見出し画像

本で辿る民間文学賞

「権威ある先人たちの教えから多くのことを学ぶべきだが、背に大量の本を積んだロバになってはならない。」

ユダヤの格言です。
早い話が「実行しなきゃ宝の持ち腐れ」という意味。

ぐうの音も出ないほど真実です。

しかし、逆に言えば「実行」の裏側には、必ず何らかの「先人たちの教え」がある訳です。
(もちろん、ない場合だってあるでしょうが。博打的に行動している人ばかりじゃないと信じたい……)

そして、当然ながら私の行動は、「本」が支えてくれています。

本来、こんなことを偉そうに講釈するなんて野暮、と思うのですが、折角「本に関する賞」を計画しているんだから、それを支えてくれている「本」を紹介するのも面白いかも、と思って書いてみようと思いました。


①決起ツイートの背景「リーンスタートアップ」

画像1

起業理論に革命的な影響を与えた一冊。

今回、民間文学賞は「100RTされたら本気でする」という条件でスタートしました。自分たちの気持ちだけで始めなかったのは、この本が理由です。

この本が特に大事にしているのは「独りよがりなビジネスをしない」というもの。「顧客に聞く」ことの重要性を説いています。

スタートアップの多くが「凄いアイデア」から出発していて「ニーズ」から出発していないため、「凄い商品を作ったけど売れない」という失敗ばかり。それを未然に防ぐために、そもそも必要なの? という問いからスタートしなさい! と語っています。

だからこそ文学賞も「求められているの?」という問いから始まりました。


②指針となる「セクシープロジェクトで差をつけろ」

画像2

もうタイトルだけ見たら、環境大臣しか思い浮かばない。笑
しかし海外では「セクシー」ってちょっとニュアンス違うみたいですね。

書かれているのは「そのプロジェクトはワクワクできるか?」という問い。
そのための具体的な思考法、行動が記されています。

影響を貰ったのは「枠を壊す」という考え方。「読者で選ぶ」だけなら、自分もですが、あまりワクワクしない。そうじゃなくて、この文学賞をすることで結果的に「本を読まない人にまで影響を与える」ことを目指すから、面白いプロジェクトになる。

ただ投票して選ぶ文学賞じゃなく、本気で大規模なものにしていこうと思ったのは「ワクワクできるか」、「前提条件の中で活動していないか」という質問が足を止めてくれたからだと思います。


③分からないことをする『空想教室』

画像3

TEDトークで有名になった植松努さん。
『誰もしたことのないことをする』の最たる例です。
なんせ町工場でロケット作っている会社なんて聞いたことない。

大規模な民間文学賞もレベルの違いはあれ、聞いたことがない。
そこでこの偉大な先輩は何をしたのか。

シンプルな答えがありました。
「経験がある人に相談をする」
いや、前例がないのに…とかは野暮。

植松さんがロケットを作るために、ロケットを作ったことのある人に話を聞いたように、私も文学賞を作ったことのある人の話を聞きに。

そうして本屋大賞を作った方との縁が生まれました。
そして、言われるのです。

「出版業界の中でやってたら失敗するよ」

===================
※ここから先は現在の取り組みに影響を与えている内容です。
まだ結果には結びついていませんが、素敵な本なので紹介をさせてください
===================

④拡散について学ぶ「奇跡の本屋をつくりたい」

画像4

さて、拡散をさらにしていかないといけないと分かったけれど、どうやってするか分からない。経験者といっても、世の中にマーケティングの方法が溢れて自分に何が必要なのかも分からない。

そこで思い出したのが、この一冊。

北海道にあった「くすみ書房」。
つぶれかけていた本屋が、ある時をキッカケに「売れない文庫フェア」や店内での朗読会、カフェの併設といった先進的な取り組みをはじめてお客さんを呼び込んでいく実際の物語。

そのキッカケについては、ぜひ一読していただけたらと思いますが、心を惹いたのは、地方新聞に取材される話。本屋に人を呼び込むために、面白い企画をする「くすみ書房」。

そして、その告知を新聞に送るのです。
「取材してください、と新聞に送る」というのが一般人の自分には新しかった。なるほど、マスコミを巻き込めば良いのか。

具体的な行動が決まれば早い。当然ながら、また本屋へ。

⑤「手紙を書いてマスコミにPRする方法」

画像5

大型書店に辿り着くと、とにかく手当たり次第に「マスコミ」「広報」の棚で取り出しては開き、読み、戻しの繰り返し。

その中で購入を決めたのが、この一冊。

理由は方法論でなく、「記者たちの本音」が語られていたから。
当然ながら、多くの企業や団体から毎日、山のように取材依頼の連絡が押し寄せている記者。もう食傷気味。見るのも嫌だ。そんな状態です。

そんな時に心に引っかかるプレスリリースとは、を語った本でした。

この本の凄いのは、そういった背景と方法論だけで終わらず、かなり細かいアドバイスにまで至っているところ。なんと「どんな封筒を選ぶべきか」まで書いてあるのです。笑

現在はクラウドファンディングに向けて活動中ですが、同時にこうした拡散の活動もしています。この結果がどうなるかについては、また今後のお楽しみです。


===================

他にも色々な本に手を出しましたが、象徴的な本に絞って紹介しています。
また機会があれば、他の本も紹介したいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?