たばこ屋のおばあちゃん

最近、とあるたばこ屋に行くようになった。

おばあちゃんが一人で店番をしている。よくうたた寝をしているので、申し訳ないと思いつつも声をかけると笑顔で挨拶してくれる。煙になってしまった祖母にどことなく似ている。

起こしてしまったことを詫びると、いえいえとんでもないと柔らかに言われる。ピースを2箱。ちょうど1000円。
出来れば店中のたばこを買い占めたいのだが、そこまで肺も財布も強くない。

店の外には小さな椅子と灰皿があり。一服してもいいですかと尋ねると快く受け入れてくれる。

僕もおばあちゃんも無言で道行く人を眺める。煙が優しく流れる。特に会話を交わすわけではないが、とても心が安らぐ。

今日も一服して、人生とまた歩き出す。
次の一服を楽しみにして。

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