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昭和の会社がグループウェアを導入するまで(Gsuite)

自分の働く会社(設計事務所)にグループウェアを導入するまでのもろもろを書きたいと思います。

□自分(グループウェア提案者)
ガジェット、IT絡みのことは好きだけど、SEとかではない一般社会人です。
提案時の社内の立場は平社員です。現在は主任になりました。

□会社の特徴
・過去のやり方を大事にする
・保守的
・ITリテラシーは低い

□導入するにあたり学んだこと
・立場が違えば考えることは違う
・40代後半以上の人とは価値観が想像できないほど違う(自分は当時25才)
・社内政治、社内交渉の大切さ

1. 導入について

導入前は昭和的なツールを使っていました。特に社内でもこの時代遅れなツールに疑問を持っている人はいなかったと思います。導入後はデータ容量に対するコスト、UIを考慮してGoogleのGsuiteとしました。

□導入前
・予定表:エクセルで作成して紙で共有
・メール:社内のPCでしか見れない
・外出表:ホワイトボード
・社内情報の共有:社内のPCでしか見れない。通知が来ても気づかない…
・データ保存:オンプレ

□導入後
・予定表:Googleカレンダー
・メール:Gmail
・外出表:スプレットシート
・社内情報の共有:チャット
・データ保存:GoogleDrive

2. ITにお金を払う価値観が無い

まず、フェーズ1としてGsuiteを導入する前に無料のGoogleカレンダーを使うことにしました。
有料のGsuiteを契約するという流れにしたかったのですが、ITにお金を払うのがもったい無い。無駄な経費。という考えが会社にあり泣く泣く無料のGoogleカレンダーを使うことにしました。
プレゼンした際はカレンダーを導入することによって、印刷コスト、予定を調整する時間(人工)が減らせてメリットがあります!
と伝えましたが、そのプレゼンでは実際に使ってもらったわけでは無いのでメリットを「実感」してもらえなかったのが敗因だと思います。
調べてみると、
企業のITへの投資額は売上×1%ほどだそうですが、建築業界は×0.5%ほどのようです。この意識も影響しているのではと思います。

3. 変わることへの抵抗勢力

Googleカレンダーを社内の一部のグループに先行導入してGoogleカレンダーがどういうものかは理解してもらえたのですが、次に問題になったのが現状と変わることに対する抵抗です。
今までは紙の予定表を配り幹部が会議で共有していたのですが、紙が無くなり画面をみて共有するのが使いにくいということでした。
画面操作は慣れれば難しく無い。など説明しましたが、話せば話すほど「現状維持派」がGoogleカレンダーのデメリットを粗探ししているようにしか感じなくなっていきました。
たぶん、どんな提案に対しても抵抗する派閥なのだと思います…
この段階で幹部全員、Googleカレンダー反対ですが、先行導入したグループの説得もあり、無料だし試しに導入しよう!となりました。
自分と同じ意思を持つ仲間を増やして「社内承認を固めていくことが重要」だと実感
しました。

4. 平社員が提案することに対して

社員への導入にあたり説明会を開きました。
特に気をつけたのは自分が平社員の立場で提案することでした。
「なんで年下の平社員が提案なんかしてんだ」という感じで反対されることが予想されたので説明の最初に「会社として導入することになった」と言い説明しました。
これは、うまくいきました。とりあえず導入です。
→ここまで約半年かかりました。

5. フェーズ2

導入から半年、Googleカレンダーにも社員が慣れてきた為、Gsuite(有料)の契約の提案をしました。
チャット、Gmail、スプレットシート、GoogleDrive、を導入する前提の提案です。
Googleカレンダーの社内の評価もよく、根回しも念入りに行った為この提案はすんなり決済されました。
結局、Googleカレンダーも慣れてしまえば問題ないということがわかりました。
ここからは、作業量も増える為、5人のチームを作り導入に向け問題点の洗い出し、社内説明資料の準備をしていきました。
導入の際は各ツールを1ヶ月ずらしで導入していきました。
特にメールの移行は時間がかかりそうだったので移行期間を3ヶ月設けその間は旧メールも使えるようにしました。

6. 老若男女、全員が使う

グループウェアの前提として全員が使わなければ意味がないので、社内説明は2回行ないました。
・1回目は通常の説明
・2回目は1回目で理解できなかった方への個別説明です。
ITリテラシーの高い会社であれば1回で良いと思いますが、2回やって正解でし

7. ルール

Gsuite導入にあたり社内ルールを作成しました。
例えばカレンダーはルールを作らないと人によって予定の書き方がバラバラです。とりあえず予定をビッシリ書いて予定が埋まっているかのように書く人もいます。
その為、打合せなど絶対に動かせない予定を書くようになどのルールを作成して3ページほどにまとめました。

8. 現在

フェーズ2まで導入して1年ほどになりますが、これまでも細かいトラブル、文句はいくつもありましたが、結局ツールなので慣れてしまえば文句も減ってきます。

9. 良い影響

グループウェアを導入して良い影響が働いていると思うことが2つあります。
1.チャットの導入で会話が増え、社内の雰囲気が良くなったと思います。
2.自分みたいな若い人の意見を聞いてもらえるようになった。

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