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楽器の位置の見つけ方(最新版)

なんと1年ぶりにYouTubeのレッスン動画を更新しました!
日々、自分の練習やレッスンを通して考えることは山ほどあるのですが、その内容を動画にするとなると、もう少し考えを固めてから…研究を進めてから…などと考えているうちに月日が経つのです。

1年ぶりの新作は、これまでにも触れてきていた「楽器の位置」についての新しい研究成果です。自分のことなら「演奏しやすい位置」がすぐ分かるのですが、生徒となると体格も皆違いますしイマイチ良い目安を見つけられずにいたのです。今回、それがとうとう発見できたかなと思います。
身長、体格に関わらず応用が効くと思うので、ぜひお試しください!

さて、ここからは文書でも記していこうと思います。
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はじめに

私たちが何か物を両手で持つときに、通常は身体の正面で持ちます。
それは、そこが一番安定していて、腕や肩への負荷も均等だからです。

上記の理由から、アコーディオンを初めて持つ方は、ほぼ100%身体の正面で楽器を構えます。それは何も不思議なことではなく、いたってノーマルなことなので、この楽器が左右均等で動かない楽器であれば問題はありませんでした。

ところがアコーディオンというのは、楽器の左半分が動く楽器です。
ちょうど真ん中に蛇腹があり、それが伸び縮みすることで空気の出し入れを行うので、演奏中は常に楽器の左半分が水平に動くことになります。

ここに落とし穴があるのです。

動く部分と動かない部分

アコーディオンには、動く部分と動かない部分があります。
前述したように、動く部分は蛇腹を含めた左側です。(青い囲み)
そして動かない部分は、蛇腹より右側の楽器本体部分です。(赤い囲み)

この「動かない部分」をいかに安定して持つかが、この楽器をうまく扱う上で重要になるんじゃないかな、と私は考えました。
そして、この右側部分を身体の正面でもち、動く部分を支えようとしないという考えに辿り着いたんです。

動かないところを正面に置く

身体の正面に右側の動かない部分を置くには、右側の中心ラインと身体の中心ラインを重ねましょう。
下の写真のように、身体の中心線(鼻のライン)に楽器の右側のちょうど真ん中を持ってくれば縦が揃います。

ベルトを調節する

下の写真は、右側が身体の正面からわずかにずれている状態です。
楽器が斜めなのでわかりづらいですが、ほんの2〜3cmのずれがあります。
(この楽器の右側ボディ部の中心線は赤いラインを引いた鍵盤の付け根になります)

ほんのわずかなズレでも影響しますので、ここはキチッと合わせることをおすすめします。
楽器の位置を調整し、その位置に楽器がくるようにベルトを調節します。
上記の写真の場合は右ベルトを長くして、その分左ベルトを短くします。

左腿への載せ方と脚の位置

ここまででだいぶ楽器が安定した状態になってきています。
あともう少しです!
左腿に楽器をどのように載せていますか?
斜めになっていませんか?
せっかくベストな位置に持っていても、楽器の底面がグラグラでは安定しませんので、楽器の底の面を左腿に真上から載せましょう。

そして、脚の位置にもひとつ注意があります。

最初に「動く部分を支えようとしない」と書きました。
これが脚の位置の話につながります。
この写真のような位置に脚を置いて、楽器の左側も支えようとしていませんか?

この位置でも弾けないわけではありませんが、蛇腹の動きを妨げる場合があります。
動くところは支えずに、動かないところを支えましょう。
私は、右側ボディ部と蛇腹の間あたりを支えています。ここがおおよそ楽器の重心の下になります。

最後に

楽器の位置・ベルトの長さ調整が済んだら、必ず演奏してみてもう一度チェックしてみてください。
肩への負担、右指の動かしやすさ、左腕の動かしやすさ等、問題がないことが分かったら、最低でも2週間はベルトの長さは変えずに弾いてみましょう。
身体の調子は毎日変わりますので、毎回毎回違った感覚があると思います。
その都度ベルトの長さを変えていると解決できなくなりますので、2週間は我慢です!

今回ご紹介した楽器の位置の見つけ方は、大きな楽器・子供用の楽器・ボタン式など、どのタイプにも有効です。
動画では3タイプの楽器で説明していますので、残り2つの写真も載せておきますね。
どんなタイプでも考え方は同じです。

いかがでしたか?
ぜひご自身の楽器でお試しください!
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