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【読書メモ】『テヘランでロリータを読む』アーザル・ナフィーシー

彼女たち、すなわち女たちは、知性においてはなんら欠けるところはなかったが、ただ自由がなかった

 ヴェールの着用を拒否して大学教授の職を追われた女性が、自宅で女子学生たちと密かに行った文学研究会の回想録であり、イラン革命とその後のイラン・イラク戦争によって存在そのものが翻弄されてゆく女性たちの物語でもある。

 人にはなぜ文学が必要なのか、そのひとつの答えがあるように思う。彼の国で息の詰まる思いをしている女性たちの現実逃避と、現実に立ち向かう勇気を得るための束の間の休息。

 女性の連帯の物語は好きだ、元気が出る。

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