一発狙いではなく長期的に使ってもらえるサービスを作るには?

ネットを使っていると面白系のアプリや一発狙いのサービスを定期的に見かけると思います。

うまくいくと一瞬吹き上がるように使われる一方で、継続して使う仕組みになっておらず、その時点で消費されてしまって再度使われることがなかったりします。

アプリやサービスを作るときに、せっかくだから多くの人に長くつかってもらいたいと思いませんか?ここでは長期狙いのサービスを生み出すときの考え方について説明したいと思います。

一発狙いのサービスとは

そもそも一発狙いのサービスとはどんなものでしょうか?(作っている人はは一発狙いではないと思いますが、)ここでは「瞬間的に盛り上がってすぐに忘れ去られてしまうサービス」のことを「一発狙いのサービス」と定義します。

SNSなどでシェアされてきたときだけ「コレって面白いね」って他の人に勧めて、あとは忘れているアプリやサービスって思い当たりませんか?

具体的なサービス名はここでは挙げませんが、画像のおもしろ加工アプリとか、大喜利系のサービスとかも該当するのではと思います。ぱっと見て「面白い!」と思って使ってみたりするのですが、一通り触ると飽きてきて、1ヶ月もすると存在すら忘れてしまうようなサービスです。

ハッカソンやコンテストなどで大賞を取るようなサービスやアプリも、受賞したタイミングでは記事を見て「すごい!」とアクセスするのですが、なかなかその後が続かなかったりします。

現代は毎日、新しい情報で溢れていて、自分が毎月、毎週、毎日使うサービスでないものは基本的に存在を忘れてしまいます。アプリならインストールしてもらえれば画面上にアプリアイコンが残るので、暇な時に思い出してタップしてもらえるかもしれませんが(それでも放置されるか消されることがほとんどでしょう)、Webサービスになると記憶から消されるとほぼアクセスしなくなってしまいます。

またSNSでのシェア機能などを作って他の人に拡散していく仕組みを作っていたとしても、長期的にシェアをし続ける理由がない限りやはり忘れ去られてしまいます。

長く使ってもらえるサービスの特徴

長く使ってもらえるサービスは上記の反対の特徴を持っています。毎週や毎日、または自分の生活の中で「この情報に触れたい」と思ったときに自分からアクセスしに行くサービスです。

自分の生活を振り返ってみて、毎日や定期的にアクセスするサービスやアプリってどんなものがありますか?まずFacebookやTwitter、InstagramなどのSNSやニュース系アプリなど、毎日新しい情報に触れられるサービスがあるでしょう。

最近のゲームアプリもログインボーナスがもらえるようになっていて、毎日触れることにメリットがあるように設計されています。これも忘れられないようにするための仕組みです。

あとは毎日ではなく、「電車に乗るときの乗換案内アプリ」「天気を知りたいと聞いの天気アプリ」「お店を探すときのお店紹介アプリ」「ダイエットのための記録アプリ」など、日常の行動に紐づけて必要になるサービスも長期的に使ってもらえますし、そのイベントが日常に訪れるたびに思い出してもらえるので、忘れられにくいという特徴があります。

どうすれば長期的に使ってもらえるか?

長期的に使ってもらえるサービスを設計するには、どうしてもコストがかかります。特にSNSやニュース系、ゲームなどのサービス・アプリは機能が多くボリュームが大きくなりがちです。またサービスを維持するために人手も必要になってしまいます。

たとえばSNS系のサービスは、ユーザー登録やパスワード再発行や、フォローや友人関係のようなサービスとは直接関係ない機能を地道に入れ込んでいく必要があります。作ること自体がまったく楽しくなかったりします。

もしこのようなジャンルを選ぶなら既存のライブラリやCMS等を使って「自分が作る量」を減らしながら、自分の本当に作り込みたい機能に時間をかけて実装していく、というスタイルが理想ではないかなと思います。ただそれにしてもハードルは高く、地道にやりつづける覚悟が必要です。

また、日々発生する「イベント」に特化したアプリやサービスであれば、比較的作りやすくて多くの人に使い続けてもらえる可能性があります。

こちらを選ぶ場合は、ちょっとした日常や仕事の問題を挙げてみて、その解決をするアプリやサービスを考えてみましょう。日常生活や仕事の上で、問題に触れる頻度が高いほど効果も高くなります。ただしあまり一般的なものはすでに企業がサービスを提供していると思います。個人で狙うのはマイナーだけど確実に問題がある領域がおすすめです。マイナーな趣味とかでもいいですし、従事する人の少ない専門職の問題でもいいでしょう。

また単体の便利ツールとしてではなく、可能であればデータを蓄積していけると、蓄積されたデータとの相乗効果で更に価値を出せるサービスを作れたりもします。

アイデア出しの具体的な方法や、蓄積するサービスの詳細について、アプリやサービスを作り続けるモチベーションを維持する方法などについては書ききれなかったので、また改めて書いてみたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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