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チョップから見えてくるもの

久しぶりに、「???」となるようなアコーディオン奏法についての記事を書いていきたいと思います!
きっかけは、このツイートでした。
鏡を見て練習していて、ふと思ったので(家着のまま)写真に撮って投稿したんですよね。

手首の「抜け」にチョップ(手刀)の考え方は使えそうだな、と早速レッスン生2名に試してもらいました。
そうしたら、色々見えてきたんですね〜。
新しいことがわかる時というのは、大体芋づる式に繋がってわかることが多いです。

まず生徒には「今から瓦を割るつもりで、グッと力を入れて手刀の形を作ってください」と伝えました。
そうしないと手首が抜けている生徒は、なんとも優しい「チョップ」しかできないからです。

ここで「手刀」についてwikipediaで見てみましょう。素晴らしく充実の内容。

Wikipedia 手刀

写真を見ていただくとわかりますが、必ず指は少し上向きですよね。(写真上)
手首が「抜け」ている人は放っておくと下を向いてしまう傾向にあるので(写真下)
「それでは瓦は割れない」
と言って上向きに修正。(あ、瓦は割ったことないです。)

(瓦を割るつもりで)この形を作ると、肩・肘・手首にちょうど良い緊張感が生まれます。
この緊張感を「支え」と表現することにします。
さて読者の皆さまは、この「支え」をキープしたまま指の力だけを抜くことができるでしょうか?
できない方は…練習しましょう!
この3点の支えが、指をうまく動かすにはとても重要です。
楽器なしで練習できますから、隙間時間に、気づいたときに、通勤途中に、テレビを見ながら etc…
練習してください。
特に親指は緊張が残りやすいので要注意!

できる方、できるようになった方は、実際に楽器で試してみましょう。
一番抜けやすいのが「手首」、次に「肘」ですが、今日は手首のお話だけしますね。
例えば、手首が抜けている方は少し取りづらい和音や跳躍がある時に、指の開きや曲げ伸ばしを使わずに
代わりに手首を使ってしまうことがよくあります。
こちらを見てください。

手首が大きく動いて、指は少し強張っていて取りづらそうですよね?
指が硬いと仰る方に多い動きです。
ボタンアコーディオンを弾く方にも、かなり多く見られます。
(ボタンアコーディオンは、指の曲げ伸ばしが使えないと本当に弾き辛くなります!)

さて、では少し手首を固定して(支えを作って)、指の開き・曲げ伸ばし能力を存分に使ってみましょう。

そうすると…

なお、左手も全く同じ理由で、手首は動かないほうが指が使え、かつ移動もしやすくなります。
手首を使わずに「肘」を使いましょう。
蛇腹を動かさずに、こんな風に腕を動かせると左の移動はラクですよ。

すっと動かないという方は、どこかで(腕の内側や親指の付け根)楽器を押してしまっています。
特に上に向かう動きの時に、同時に内側に押そうとしてしまう方が多いのでご注意を!
単純な肘から先の動き(上下の動き)であって、左右には何の力も加えていません。
これも練習してみるといいですね。

過度な緊張は良くないのですが、「適度な緊張(支え)」は動くうえで必要なことです。
これを忘れて「とにかくリラックス!」と「抜いて」しまうと(こういうリラックス方法をとると、大体「ただのダラッと、になります)、その代償に指に過度な緊張が起こります。
過度な緊張状態で演奏すると、腱鞘炎になったり筋を痛めたりと怪我の原因にもなりますね。
こんなことが見えてきたので、これをどうトレーニングして、レッスンで取り組むかが検討課題です。
う〜ん、楽しくなってきた!

今回のレッスン記事はここまでです。
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