教科書を精読してみた②図形と方程式

今回のテーマは

数学Ⅱ 図形と方程式

です。正直、この範囲はなんとなく教えてしまっていたのではないかな、と反省が多い分野です。軌跡が苦手なのは、サカモト自身がうまく飲み込めていないからなのでは…と思います。自分発信はなかなかできませんが、疑問しかない分野なので、わからない担当として頑張っていきたいと思います。

 指数関数・対数関数のときと同様に、東京支部のメンバー6名で進めていきます!!6名の日記としてご覧ください。

※前回同様、使用する教科書は「数学Ⅱ Advanced(東京書籍)」です。

Day1 2点間の距離、内分点・外分点

・2点間の数直線上の距離を、絶対値で表している理由ってなんだろうか?→絶対値は距離ということをもっと意識した方がいいですよね。
絶対値の目的として、
①距離
②場合分け
③折り返し
で、②③に力を入れてしまいがちだが、①についてもっと強調したいですよね。
例) |x-1|+ |x-2|+ |x-3|+ |x-4|+ |x-5|を満たす、最小のxを求めよ。という問題では、距離の感覚があれば、すぐにできるのに。
・座標平面上の2点間の距離は、直角三角形ABCを用いて証明している。直角三角形ができないときについては、平行な場合でも成り立つと注釈だけで済ましているということは、直角三角形で証明していないということなのかしら?高さ0の近似でいいのでは??
・3点が与えられ、どのような三角形か、という問題はどうやって解くのがいいのかな。ある程度図を書いて、イメージをし、必要となる長さや角度を求めていくべきなのかな。長さからいろいろ情報がわかるので、先に長さを求めて、必要であれば角度にいくのがいいかもですね。
・2点から等距離にあるx座標上の点を求めよという問題で、2乗したら同値性が崩れるのに、さらっといく事が多いのでは?今回は、あくまで距離の2乗だから同値性が保てているので、指導の際には意識した方がいいですよね。
・図形と方程式という範囲だからこそ、「図形的に考える」「方程式的に考える」というのがこの単元の大切なところであり、軌跡につなげていきたいところでもありますね。
・内分点、外分点はどのように教えますか?
たすきがけのときには、天秤の話をするとわかりやすいかも。
外分は内分に帰着させて指導するのがいいかも。
点PがAP:PB=m:nに外分するとき、m<n、m>nのときで場合分けしておけば、“向き”を意識して、ベクトルの複線になるのでは?
・公式に暗記にするにではなく、比の形から変形できるようになって欲しいですね。
・教科書には、線分ABを1:2に外分と線分BAを2:1に外分するという表記について触れられていないのはなんででしょうか?皆さん指導しますよね??
・重心の公式のときの証明で、重心はそれぞれの中線の2:1に内分する点というのは自明なのかな…??
・証明の際に、全て任意の点として表しているけどどこかの辺を軸上に持ってきた方が楽になるのでは?中線定理のときは当たり前のように辺を軸上に置いているけど、この差はなんなのでしょうか?

