見出し画像

石綿作業主任者技能講習

今日から2日間、技能講習を受けに行っています

明日は試験もあるので、重要なところをまとめながら、学習しようと思いました。
将来的に、受けようと考えている方、建築、建設系を考えている方も参考になるかと思いますので、公開します。


石綿の種類と定義

石綿は「いしわた」「せきめん」「アスベスト」と呼ばれており、かつては天然に産する繊維状鉱物の総称として使われていた

蛇紋石族と角閃石族に大別され、蛇紋石族はクリソタイル(白石綿)、角閃石族はアモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)が主である。

製造等の禁止の対象となる「石綿もしくは石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他のもの」とは、石綿をその重量の0.1%を超えて含有するもののことをいい、塊状の岩石であって、これに含まれるクリソタイル等が繊維状を呈していないものは含まない。

石綿の9割以上がクリソタイルである。

石綿はほとんどが海外からの輸入で、生産はロシアが最も多いが、輸入はカナダや南アフリカが多い。

石綿の特性

織物として織ることができる(紡織性)
引張り強度が極めて大きい(高抗張性)
燃えずに高温に耐える(不燃・耐熱性)
柔軟でかつ摩擦に耐える(耐摩擦性)
酸・アルカリ性の薬品に侵されにくい(耐薬品性)
腐らないで変化しにくい(耐腐食性)
熱・電気を通しにくい(耐縁性)
他の物質との密着性に優れている(親和性)
価格が安い(経済性)

石綿の有害性

吸入性石綿繊維とは長さと幅の比(アスペクト比)を3:1以上でかつ幅3μm未満

石綿は呼吸により入り、鼻腔→咽頭→喉頭→気管→気管支→細気管支→肺胞道→肺胞嚢と進む

石綿繊維の場合、幅が極めて細いので実際には長さ数十μmの石綿繊維が肺内で検出されることがある

石綿が肺組織や胸膜などの体内に長く滞留することが原因となって、肺がんや中皮腫が発生すると考えられている

石綿関連疾患

石綿関連疾患
→石綿を吸引することによって生じる疾患の総称
・石綿肺:ばく露開始から30年〜40年後
・肺がん:ばく露開始から20年〜50年、25〜100繊維・年の累積石綿曝露量でリスク2倍、じん肺に肺がんが合併する頻度が高い
・中皮腫:ばく露開始から約50年以上、胸膜に発生するのが9割、全てが悪性、びまん性中皮腫と限局性中皮腫に分類されている

喫煙と石綿の両者のばく露を受けると、肺癌のリスクは相加作用を上回ることが知られている

喫煙の肺がんリスクは石綿のおよそ2倍

石綿関連肺がんの大半は喫煙をやめることによって防ぐことができる

石綿関連疾患の大半は石綿ばく露介しから20年以上のち、しばしは退職後に発症することも十分有りうる

石綿含有製品

石綿含有製品を大きく区分すると、①石綿工業製品、②石綿含有摩擦材、③石綿含有保温材、④石綿含有建材、⑤その他石綿含有製品となる。

石綿含有建材

石綿含有建材は、鉄骨等の耐火被覆剤として、吸音・結露防止剤として、内装材、外装材、屋根材、煙突材、煙突断熱材として、それぞれ使用されてきた。
また、紫外線、雨などの気象条件に対しても、耐候性にも優れているため、外装材にも使われていた。特に耐火被覆材として使用された石綿含有吹付け材、耐火被覆板は、超高層ビルで火災が起こったとき、鉄骨の軟化を防いで人命救助の時間を稼ぐ目的で使われた。

石綿含有吹付け材

これらの用途は、鉄骨耐火被覆用、天井・壁の吸音用、天井の結露防止用である。

石綿含有吹付け材(レベル1)は発じん性は著しく高い

事前調査


事前調査には、書面調査、現地調査があり、書面調査の結果(石綿含有の有無に関係なく)を基に、必ず現地調査を実施する。
現地調査の結果、石綿含有が不明な建材について「石綿含有とみなした措置をするか」または「現地で試料を採取して分析調査の措置をするか」については、発注者が判断することとなる。この判断において、みなし措置を行った場合は、石綿則の規定に従って石綿ばく露防止対策の措置を行う。

作業計画

作業計画には次の項目を織り込まなければならない
1)安全衛生管理体制
2)作業方法、順序
3)粉じん発散防止、抑制措置
4)労働者の粉じんばく露防止措置

解体等対象建築物等の除去当作業の建設計画届け:
届出期日、提出先→工事開始の14日前までに、作業場所を管轄する労働基準監督署
石綿主任者の選任:
石綿作業主任者は、石綿作業主任微脳講習を終了したものから専任することとなっている。
特別教育:
石綿等が使用されている建築物等の解体等及び石綿則第10条第1項に基づくすべての除去作業に従事する労働者は、石綿特別教育終了者であることが必要となる。

石綿含有吹付け材(レベル1)

除去作業時は作業前清掃の段階から呼吸用保護具等の着用が必要である。

集じん・排気装置のフィルタ交換時の石綿粉じん飛散を防ぐため、集じん・排気装置は、原則として隔離した作業場内に設置する。

セキュリティーゾーンの設置:
セキュリティーゾーンとは、労働者の出入り、除去した石綿や機材の搬出の際、石綿粉じんの外部への漏洩を防ぐために設置するものである。
労働者の作業場からの退出時は前室で保護衣等を脱衣し脱衣容器、プラスティック袋に入れる。

吹き付けられた石綿以外の石綿含有保温材・耐火被覆材・断熱材の除去作業(レベル2)

配管保温材を掻き落としにより除去するにあたって、グローブバックを用いて部分的に隔離しながら除去する方法がある。

その他の石綿含有建材(成形板)(レベル3)の除去作業

石綿含有形成板等は、除去作業においては、原則として切断、破砕等によらず、手バラしすることが義務付けられている。
石綿含有形成板は、屋根や外壁に多く使用されており、発じんを抑制するためには湿潤化を十分に図ることが必要となる。また、作業場所の周囲を養生シート等で囲うことが望ましい。

石綿含有形成番頭の廃棄物は、廃棄物処理法令に基づき石綿含有産業廃棄物として以下のように処理する
・現場内で保管する場合には他のものと混合しないようにし、粉じん飛散を防止すること
・運搬、積替・保管にあたっては、他のものと混合しないようにすること
・処分は、原則として破砕せず、安定型処分場での埋立処分、溶融処理または環境大臣が認定した無害処理を行う。


一日めはこんな感じで内容をまとめました。

知の探求のところでも書きましたが、見ながらまとめ直すだけでも知識の定着になるので、ここを活用させていただきました。

他の方も、こういう勉強方法やってみてくださいね。

ちなみに、一番知識を定着させる方法は、
習ったことを人に説明すること
です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?