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論理配列システム「まと配列」のご紹介 ~或いは20%キーボードへのご案内


(2024/04/01追記)
この記事で紹介した配列は現在私は使用していません。
記事を書き直したので下のリンクをご覧ください。



はじめに

前回、前々回に続いてまた論理配列のご紹介です。
今まではアルファベット部分の配列をメインとしていましたが、今回はそれ以外の記号やモディファイア、レイヤーあたりを含めた論理配列全体のご紹介になります。
こういったものを何と呼べばいいのか分かりませんが、論理配列システムと呼ぶことにしておきます。
前回、前々回の記事をご覧になったことのない方はぜひこちらを先にどうぞ。

特徴

日本語ローマ字入力向けの配列です。
24キーの20%キーボードで使用することができます。
キー数が少ないためレイヤーを6つ使用しますが、無駄を少なくしたため覚えやすい配置になっていると思います。
アルファベット部分は左手側に子音、右手側に母音を配置した行段系の配列です。
今回の配列のアルファベット部分はmato式ともtomato式とも違う配列にしていますが、アルファベット部分のみを置き換えることで、「mato式まと配列」や「tomato式まと配列」を作ることができます。

キーマップ

レイヤー0:デフォルトレイヤー
Fn1はホールドでレイヤー1、ダブルタップで日本語入力オン
Fn2はホールドでレイヤー3、ダブルタップで日本語入力オフ、タップ+ホールドでレイヤー5
レイヤー1:Fn1をホールド。ここまでがアルファベット部分
レイヤー2:レイヤー1から遷移。記号レイヤー
日本語キーボードの記号に合わせています。
レイヤー3:Fn2をホールド。数字レイヤー
レイヤー4:レイヤー3から遷移。ファンクションキー
レイヤー5:デフォルトレイヤーのFn2をタップ+ホールド
(Z)はCtrl+Zを表す

配列作成の経緯

以前から作っているmato式、tomato式はアルファベット部分のみの定義しかしていなかったのですが、この時点で最小のキー数が24であることはわかっていました。
tomato式を作った際のキーボードがヘッダの写真で、28キーで運用していたのですが、親指以外の下段キーが思いのほか使いづらいため何とか24キーで運用できないかと考えたのがこの配列になります。

Ctrl、Alt、Winキーについては表に出しておかないと各レイヤーのキーと同時押しができないと勘違いしていたのですが、たとえばレイヤー3でWinキーを押したままレイヤー遷移してもWinキーは押され続けている判定になるようなので問題ありませんでした。

レイヤーを5つ切り替えるのにキーが2つでは足りなかったのですが、タップダンスのタップ+ホールドを使うことで対応できました。
タップ+ホールドはキーを2連打して2回目をホールドにする入力です。
ついでにデフォルトレイヤーのFn1のダブルタップに日本語入力オン(Lang1)、Fn2のダブルタップに日本語入力オフ(Lang2)を入れています。

問題点?

Ctrl、Alt、Winをすべて右手小指に置いたため、同時押しができない組み合わせが生まれています。
CtrlとAltを左手小指のキーにも載せればある程度解消されることはわかっていますが、それによる入力の誤爆が増えるのが予想されることと、そもそもそのあたりの組み合わせを使う機会がないことから気にしないことにしました。

またデフォルトレイヤーのFn1・Fn2について、QMKのタップダンスをそのまま使うと、レイヤーを素早く切り替える際に期待通りの動きをしてくれないのでレイヤーキー用のタップダンスのコードを書く必要があります。
この記事を書いている時点ではまだ作っていないのですが、おそらくできるであろうことはわかっているのでそのうち作って備忘録として記事にする予定です。
とりあえずはQMKのタップダンスでも動かないことはないので、Fn2のみタップダンスにしてFn1はタップホールドにするのをお勧めします。

20%キーボードの利点

使いやすい

個人的には100%キーボードより使いやすいです。
※個人差は非常にあります。

キーマトリクスを組む必要がなくなる(かも)

分割キーボードにするなら片手12キーなのでRP-2040zeroなどの小型MCUでもキーマトリクスを組む必要がなくなり、ダイオードが不要になります。
一体型であってもラズピコを使えばダイオード不要でいけそうな感じ。
ただし私は分割キーボードもキーマトリクスなしのキーボードも作ったことないので実際に可能か確認はまだできていません。

安く作れる

基板が小さく作れるので基板の製作費が安い
ケースも小さくなるので安い
キースイッチ、キーキャップ(、キーソケット)が24個だけでよくてとても安い
ダイオードがいらないので安い (PCBA頼まなくてよくなるならなおさら)

持ち運びしやすい

小さいと相対的に軽いので持ち運びが楽なはず。

最後に

この記事を見て興味をもってくださった方へ。
皆様がお持ちの自作キーボードのいくつかのキーを外すことで「まと配列」を試すことができるはずです。
キー数の兼ね合いでQWERTY他ほとんどの既存の配列は使用できないので誰にでもお勧めできるわけではないのですが、刺さる方には刺さると思うのでぜひ試してみていただきたいです。
とりあえずやってみるのであれば覚えやすい「mato式まと配列」がお勧めです。
自作キーボードについて意見交換したくてTwitter始めたはずなのにやってることが周りと違いすぎてお話があわなくて悲しい思いをしているので、一人でも生贄仲間が増えると喜びます。
質問等ありましたら私のtwitter(@mato_kb)までお声掛けください。


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