Day2 直線の方程式、2直線の関係

・式と方程式は違うので、きちんと説明すべきでは?
・(サカモト的に、y軸と直線の交点はy切片、2次関数のときは交点と言っていますが、生徒は2次関数のときも切片というのが気になります。訂正すべきなんですかね?)
・直線の一般形ax+by+c=0についてどの様に指導しますか?直線ならば2点決まればかけるに、未知数が3つあるという事で生徒は混乱しないのかな。結局は、どれかの文字で割れば2変数ということになるのだが、難しいですよね。(2次関数では、ax^2+by+cy+d=0とか書かないですよね。直線のときにわざわざ書いているんだから、意味をきちんと言わないと統一性がなくてサカモト的にはまだモヤモヤが続いています…宅配便が届いて大事なところを聞いていないというのもあります。悲しい。)
・生徒は、y=の形の方がグラフを描きやすかったりするのでわざわざ一般形を表す意味を持たせたいですよね。点と直線の公式のためにあるという感じにはしたくないですよね。
・この範囲で、直線は点の集まりといのはどの程度指導しますか?2次関数で強調するのでここではそんなにかも?
・線形計画方のときに、場外の点が答えとなるというのはどういう事?という質問も出てくるのでは?→直線上の点は全て条件を満たす点の集まりと指導するのが良きでは。
・直線の一般形の証明で、同値変形しているのに「逆に」って書いているのはなんでだろう?軌跡のところでも、同値変形しているのに書くのはなんでだろ?慣習??
・2点を通る直線の証明は、平行移動派?傾きから変形派??教科書は後者でしたが、我々としては、平行移動の方がわかりやすいのかなと思いつつ、生徒は中学校でxの増加量、yの増加量の話から傾きを話しているので後者の方がわかりやすいのかな。
・最終的な表記の方法として、(a,b)を通り、傾きkのときは、y-b=k(x-a)なのはなんでだろうか?2次関数とかは、y=の形で表しているのに、なんでだろうか。具体的な数値を扱うときは、y=k(x-a)+bの方がミスも減って良さそうだけど…。(サカモト的には、すごくストンとなりました!2次関数とかはではy=にしてブーブー文句を言っていたので、平行移動について強調しつつ同じ説明ができる!!という感激です。)
・直線の傾きの説明の際に、どうしても軸と平行な図は描かないので、文字で割るときは、0ではない議論をもっとしておくべきでは?
・2点を通る直線の公式では、傾きが0のときの話が分けて描かれていないけどいいのかな。2点のーy座標が同じときも同じ式で表すことができるからいいのかしら?x軸と平行になるときは分けて書かないのに、y軸と平行になるときは分けて書きますよね。(分母が0になるという表記になるから分けざるおえないって感じなのかな。)
・3点が一直線上にくる問題で、傾きだけで考えないのはなんでだろうか?場合分けが出てくるからかな?
・そもそも、これらの直線の公式ってどれだけ使えるのだろうか?y=ax+bから連立方程式でもできるわけで、なんでこんなにまとめているのかな?
・垂直条件の証明で、原点に平行移動して証明しているけど、合同な三角形を作って証明の方が素直では?でも平行移動で考えるのはとてもシンプル!!
・直線に関して対象な点を求めるときに、直線の傾きが0でない場合、xの値が等しくならないという記述は書かなくていいのだろうか?やっぱり書くべきですよね?
・直線に関して対象な点の座標を求めるときに、垂直と中点を使って解くのが一般的だが、中点ってすぐ思いつくのかな?(サカモトは思いつきません。)生徒では、長さが等しいという条件から解いていき、大変な思いをしていることが多いけどなんでだろう?対象のときは直線で折り曲げると重なるのだから、中点は明らかでは??という議論になりました。(その後、中学校の教科書を確認しましたが、解説するときの表現は、1つの直線を折り目として折り返す移動を対称移動という。と書いてあり、そのときに、垂直かつ距離が等しいという条件が出てくるとの事でした。後者のイメージが強いので、長さから持っていき、大変な思いをしてから、結局中点じゃ〜んと私は持っていきます。)
・折り曲げるべき直線が垂直2等分線って気付けるのかな?2点からこの直線を導くとき(軌跡のとき)は、意識できるけど順番が違うとわかりにくいですね。
・こう言った問題は、最終的に作図をイメージして解いていけるといいのでは?作図できれば、証明もできますよね??
・2直線の交点を求めるときに、先にx=◯と出てくるが、交点のx座標というより、これはあくまで直線であるという事を意識させた方がいいのでは?同値性を意識させていきたいところですね。
・2直線と追加の直線が1点で交わるときの問題は、定点を通るという事を意識させてもいいかもですね。(三角形を作らないときにあるように、平行じゃないなど書いた方がいいのかな?と思いつつ、最初に2直線の交点が分かっているから平行だとか重なる、重ならないなどは書く必要ないのかな。でもなんかモヤモヤしたまま終わった問題でした。

 本日は、別の支部よりスペシャルゲストをお招きして7人で行いました。いつもよりかなり長めで、ヴォリュームがありました…。(数式書くのが疲れてはしおってます。すみません。)
 サカモト的には、授業をするとなったときに、流れが止まる感覚のまま本日終了。1つひとつはわかるんですが、どのように理解の川を作れば、この分野の流れを止める事なく指導できるのかなと、今後の課題として取り組んでまいります。


