【100円箱のダンストラック】可愛い魔女が夜に踊る
最近、テレ東で朝の8時から「可愛い魔女ジニー」を放送している。ちなみにその前は「奥さまは魔女」だった。そういや、僕も幼稚園とか小学校低学年くらいのころ、こういう海外ドラマを良く見たなあと思ってたら、幼稚園の娘も喜んで見ている。幼稚園の娘にはそんなに分かりやすいお話だとも思わないし、そもそも、時代が相当古いからピンと来なさそうなんだが、面白いんかね。
で「可愛い魔女ジニー」といったら、テーマ曲なわけだ。(1分24秒くらいからのやつね) ちなみに作ってるのはHugo Montenegro。
今回の再放送は、初めのころは、このオープニングは使われてなくていきなり、本編に入ってたんだけど、最近は使ってるみたい。やっぱ、この曲は最高にキュートだよねえ。
で、この曲がクラブミュージックでもよくつかわれてるのはみなさんご存じのとおり。一番有名なのはDimples DのSucker DJだろうね。フィメールラップが最高にキュート。そして、イントロからちりばめられているTrouble FunkのPump Me Upからのサンプリング。クラブでかかったらフロアに繰り出さずにはいられない最高の1曲。
こんだけ有名でインパクト大な曲なんだから、もう使う人いないだろと思ってたら、99年にはまさかのJungle BrothersがV.I.P.で、より洗練された感じで使いなおしててびっくりしたのも懐かしい話。プロデュースはPropellerheadsというのも時代だね。
まあ、日本のクラブファン(というかサブカルファン)だと、ヤン富田のDoopeesでのネタ使いの方が有名かもしれない。これこそサンプリングマジック。
で、ここまでが話の枕。本題はここから。
2003年ごろにreleaseされたPercy FilthのShow Me Your Monkeyは、エレクトロハウスの骨太なビートに男性の太い声で「monkey!」とつぶやく声が入るやや奇妙な曲で、ややヒットしたおかげか、われらがSouthern Friedからもライセンスリリースされるヒット曲となった。
でも、実はこの曲の中で、一部で話題を集めたのはイタリアのOXYD盤に収録されたMALU MIXという謎リミックスだった。
https://app.box.com/s/1xy5zr1krvba9b764obg
これがまさにジニーを丸々使っているのだった。おかげでやや不気味な雰囲気のエレクトロハウストラックが、一気に奇妙なにおいのコミカルなトラックになっていた。これは本当に素晴らしいのだが、なぜかSouthern Friedにはライセンスされなかったのは、まあ、きっとサンプリングの許可が下りなかったんだろうなと。いやあ、しかし、今聞いてもこの曲のすっとこどっこい加減は素晴らしい。ネタの使い方だけで元曲をここまでバカっぽくできるのは発明だとすら思える。
そして、もう一曲。ビッグビート全盛期にやっぱジャンブラとかDimples Dとかをクラブで聞きながら、ビッグビートど真ん中で誰かジニーネタにやらないかなあと、誰もが思っていたのですよ、当時は。それに答えたのか、2000年ごろにプロモ盤でリリースされたのがJohnny Cabasaという謎アーティストのYes, Masterという謎曲だったわけだ。
https://app.box.com/s/yzrv11s41576khgiwct3
これが今聞いてみるとビッグビート末期の雰囲気をそのまんまに作っていて、けっこう懐かしくなる。元ネタをがっつり入れながら、声ネタも使ってみたりとかなり、いろんなネタをコラージュ的にてんこ盛りにする感じ。うん、あの頃っぽい。こういう密室的なトラックがビッグビート末期は多かった。とはいえ、今や誰も覚えている人がいなさそうなのが、ちょっぴり切なくもある。
ということで、今日は元ネタつながりで2曲でした。
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