”痩せたら海へ行こう”は永遠に海へ辿り着けない
◇NOTE◇
このマガジンを始めるきっかけ→★
時系列ガン無視で綴るリアルストーリー(氏名は仮)
前半は当時の心境そのままに、
後半は当時を振り返る
そんな二部構成となっております。
2017.9-12
◇characters◇
菅田陵子(age 32→33) わたし ジャカルタ現地採用
Ibu(age ?) 同僚
ジャカルタのタクシードライバーたち
◇location◇
JKT
- 条件はインドネシア語
ジャカルタで働くことになったのはいいけれど、
そのための条件が一つあった。
インドネシア語を自分で少し勉強しておくこと
20代後半から、毎年海外へ行っていたが、
英語はカタコトのルー大柴
なので、ビジネスレベルの英語を求められるよりは
幾分ハードルは下がるけれど、
インドネシア語といえば、
"おはよう"と"ありがとう"しか知らない
そんなレベル。
けどやるしかなかった。
それだけ今の現実から逃げたかったから。
- わたしのインドネシア語の先生その①
持ち前の勉強家な面を発揮して、
渡尼前には自己紹介くらいは言えるようになった。
初日に伝わっていたかは分からないけれど。苦笑
でも、仕事では全然足りない。(当たり前か)
ありがたいことに、経理のボスは英語がペラペラ。
わたしのレベルに合わせた簡単な英語とともに
話してくれる。
問題は、同僚のIbu.
彼女はインドネシア語しか話せないけれど、
わたしと一緒に仕事をすることが多いのだ。
なので、必然的に彼女がわたしの先生となった。
とてもラッキーだったのが、
彼女がとても熱心に話かけてくれること。
時にはジェスチャーを交えて。
差し替えは ganti
必要ないは tidak usah
豆は kacang
おかゆは bubur
言うまでもないが、Ibuは食いしん坊である。
- わたしのインドネシア語の先生その②
タクシードライバーたちもまた、
わたしの大事な先生となった。
ビジネスの都市ジャカルタ。
バリ島やジョグジャカルタに比べると、
海外からの観光客はあまりいない。
加えて、日本から来る出張者は、
会社の送迎がつく場合がほとんど。
なので、ジャカルタのタクシードライバーは
流暢な英語を話す人は少ない。
ジャカルタでの土日のルーティンはモールめぐり。
そして外出すると必ずと言っていいほど渋滞にハマる。
*ジャカルタは世界でも最恐の渋滞都市w
日本人の女が一人でタクシーに乗っているのことが
珍しいのか、よく話しかけてくれる。
(駐在員は休日もドライバーがつくことが多いが、
わたしは現地採用組。
その辺は逞しくいかないといけないのだ。)
ドライバーの中には変なのもいたけれど、苦笑
タクシーは絶好のレッスンの場となる。
平日は同僚
休日はタクシードライバー
この人たちのおかげで、
ジャカルタに来てから3ヶ月が経過する頃には、
カタコトのインドネシア語ではあるものの、
日常生活には困ることが極端に減った。
Now
- 英語はさっぱりなわたしが、インドネシア語に力を注げた理由
これまで、英語に関しては、
勉強しようと参考書を購入したことが何度もある。
だけど全然続かなかった。
わたしはテスト勉強のためなら
短期集中で勉強をすることができるタイプだが、
"いつか英語が話せるようになりたーい"
というフワフワした思いだと全く勉強ができない。
その点今回は、
崖っぷちであったことが続いた理由の一つだが、
他にも大きな理由がある。
インドネシア語は世界で一番簡単な言語
ということ。
・アルファベット表記
・ローマ字読み(例外あり)
・文法が簡単
(多少語順が間違っていても通じる、時制がないetc)
そしてみんな、わたしの拙いインドネシア語を
根気強く聞こうとしてくれる。
これらはわたしの勉強意欲を
格段に掻き立ててくれたのだ。
- 大事なのは伝えようとする意思
インドネシア語を勉強して気づいたのは、
コミュニケーションというのは
語学力だけでは到底難しいということ。
これでも一応大学を出ているので、
単語力にしても文法にしても、英語の方ができる。
はず。
それなのに、わたしは、
インドネシア語の方が話せる!
という妙な自信がある。
(もう帰国して2年半が経とうとしているにも関わらず)
これには”思いを伝えたい”という意思が
大きく関係しているのではないだろうか。
ペラペラな日本語だって、
そこに伝えようとする意思がなければ、
コミュニケーションは始まらない。
共通の言葉を話せるからというだけでは、
目の前の人と意思疎通ははかれない。
少なくともわたしにはそんなテレパシーは使えない。
- とりあえずやってみる!
インドネシア語が楽しくなったきっかけは、
伝わるかどうか分からいけれど、
勇気を持ってインドネシア語を話してみた!
ということに尽きる。
この一歩を踏み出せなければ、
わたしのインドネシアでの生活は、
一ヶ月も持たなかっただろう。
よく、夏までに痩せたら海へ行きます!
などという言葉を耳にするが、
とりあえず、水着着ないと海には行けない。
それと同じで、
何事も気になったらまずやってみる!
できない理由を並べているうちは、
目的地には辿り着けない。
海ややコミュニケーションの話だけではなくて、
人生においても通じる話ではないだろうか。
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