Day3 点と直線の距離

・点と直線の距離はどうやって証明しますか?
①相似
②ベクトル
③傾き
教科書のやり方は、点から下ろした垂線の点の座標を使わなくても解けるのが計算が楽でいいですよね。でも、思いつくのかな?
④点、直線を平行移動
・教科書の証明のときに、点Pは直線上にないと書いてあるけど、必要ありますかね?まとめとして書いてあるところには、条件を書いていないですよね。実際は、こういう問題では、生徒の記述を注意してみないといけないところですよね。単純に拡張していいものか??
・幾何を解くとは?
①初等幾何
メリット:場所を限定されない。補助線などを思いつけば簡単!な時も多い。
デメリット:閃かないとキツイかな?場合分けが必要になる。(鋭角三角形など)
②座標
メリット:機械的にできる。場合分けの必要がない。
デメリット:座標の置き方を注意しないと計算が大変。一般性を失わないように座標を置かないといけない。
③ベクトル
メリット:機械的にできる。
デメリット:座標の置き方注意。
・パップスの中線定理は、なんで座標で証明しているのかな。指導の際には、メリットを説明できるようにしたいですよね。
・パップスの中線定理を図形で特には?平行四辺形??余弦定理とか?
・2直線における平行、垂直の条件で、一般形の係数で見れば良いが、教科書は章末問題にしか入れていないのはなんででしょうかね?塾のテキストでは、先に扱ったりしているんですが??
・円と直線が接するときの距離が半径になるときの証明は幾何的にできる??→概説する正方形を書けばよい!?!?これには全員感激!!!!
・円が全て相似だと分かっていないのはなんでだろうか?(相似は証明であり、角度を比較するもの!、って思っておるのですかね??)
・中心からの距離が等しいということを強調してあげれば、軌跡のところにつなげられるにでは?(円上に乗る、と言いますが、そのグラフの一員なのに、乗るっていう表現面白いですよね。なんか重なっているイメージです。不思議ーと思いながら、私の頭の中は、飛び石みたいなところに立っている人の想像で頭がいっぱいでした。全然数学的じゃないですね。すみません。)

サカモト的には、

我々は、幾何と式変形を行き来しないといけないが、
その橋渡しに座標がある!!

というのが大ヒットです。今ちょうど2次関数でその話をしていたので、早速使いたいです。

Day4 円の方程式

・ある点が、円上にあるかは、代入して成り立つかを確認すればいいですよね。
・(x-a)^2+(x-b)^2=r^2を展開した式は、条件が保存されているのか確認する必要がありますよね。
・3点を通る円の方程式を求める問題はどのようにときますか?
①x^2+y^2+lx+my+n=0と置いて解く
②外心の利用
③垂直二等分線
それぞれ数値によってどれがいいかはあると思うが、色々な解き方をやるのは、共通テストに向けてもいいかもしれないな。
・未知数の数と条件の数は同じでないといないから、最初に選択すべき式は選べるように指導しないとですね。(例えば、2次関数のとき、分かっている条件を元に標準形、一般形を使い分けてほしいな。解けなくても、解ける情報、すなわち方針が見えている。定量的に議論する。定性的に議論する。)
・円と直線の関係は、判別式派?中心との距離派?(皆さん後者でした。ここ最近一年生を教えていますが、2次関数とx軸との交点での個数を求めるときに、判別式と頂点のy座標の符号で判断する方法をやりましたが、判別式を嫌っています。個人的には意外でした。今まで、判別式の方がわかりやすいと思っていましたが、生徒は視覚的にわかる方がいいんだなって思いました。)
・判別式は、n次式でもある。だから、判別式はn次式にあり、それを方程式や関数などにも活用している。(知りませんでした。なるほど。)
・弦の長さを求める方法は、
①中心からの距離と二等辺三角形の利用
②解と係数の関係
傾きが分かっているからtanを活用してほしいし、他のところでも積極的に傾き→tanの利用をしてほしいですよね。
・円の接線の証明は丁寧に場合分けされているのは何でだろう。(他のところは急に一般形だったのに。)
・中心が原点じゃないときの接線の方程式は、どう指導する?
①ベクトル
②平行移動
点を移動することに意識してもらえれば、いいけど、接点まで平行移動しないといけない事に気がつくのかな。(間違えてくれる生徒がいたら、説明しやすくなるのでより理解が深まりそう。)
・円に接する直線を求めるときに、円外の点から接線を引くときに、まずは接点を文字でおいてほしいですよね。
・接点を(a,b)とおくが、実際は2個出てくるのに1つでいいのか!?!?となりそう。(うちに職場では毎年疑問として出てきます。疑問に思わない学校さんもあるみたいなので、それまでの指導にもよるかもしれません。)そのときの説明方法は、どうすればいいのかな?(わたしは、違う点としておき、全く同じ流れを2回説明します。)
・連立を解く際に、「消去して」と書いてあったり、「代入して」と書いてあったり…この違いは何なんだろうか。「連立して」でよくないですかね!?我々の結論としては、「消去して」のときは、判別式の利用のときなど最終的に値を出さなくていいときで、「代入して」のときは、座標や値など、もう一度どちらかの式に戻しているでは!!となりました。でも何で使い分けるんでしょうか?中学校では、加減法(昔は消去法)と代入法と言うそうです。

