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東大理系数学を解いてみる。(2023第1問)


今回から2023年度東大理系数学を解いていきます。まずは第1問から。

問題はこちら。


僕は数学の問題を解く時、まずは頭の中で軽い計算をしながら誘導の流れや問題のテーマ(何を求めているか)を整理してから紙での計算に入ります。

このことを僕は「問題を視る」と呼んでいます


普段の勉強や記述式の模試で、行き当たりばったりの中途半端な解答をしてしまう自覚がある人は真似してみると良いかもしれません。


問題を視る

(1)
・被積分関数が不定積分できなそう
・自然数変数に関する証明問題なので、数学的帰納法が使えるが、A1すら計算できなそうなので却下
・sinの中身がxの2乗なのが厄介な原因なのでまずは置換したあと、積分区間に応じた不等式評価を行って証明を目指すしかない(?)

(2)
・(1)の結果を使うのは明らか。BをΣとAを使って表したあと、(1)で示した式の形からおそらく区分求積法を用いて答えが出せそう



このように、まずは3〜5分ほどを使って問題全体のおおよその道筋を想像しておきます。


本問のテーマは
「定積分の不等式評価」「区分求積計算」
だと考えられるので、特にその辺りの計算や記述に力を入れて実際に解いて行きます。


解答はこちら。

※同様に〜の2√2-1は2√2-2の誤り




ちなみに解答はシャーペンで手書きしているのですが、ドンキで買い溜めたジャポニカの自由帳に書いています(笑)

数学の勉強をするときには無地の紙が1番自由が効いて好きです。

高校生の頃は塾にあるコピー用紙を計算用紙として使ったりもしていました。


●難易度評価


さて、前回の記事


で言ったように、3つの要素で問題の難度を独断で評価していきます。

今回の問題の難度は、

基礎力:★★★☆☆ (3/5点)

計算力:★★☆☆☆ (2/5点)

分割力:★★☆☆☆ (2/5点)

くらいだったかなと思います。
東大理系数学としては毎年必ず出る難度で、得点できるようになりたい問題です。


問題を通して1番ネックだったのは(1)で被積分関数に関する不等式を立てるところだと思いますが、関数全体の増減は分かりづらいので増減の分かりやすい式を部分的に取り出して評価するという方法が面白い問題でした。


また、フレネル積分をよく知っている受験生(いるのか?笑)なら不定積分が初等関数で出来ないことは知識としてすぐに分かりますが、そうでない受験生は、


自然数・整数nに対して命題が成り立つことを証明する方法には数学的帰納法が常に有効であり得る

ということはぜひ頭に入れてもらうと、
"問題を視る"のが少し上手になると思います。


今回はここまで。
次回は引き続き第2問を解いていきたいと思います。

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