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【エッセイ】「エルピス」#06

 ドラマ「エルピス」を毎週楽しみにしている。
骨太だけどまじめすぎない。
冤罪事件を追うことを縦軸に、ボンボン育ちのAD、スキャンダルで落ちぶれた女子アナ、報道から飛ばされたプロデューサー、彼らを取り巻く環境と心情の描き方が絶妙で面白い。
 
 今回、長澤まさみ演じる恵那の、斉藤(鈴木亮平)との終わりを予感させるこの独白がすごくよかった。
 
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この人は、大事なことを絶対に口にしない
ただサインだけを送ってくる
サインは、それを読み取るものに呪いをかける
問い返しを封じて、疑問の渦に迷わせる
 
あの指輪の意味は何?
私のことどう思っているの?
(中略)
本当は私たちは裏切り合っているんじゃないの?
 
確かめなきゃいけないことがたくさんあるのに、私はこの人を好きになりすぎてしまった
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 確かめたいこと、話さなきゃいけないことがたくさんあるのに好きだからこそ言い出せない、って気持ち、すごくわかる。
 コミュニケーションが取れないんじゃない。
 怖くて、本当に大事なことが話せない。
 

 深ーく突き刺さってしまって、色々考えさせられた。

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