Day5 2つの円、軌跡と領域

・2つの円の位置関係は、5つのパターンがあるが、接すると言うときに、内接をかける子はなかなかいない。どんな関係性があるかな?と言って、色々書かせて見たいところですよね。
・例題で、円に内接する円の方程式を求める問題で、色々考えてみるといいと言いつつ、内接する円の方程式を求めよと誘導している気がする。与えられた点は元々ある円の内部なのか、外部なのか判定せず、言われたままただ解くと言うことになりがち。きちんと判定するように指導を持っていきたいですね。
・領域あたりのところと絡めて、正領域、負領域と話をしていきたいですよね。
・2つの円の共有点を求める際に、連立を解いて出てくる直線って何なのだろうか。生徒には、必要条件であることを強く主張していきたいです。他の連立方程式のところでも、この議論はしていきたいものです。(最近1年生で、連立をよくやるので、この議論していきたいですね。個人的には、前回までの引っ掛かりが、スッキリしました!)
・2つの円を通る円で、k(x^2+y^2-10)+(x^2+y^2-12x+6y+20)=0とおくが、生徒はなぜこの式になるのかわからない。(うまく説明できない教員もいるのでは?。サカモトもその1人ですが。)どっちにkを付ければいいのか、何で片方だけでいいのかが理解できていない。
・最初は、m(x^2+y^2-10)+n(x^2+y^2-12x+6y+20)=0とおいてあげて、議論を始めてみてもいいのかも。特に、kだけのときは、元々存在する2つの円の片方が表すことができないので、いいのかな??ともなってしまうにでは??次第に、文字が多いと計算が大変なので、片方だけでいいのでは。と言うことに気がついて欲しいな。
・k(x^2+y^2-10)+(x^2+y^2-12x+6y+20)=0のkに定数以外のものを代入させて、変化させても面白いかも。色々試してみるような生徒が出てきて欲しいな。
・2つの円が交わっていないときにもやってみるといいかも。生徒は、kの式に置けば、必ず交点をとると考えているが、円の方程式の差から出てくるのは、根軸であると言うこと。(根軸については、検索中…)
・f(x,y)とg(x,y)について、mf(x,y)+ng(x,y)=0の式は、2つの関数の交点を通る関数であり、例として書くグラフは、2次関数や円などではなく、適当に6次関数とか描いてあげたグラフの交点を追っかけていくことをした方がイメージが湧くかも。(グラフソフトを遊ばせる意味で、試しに適当な式を入力させて、式を作ってもいいかも。ペアごとで適当に式を作ったもので、全ての式で交点を通っていることを確認してみたら面白いかな。手計算では、数学Ⅲとか絡む可能性があるので、アプリとかで活用してみたい。)
・直線の束や円の束について話した後に、共有点の交点を求める方法に戻って話してもいいかもです。束の話しをしなかったら、2つの円の交点とそれ以外の点を通る円は、交点を求めてから、3点分かっているから、一般形に当てはめていくとなると大変だと言うことも話しても面白いかなと思いました。生徒には、束のところで、拒否反応が出ないようにサポートしていきたいです。
・「軌跡と領域」と言う範囲なのに、なぜか軌跡と領域は別々のものとなって教えていませんか??(サカモトだーーーーーーー!!、と思いました。この範囲こそ、適当になっているにでは!?と不安な場所であり、流してしまうところ。そういった先生方も多いのでは?共通テストでも色々突かれそうなところですね。)
・2点から等距離にある点の軌跡で、垂直二等分線と分かっる生徒は、それ以外にはないと言うことを示すとができない。
・教科書の解答をいきなり書いて、生徒は理解するのだろうか。なかなか思いつかないし、とりあえずP(x,y)とおこう!といってしまいがち。でもそれでいいのだろうか??
①試しに何個か適当な点を生徒に与え、条件と成り立つか考えさせる。
②一般的に読み替えて行くとどうなるか、考えていき、置き換える。
このやりかただと、具体的な点で式が自分で作れるので、一般的な形に持っていきやすい!!!!さらに、存在領域のときに、代入させることはやらせるにで、ここでもやってみると言うつながりができる。
・教科書では、逆にのところがかなり丁寧に書いてあってびっくり!!(他社さんでは、一行で、逆も成り立つとかだった気がするので、丁寧に書いてあるのはいいな!!と思いましたが、次の問題で、全く書いていないのはすごいギャップ!!それにも驚き!!!)
・逆が成り立つのか、そもそもどうやって示して行くのか?2点からの等距離の問題であれば行けそうだが、円が絡むと、座標やパラメータを用いるも大変では…だったら、そもそも同値変形をしていけば、考えなくて済むのかもしれませんね。(教科書では、逆が明らかである場合には、その証明を省略することが多いとあるが、いつ自明なのか曖昧なので、同値変形にこだわってやったほうがよさそう。)
・アポロニウスの円のときに、外分点の図示ができない子がいるから、確認してみるのがいいかも。
・円上を動く点で定まる軌跡の問題は、これも具体的な点で判断させると、どこの点がキーポイントになるかわかる。同式変形させていけばいいかもわかるのでは。円上を動く点によって、中点が決まると言う関係性に気がついて欲しいですよね。

