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日本に生まれてきているって奇跡の連続なんだなと思った、インドネシアで遭遇したとある事件。

◇NOTE◇
このマガジンを始めるきっかけ→
時系列ガン無視で綴るリアルストーリー(氏名は仮)

前半は当時の心境そのままに、
後半は当時を振り返る
そんな二部構成となっております。

2018.5.12-13

◇characters◇
菅田陵子(age 33) わたし ジャカルタ現地採用
スラバヤの人々

◇location◇
スラバヤ・Indonesia

(直近のシチュエーション)

- インドネシア第2の都市スラバヤ


ジャカルタで働き始めて半年。
ようやく土日に弾丸旅行ができるくらいに慣れてきた。



ジャワ島はとても広い。

基本的に飛行機移動だが、
飛行機好きなわたしには全く苦にならない。



今回の旅の目的は、スラバヤの素敵なホテルと、
モスク・教会へ行くことだった。


- モスクでののんびり時間

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Masjid Nasional Al Akbar 通称Great Mosque


多くのモスクは異教徒でも見学可能で、
今回も隅の方で見学していた。

寝転がったり自由に過ごしている風景を眺めると、
なんだか心が和むのだ。


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気がづくと予定時間をとっくに過ぎていた。

『教会も行きたかったけど…もう明日にしよう』

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近くにタクシー乗り場があるようだが、

いかんせん広い敷地なので、
探す方向を誤ると命取りになる。

(ジャカルタもそうだが、
暑過ぎて外を歩く人はほぼいない)



近くのおじさんに助けを求めると、

タクシー乗り場まで乗せってってあげるよ〜
とバイクの後ろに乗せてもらった。



こうしてノーヘル2ケツデビューを、
ここスラバヤで果たすことになった。


- 素敵ホテルと母からの連絡



今回は歴史あるマジャパヒトホテルへ。

ホテル内を散策したり、

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ヘッドスパをしたり夕食を食べたりしていると、
すっかり夜も更けていた。

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素敵なお部屋でぐっすり眠り、
翌朝ごはんを満喫していると、母から連絡が。

テロがあったみたいだけど、大丈夫なの?


と。


広い広いインドネシア。

わたしがいる場所から遠く離れた地震だとしても、
毎回連絡してくる母のことだ。


今回もどこか別の場所だろうとは思ったが、
念のためニュースを検索した…




Aksi teror bom gereja di Surabaya



ニュースの見出しを読んだ瞬間、
背筋が凍りついた。


インドネシア語は未だ片言しか分からないけれど、
わたしが今いるスラバヤで、今朝、

教会で爆弾テロがあったということだけは、
すぐに分かった。



当時の日本の記事




さらに読み進めると、

ホテルから数キロしか離れていない教会が
標的の1つになっていてた。



そしてそれは、

わたしが今日まさに行こうとしていた教会だったのだ…




Now

- モスクが好き


ちょっと変わっているかもしれないが、
わたしはモスクが好きだ。

トルコでモスクのドームの美しさに
すっかり心を奪われてしまったのだ。


教会やヒンドゥー寺院ももちろん好きだが、

モスクのあの圧倒的な空間は、
他の追随を許さないと個人的には思っている。

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@Turckey

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@JAPAN

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@Malaysia


- インドネシアの宗教事情


インドネシアは世界最大のイスラム教国だというと、
驚かれることが多い。

(中東のイメージが強いのかな?)



インドネシアの人口は約2億5千万人。

宗教の割合はイスラム教約87%、キリスト教約10%、
ヒンドゥー教約1.5%、その他仏教、儒教。

国教はないが、いずれかを信仰する必要がある。

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イスティクラル

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カテドラル

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バリヒンドゥー教

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ボロブドゥール(仏教寺院)



- インドネシアの人々は温かい


モスクで助けてくれたおじさんは、

”インドネシア危ないから気をつけなよ〜HatiHati〜”

と言って、
わたしがチップを差し出す暇もなく、
笑顔で立ち去った。



テロが起きた当日。
マジャパヒトホテルのホテルマンは、

”このホテルの中にいたら大丈夫!Aman Aman!!"

と心強い言葉をかけてくれた。


彼らの温かな言葉がなければ、この旅行は、
テロの恐怖で疲弊しただけで終わったであろう。

(実際、大統領が急遽来られたこともあり、
帰りの飛行機は遅れに遅れ、
ジャカルタの自宅に着いたのは夜12時近く)


けれど、今わたしの心に深く残っているのは、
彼らとの交流の方が大きい。

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恐怖を癒してくれたホテルのお庭。


- 日本で暮らしているということ


先日とあるライブに行ってとても驚いたのが、
荷物のチェックをされなかったこと。

コロナ対策は完璧なのに、不思議だった。


インドネシアを始め多くの東南アジアでは、

モールなどに入る際は、
必ずセキュリティーチェックを受ける。

国によっては銃を持った軍人さんが立っている。


日本で暮らしていると、
平和な風景が当たり前になってしまうけれど、

宗教対立の少ない、
そしてテロの可能性が低い国で暮らせているのは、

奇跡に近いのではないだろうか?


その有り難さに感謝して、
1日1日を大切に丁寧に暮らしていきたいなと思います。



*ちなみにわたし自身は
どの宗教にも中立でありたいと思っている人間です。






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