。

四折さんは出張のたびにお土産を買ってきてくれるいい人でした。


そして途中から、福井劇の会のゆかりちゃんが制作として加わってくれました。4人のカンパニーです。

ゆかりちゃんには本当に感謝していて、本番当日、何もかもがスムーズに進んだのは、全部ゆかりちゃんのおかげだなと思っています。

お客様のアンケートにも、スタッフの対応を褒めて頂く文章がたくさんあって、私が勝手に嬉しくなるくらい。

私や演者の2人がお芝居にだけ集中できたのは、ゆかりちゃんがいてくれたからです。本当に感謝。多謝!

実は高校のころから知り合いのゆかりちゃん


で、本番。本番。

ご来場頂きました皆様、いかがだったでしょうか。

個人的には、演出をした作品を送り出すことが、こんなに疲れることだとは思っていなくて。

土曜日はゲネプロ含めて3回公演だったのですが、毎回が授業参観みたいでした。1日3回授業参観に参加すると疲れるんですね。新しい発見でした。


でも、頂いたアンケートだとか、SNSで書いて下さる感想だとか、そういうものが、かなり新鮮に有難く思えたりもしました。

特に、舞台上で起きたことの考察をして下さるのが嬉しくて!笑
私自身、好きな作品の考察を読むのが好きなんですけど、そういう対象にして頂けた、ということがとても嬉しかったです。


田原町ミューズという素敵な劇場で、田原町ミューズだからこそできる、そうして、今回のカンパニーじゃないとできない、そういうお芝居を作ってこれたかなと思っています。

素敵な会場で、暖かいお客様と物語を共有できたこと。私の大切な財産になりました。


演出をやらないかと誘ってくれた秋本ちゃん、ベテランなのに私が何を言っても受け入れてくれた四折さん。

2人には本当に、こればっかりになってあれなんですが、心から感謝しています。

秋本ちゃんとは同い年で、とあるお芝居を見に行った時に、客が私と秋本ちゃんの2人だけで(max5席のお芝居だった)、そこからのご縁です。

能動的で、パワーがあって、私が突然言い出す提案によく笑ってくれる事にたくさん救われました。

二人とも本当に最高でした。ありがとうだよ。


そして当日の受付まわりを手伝ってくれたスタッフの皆様、何より、ご来場頂いたお客様。

1時間という短い時間の中でご縁を頂きましたこと、心より感謝申し上げます。

このたびは本当に、本当にありがとうございました!


めっちゃ楽しかった!!!!!

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