Day6 【特別編:愛知支部との合同会】円と放物線

・1983年名古屋大の問題を筆頭に放物線と円の関係で円の半径が決まっていない問題がよく出るようになった。(名古屋大学は、放物線のほとんどが原点を通る問題)
・中心と放物線の距離の問題で、「xを消去」しているが、ここまでの問題は全て「yの消去」なのに、突然なんで?ってならないのかな。ここをどう指導していますか?(これはサカモトもよく悩むところです。つい先日質問を受けてうまく説明できなかったところです。)yを残す意味として、次数を下げられるという説明になるのかな?
・円と放物線の関係⇨放物線と直線の関係、写していますが、接点の話から接点に写る…とは限らないから難しい。
・変化させるときには、グラフを対応させながら元々のグラフに対応させつつ、行ったり来たりする事を指導していくべきではないだろうか。(うちはここでなんで、行ったり来たりするんですか?となりそう…同じ式でなんで形が変わるの?って聞かれるな…なんて答えよう。式変形の話をしてもなかなか納得してもらえないので、本日のメインテーマである半径での議論の方が納得してくれそう!)
・接する⇆判別式=0 としていいのだろうか。特定の点ではならないところがあるので、テクニック的に飛びついていいものなのかな?→微分して考えれば同じことになるのでいいのでは?微分を学習していれば、補足してお伝えしてもいいですね!!(この後、カルノーの定理の話になり、2015年に埼玉大学で証明が出たという事で大盛り上がりでした。一方、サカモトはここまでの話を頭でもう一度考えていて、うーーーんとなって、何にもわかっていない事に、自責の念を感じて落ち込んでいたのですが…そんなときに、神の声が!!!救われましたね。めっちゃ笑いました。私にしか聞こえなかったようです。笑笑)
・円と放物線の問題は、とりあえず生徒にやってもらうと、「yを消去」して、xについて4次式になるから、「x消去」という話に持っていくか、x^2を置き換えてもいいのでは。
・関数からブラフを書くことはできるが、グラフから関数をイメージするってなかなかできないですよね。でもこれからはそういったことができるようになってほしいですよね。
・半径で話せば、視覚的にも話がうまくいきそう。中心から、放物線への距離の最小値が半径と一致するときに接するという方法もありではないか。(この話からいくと、2つの円の関係性や、円と直線の距離のときと全て同じように説明できるから、生徒も理解が深まりそうだなと思いました。前半のところで詰まっていた説明の流れは、後半はサカモト自身の頭では流れ出しました。ゴールに向けてストーリーつけていきたいなと思います。)

