和文英訳の文章って感動するもの多いよね

今年の東北大学の和文英訳の問題を解いたのですが,読んでる途中に「ああいいなぁ。和文英訳の文章ってなんか感動するんだよな」と思いました。
というわけで,今回は和文英訳の文章について自由に喋っていきたいと思います。

大学での学びそして研究

まずは2023年,今年の東北大学前期日程の英語 大問4から。
出典は「山極寿一『京大というジャングルでゴリラ学者が考えたこと』」です。山極先生は,前に京都大で総長をしていましたよね。ゴリラ学者とか総長カレーとかで有名ですよね。

実際の問題は以下の通りです。

2023年度 東北大学前期日程 

さて,そんな彼の著書による出題でしたが,内容を読んだ時,「ああ,すごくいいなぁ」と思いました。なぜそのように考えたかというと,内容が大学での学びというものに関しての話で,これから大学で学び,研究していくであろう学生にむけてのメッセージのように,私には感じられたからです。また,東北大学というのは「実学尊重」「研究第一」「門戸開放」の三つを基本的な目標に掲げています。研究第一を目標の一つとして掲げている大学として,ふさわしいというか,「こういう人を求めている」「将来ここに書いてあるようなことを考慮して学問していける人が欲しい」というようなメッセージを感じました。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/about/02/about0201/

今回の東北大学に限らず,京都大学の和文英訳も非常に感動するんですね。
ちょっと二つほど紹介したいと思います。

転ばぬ先の杖

まずは2021年に出題されたものです。実際の文章は以下の通りです。

2021年度 京都大学前期日程 

どこか勇気づけられるような感じがしませんか?
「コロナウイルスの流行で,今まで直面した時がないような困難と対峙しているが,若者たちよ頑張れ。そのとき頑張ったものが,今後の人生の糧になるからさ。」というようなメッセージを,私は感じました。

教育と人間性

次は,2007年に出題されたものです。実際の文章は以下の通りです。

2007年度 京都大学前期日程 (1) 

これは,教師になる人に向けてのメッセージにとれました。別に教師を目指してなくても,誰かの上に立って指導をするとき,指針というか,信念のようなものとして,役立つような気もします。
教育において考慮すべきことは,教える内容だけではなく,教える側の人間性でもあるのだ
非常に良い言葉だと思います。人間性,教育に限らず,どこでも大事だと思います。


おわりに

さて,色々ごちゃごちゃ喋ってきました。
このように和文英訳の文章というのは,単なる入試問題の1つではなく,人生の指針として活用させることも,拡大解釈すれば可能だということですね。
今回は,旧帝国大学の2校の問題を取り上げましたが,別にこれらの大学以外でも和文英訳は出題されていて,他の大学の文章も大変感動するもの,考えさせられるものが多いです。
設問にじっくり取り組むのもいいですが,文章を読んで,何か得られるものがあったら,いいですよね。


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