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間違いだらけのコレステロール対策!~コレステロール値を下げるのは危険です!~

みなさんはコレステロールに対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
多くの方がコレステロールは血管に付着して動脈硬化を引起こす悪者!というイメージをお持ちではないでしょうか。
しかし、これはまったくの誤解です。
ぜひ、この記事をお読みいただき、コレステロールの真実についてご理解くださいませ。

1.コレステロールとは
コレステロールは、生命の維持に不可欠な細胞膜の主要成分となる脂質のことで、高度な働きが必要となる脳や神経などに多く存在し、各種ホルモンの原料となるほか、傷付いた血管や臓器を修復したり、免疫機能を向上させガン細胞を破壊するなど、非常に重要な役割を果たしています。
コレステロールはおもに肝臓で作られ、肉や乳製品などの食事から摂取される割合は20%程度に過ぎず、食事による摂取量に応じて体内での生成量が自動調整されます。
高コレステロールによる生活習慣病である高脂血症になりますと、血管にコレステロールが蓄積し動脈硬化が進むことで、心血管疾患や脳卒中を起こしやすくなると言われており、その対策は節酒、禁煙、ストレス管理、バランスの取れた食事、適度な運動などの健康的な生活習慣の継続が重要となります。
とくに、家族性高脂血症など、体質的にコレステロール値が極端に高い場合はスタチン薬等服用による薬物療法が行われることがあります。

2.コレステロールが悪者にされた理由
動脈硬化の原因究明を進めるなかで、研究者たちは血管壁に付着したコレステロールを見て、コレステロールが動脈硬化の原因であると考えました。
それ以来、コレステロールは動脈硬化の原因となる悪者!として世間に拡まったのです。
しかし、その後、研究が進み、コレステロールは傷付いた血管を修復させようとして集まってきたものであり、勘違いであることがわかりました。
いわば、火事を消火するために集まってきた消防車が火事の現場にいつもいることから、消防車が放火犯であると誤解したようなものです。
研究が進み誤解であったことが明らかになれば、本来、すみやかに真実を周知させなければなりませんが、コレステロール値が短期間に劇的に下がるスタチン薬が登場し、その市場が大きくなったことから、真実の公開に消極的な医療学会と製薬業界の癒着により真実が封じ込められたままとなりました。
その結果、スタチン薬の安直な服用により健康維持に必要となる量のコレステロールが生成できず、脳や神経の高度な働きや血管・臓器の損傷修復、免疫力などを阻害することで、認知症や心血管疾病、ガンなどの各種疾病に罹患するなどの健康被害が継続しています。

3.高コレステロールの定義
高コレステロール者へのスタチン薬の服用が推奨される機運のなか、悪玉コレステロールと言われるLDLコレステロールの上限値が2007年に140mg/dlから120mg/dlに引下げられ、大量の高脂血症患者が産み出されました。
しかし、厚生省※1、日本総合健診学会※2、茨城県※3、福井県※4、守口市、八尾市などで実施された数多くの研究結果のすべてで、その上限値よりも少し高いコレステロール値(総コレステロール値で220~260mg/dl)のほうが死亡率がもっとも低く、逆にコレステロール値が低過ぎる(総コレステロール値で160 mg/dL未満)と、ガンにより死亡率が大きく跳ね上げることが明らかとなりました。
まさに、コレステロールが生命維持、健康維持に大きな役割を果たし、高めのコレステロール値が長生きの秘訣であることが証明されたわけです。

4.間違いだらけのコレステロール対策
コレステロール対策として、よく誤解されるのは、コレステロールの上限値より高いということを理由に肉や卵、乳製品などの貴重な高タンパク質食品を避けることです。
先述のとおり、上限値よりも少し高い程度が望ましく、また、食事からコレステロールを摂取する割合は20%程度に過ぎないため、バランスのいい食事であれば肉や卵、乳製品などを減らす必要はありません。
逆に血管や臓器の損傷を修復させるため、低脂肪高タンパク質の食品(鶏の胸肉やささみ、赤肉、鶏卵、魚、豆類、発酵食品等)の摂取が効果的です。
また、長い歴史のなかで安全性が確立していない特定の食品や食材を継続的に摂取することもおすすめできません。特定の食品や食材の過剰摂取により他の疾病の罹患リスクが高まるおそれがあります。
そして、もっとも避けるべきはスタチン等のコレステロール降下薬の服用です。先述のとおり、もっとも死亡率が低いのは上限値よりも少し高いコレステロール値ですので、コレステロール値が少し高いことを理由に服薬することで、免疫力が低下しガンの罹患リスクが高まり死亡率が上がってしまいます。とくに女性の場合、更年期以降、自然にコレステロール値が高くなるものの、コレステロール値が高くても死亡率はほぼ変わらず、逆にコレステロール値が下がることで死亡率が大きく上がっていますので、服薬は避けるべきでしょう。

5.真のコレステロール対策
高コレステロールとなる真の原因は血管や臓器の損傷を修復させるために体内で多くのコレステロールを生成させることですので、極端に高いコレステロール値は血管や臓器の損傷が進んでいることを意味します。
その対策は血管や臓器の損傷を起こさないよう以下のような生活習慣を見直すこととなります。
真の高コレステロール対策を実践いただくことで、一人でも多くの方が健康でお過ごしいただけることを心よりお祈り申し上げます。
① アルコールの過剰摂取・喫煙
② 糖分・合成甘味料の過剰摂取
菓子、菓子パン、シリアル食品、清涼飲料水、缶コーヒー、野菜ジュース、フルーツジュース、乳飲料、豆乳(味付き)、スポーツ飲料、栄養ドリンク、ドレッシングなど
③ トランス脂肪酸の過剰摂取
溶剤抽出法による精製油(サラダ油、パーム油、菜種油、べに花油、大豆油、ゴマ油、コーン油、米油、オリーブ油、エゴマ油、亜麻仁油など)、植物油脂、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、マヨネーズ、ドレッシング、揚げ物、菓子パン、洋菓子、スナック菓子、チョコレート、ホイップクリーム、コーヒーフレッシュ、ラクトアイス、揚げ物、ラーメン、カップ麺、インスタント・加工食品、カレー・シチュールーなど
④ 脂質・糖質の過剰摂取
肉・鶏卵・乳製品・揚げ物、米・パン・粉ものなど
⑤ 運動不足

※1 厚生省『NIPPON DATA80』
『[2007年文献] 総コレステロール値160 mg/dL未満および260 mg/dL以上で全死亡リスクが増加』
Okamura T, et al.; NIPPON DATA80 Research Group
※2 日本総合健診学会
『医療・保健情報システムからのエビデンス抽出に関する研究』
大櫛陽一、柴田健雄、春木康男
医療情報学27(3), 2007:277-284
※3 茨城県
『健診受診者生命予後追跡調査事業報告書』
2013年7月、茨城県保健福祉部保健予防課、(公財)茨城県総合健診協会、
茨城県立健康プラザ
※4 福井県
『5年間の追究による健診データと死亡との関係』
白崎昭一郎
第43巻 日本公衛誌 第4号 平成8年4月15日

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