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和訳引用:介護施設における尿失禁管理のための超音波によるポイントオブケア。無作為化臨床試験


目的
老人ホームにおける尿失禁の管理について、超音波支援トイレ誘導法(USAPV)が従来のトイレ誘導法(CPV)よりも効果的であるかどうかを検討すること。

研究方法
日本の参加ナーシングホーム13施設をCPV群(n = 7)またはUSAPV群(n = 6)に無作為に割り付けた。割付されたナーシングホームの入居者は、8週間CPV(n=35)またはUSAPV(n=45)ケアを受けた。CPV群では、介護者が高齢者に2-3時間ごとに排泄欲求の有無を尋ね、「はい」と答えたら排泄を促した。USAPV群では、介護者が定期的に超音波装置で膀胱尿量を観察し、個人で最適化した膀胱容量に近づいた時点で排泄を促した。日中の尿量を測定するため、ベースライン時と8週間の介入後に頻度-量グラフを記録した。

結果
日中尿量の変化は、CPV群(中央値-9.0g)よりもUSAPV群(中央値-80.0g)の方が統計的に大きかった(P = .018)。日中の尿量が25%以上減少した高齢者の割合は、USAPV群で51%、CPV群で26%であった(P = 0.020)。高齢者参加者のQOL指標は,両群で有意な変化を示さなかった.介護者の介護負担尺度得点は,介入後,USAPV群では変化がなかったが(P = 0.59),CPV群では有意に悪化した(P = 0.010).

結論
USAPVはナーシングホームにおける尿失禁の管理に有効であり、実行可能であった。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/nau.23913


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