※本日のぼやき
 今回は、他県との合同という事でしたが、自分自身の経験や知識の無さを痛感して終了です。他の人と比べると悲しくなるので、この会に参加させていただいている事に感謝し、昨日の自分より成長した自分に拍手しておこう。いつか、提案とかできるようになりたいですね。
 雲の上の人と思っていた方々と研究会ができるという事に感謝です。こんなに数学のお話を共有できる方々が近くにいてくださる事に感謝し、自分自身は、今までアウトプットをほとんどしていなかったので、そこから少しずつできるようになりたいですね。「RAISE YOU UP」聴きながらだから余計に勇気もらいますね。頑張ります。

Day7 不等式の表す領域

・領域を指導する際に、教科書の解説ではx=定数という直線上で、境界となるところより上側下側にあるという解説→ファクシミリの原理(分割して考えていくもの。難しい問題でも、x=kで裁断し、貼り合わせていけば解く事がでいる。…積分みたいなことかしら??)のようでは?
・f(x,y)は正負は境界によって分かれ、正領域、負領域、境界となる。→こちらの方が生徒はわかりやすいのでは??→正領域なのに、直線の下側が範囲とういう事が直感とのズレがあるのであえて言葉を出していないのかな?
・円の内部、外部の説明は、ファクシミリでできるのだろうか?(できるけどd大変そうでしたね…y=の式にしてx=kで切ってくとなると…余計混乱しそうですね。)
・中心からの距離がどんどん塗り潰されていくイメージ?の方が生徒はしっくりくるのかな?(夏期講習で絶対値やっていますが、塗り潰すイメージがなんか似ている気がします…)
・境界線の問題のときって「ただし、境界線は除く。」とかって決め台詞のように書いてあるけど、「境界線を含む斜線部分」の方がシンプルでは??には納得。取ってつけた感じだと、軌跡のときみたいにとりあえず書いておけ!みたいになりそうだから、最初に言ってあげた方がすっきりしそう!

Day8 【特別企画  サカモトからの質問部屋】

Q   生徒からの質問で、「証明ってどういう基準で書けばいいのですか?」という事がありました。背理法や対偶を利用した証明の使い分けや、決め台詞などありますか?と聞かれたときにどのように答えますか?

A   全ての証明は直接証明で説明できる!ただ、上記の方法について解説すると、対偶を利用した証明方法は、元の命題と真偽が一致するという事が最大の強み。「p⇨q」の対偶は「¬q⇨¬p」、否定は「P∩(¬Q)」であり、後者の方が使える条件が増えるので良きでは!?!?背理法の方が色々条件が出てくるので使いやすいが、仮定に対しての矛盾なのか、数学的な観点から矛盾が出てくるのか…√2が無理数である証明も、“互いに素”である条件を入れておかないと矛盾が出てこない。ちなみに、互いに素である事の証明は背理法を用いての証明がオススメ。(2000年大阪府立大 要確認!)

生徒へのアナウンスとして…
①直接証明
②背理法
③対偶を利用した証明
の順でアクセスし、「背理法は意図的に使ってみる!」事がオススメ!

Q   三角比の角の拡張はどのように指導しますか??直角三角形で最初考えると、単位円になったときによくわからない生徒が多く出てしまいます。

A   三角比は、最初から単位円で指導する!!
180°までは測量だが、180°を越えると三角関数として、別のものになる。指導の仕方として、「具体例⇨抽象化」または、「抽象化⇨具体例」のどちらで攻めていくのかを検討していく必要がある。今回は、抽象化から具体例に持っていく方がオススメ。単位円の定義から、直角三角形に落とし込んでいく方が生徒も理解しやすのでは??余弦定理などは、具体例(なごや三角形などの有名三角形)から入ると、補助線をすぐに引く事ができ、全て文字になった際も証明がすぐにできる。

《宿題》
和積の公式を単位円を利用して図形的に説明してみよう!!

