OpenAIのサム・アルトマン解任劇とマイクロソフトの影響
こんにちは、あおけんです。
DX・AIについての研修コンテンツをnote版に編集して発信しているシリーズ第17回目。
今日はAI技術の最前線にいるOpen AIと世界をリードするテクノロジー企業マイクロソフトとのパートナーシップついて解説をしていこうと思います。
(始めての方はまず無料の第一回のお話を読んでみてください)
今回のセッションを聞いてもらうことで、両者の興味深い関係性がしっかりわかるようになっていますので、ぜひ最後まで聞いてみてください。
なお今回は前回の講座の補足回なので無料公開です。
それでは早速はじめましょう。
マイクロソフトによる投資
OpenAIは前回ご紹介したように2015年にサム・アルトマンやイーロン・マスクなどによって設立されました。
この団体の目的はAIの安全な開発を推進し、その恩恵を全人類に広げることでしたが、この目的を達成するためには大きな資金が必要でした。
この目的とビジネス的な可能性に共感したマイクロソフトは2019年にOpen AIに対して10億ドル(1500億円)を超える投資を行い、そのパートナーシップが始まりました。
この投資は、AI研究と安全なAIの展開を加速するためのものであり、両社にとって画期的な取り組みとなりました。
この資金提供を受けて、Open AIはGPT-3のような先進的なAIモデルの開発を進め、AI技術の可能性を広げていきました。
サム・アルトマンの解任騒ぎ
しかし、2022年にはOpen AIのCEOであったサム・アルトマンが取締役会から一時的に解任されるという事件が発生しました。
原因はサム・サルトマンと取締役会の対立で、取締役会はCEOの意思決定が不透明であることをその解任理由としました。
具体的にはサム・アルトマンが会社の重大な方向転換や戦略的決定を独断で進め、それを他の取締役会メンバーに適切に共有しなかったことが問題視されました。
しかし、この解任騒ぎの中で、マイクロソフトがOpen AIの経営陣に働きかけを行い、最終的にはアルトマンがCEOに復帰する形で解決されています。
2024年1月のマイクロソフトによる発表
このような出来事を経て、今後Open AIの代表サム・アルトマンとマイクロソフトのパートナーシップはさらに深まることが予想されます。
一例を上げると、2024年に入りマイクロソフトはワードやエクセルといった自社のオフィス製品向けのAI「Copilot」にOpen AIの「GPT-4 Turbo」を導入し、ユーザの利便性を向上する試みを続けています。
このように、Open AIとマイクロソフトのパートナーシップは、両者にとって有益なものであり、AI技術の発展において中心的な役割を果たしています。
ただ、マイクロソフトとの協調路線に対しては、設立当初の人類に広くAIの恩恵をもたらすという理念から遠のいたということで、その商業主義的な姿勢を批判する声があるのも事実です。
まとめ (CEO解任劇とマイクロソフトによる仲裁がOpen AIの方針に影響??)
それでは 、今回の講義のまとめです。
マイクロソフトは2019年にOpen AIに対して10億ドル、1500億円を超える投資を行いました。それによりGPT-3などの開発が推進されました。
その後、2022年サム・アルトマンが取締役会に突如解任されるという事件が起きます。
重大な方向転換や戦略的決定を独断で進め 取締役会に適宜共有しなかったため、というのがその理由ですが、マイクロソフトが取締役会に関与する形でサム・アルトマンはCEOに復帰しています。
この解任 、復帰劇を経て、サム・アルトマンとマイクロソフトの関係性が深まったのは想像に難くなく、実際に2024年1月からマイクロソフトのCopilot ProでGTP-4 Turbが使えるようになるなどマイクロソフト製品との連携が活発化しています。
今回のお話は以上です。
みなさんのお役に立つ情報をお伝えできたなら幸いです。
それでは、また次回の講座でお会いしましょう。
ありがとうございました。
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