本日は夏休み中ということもあり、みなさんお忙しい様子でした。参加者2名ということで、サカモトが質問する会となりました。まだまだ勉強不足ではありますが、全ての質問や相談に対し、丁寧に回答していただき感謝感激です。「背景を見て指導する」というのは、難しいですが、目指していきたい教師像です!!!今までの当たり前と思っていた、具体例⇨抽象化の部分を抽象化⇨具体例にし、抽象化⇨具体例と思っていたところを、具体例⇨抽象化で考えてみようと思います。あと!!入試問題も少しずつ解いていきたいと思います!!!!

 Day9  根軸と不等式の表す領域

本日は、1ヶ月の期間をおき、つにに根軸完結編となります。まず、Day5の際に、2つの円の交点を通る円を考える問題で、

k(x^2+y^2-4)+(x-2)^2+(y-2)^2-4=0

と置き、k=-1のとき、2つの円の交点を通る直線を表す。ただ、

k(x^2+y^2-1)+(x-2)^2+(y-2)^2-1=0

となると2つの円の交点は存在しない。しかし、k=-1のとき、直線の方程式が現れる。さて、この直線は何を表してるのだろうか…??

①虚円との出会い

http://izumi-math.jp/M_Sanae/c_circ/c_circ_2.html

こちらのサイトを見て、根軸は平面なのかも!?!?というヒントに至りました。こちらのサイトでもとてもわかりやすかったのですが、高校2年生に指導する際に、複素数平面を導入するのはどうなんだろう??生徒は理解がむずかしいのかな??となりました。

そんなときに、たまたま同僚の先生と話していて数学の話になり、最近勉強している事を互いに紹介していたときに…

『円を立体にするという事は球体という事ですか?』

その言葉を聞いて、なんだ、そういう事か。となった。切ったときに平面的な円ができるという事にこだわっていたなと思います。
※同僚の方が、テンソルに興味があるということになり、大盛り上がり!!ここで書けるくらいに理解したいです。(まさかの、ここでネットが落ちるという…悲しい!!)

②次元をあげて考えてみる

k(x^2+y^2-1)+(x-2)^2+(y-2)^2-1=0

で、k=-1のときのx+y-2=0は、
2つの球体
x^2+y^2+z^2=4
(x-2)^2+(y-2)^2+z^2=4
z=√3の平面で切ったときにできる図形であり、x+y-2=0は、

平面である!!

という考えになりました。

☆次元をあげて考えてみる!
☆連立したときに、パラメーターが消えるように式に入れてあげる!

授業の中で、生徒にも伝えていけたらいいですよね。

精読の続き…連立不等式の表す領域
・与えられた式から読み取る事が大切!!(x-2y+1)(x+y-2)>0などは、展開をするのではなく、2直線の境界線で考えたほうがいいのでは?領域を、y=として、直線の上、下、と考えるのは、式変形のミスなどもあるので通る2点として考えてみたほうがいいのでは?
・連立で求める領域の表現で、集合を使うのはなんでだろうか?忘れさせないための配慮だろうが、わかりにくくないのかな?

ということで、次回、領域のクライマックスとして、『線形計画法』を取り扱います。とても楽しみです。今後の予定は、
線形計画法
三角比と三角関数
方程式・式と証明(相加平均相乗平均、シュワルツの不等式)
微分積分
と展開していく予定です。個人的には、三角関数がすごく楽しみです。ちょうど2学期授業やるのでワクワク!!

Day10 線形計画法・三角関数の導入

・x +y ってどんな図形なんだろか?
・=k と置いたら直線になるからかける?→kはy切片となり、領域外の点なのに答えにしていいものか??と言う質問はここないのかしら??
→最大、最小に着目するからギャップが出てくるのでは?
・x +y =1、x +y =2となる点はどこにあるかな?
→直線を自分で気づいて欲しいですね。あくまで、存在する点が領域内に存在している事を確認する。
→そうすれば、少なくとも一点が領域内に存在していればいいのでは??
・この範囲は、解き方よりも解釈をきちんと時間をかけてあげた方が良いのでは?(授業1コマ分をかけていいくらいですよね!)
→領域の範囲でのストーリーの中で指導できるといいですよね。あくまで存在するのか、しないのか。
・x-y、x + 3yでも自分でできる(直線として表現される)のか聞いてみて、できたらこの範囲はよく理解しているって確認できますね!
・最大、最少はあくまで境界のところで成り立つ!
・問題を逆像の観点から話をしてみる。kを具体的な数にして、その式を満たす様なxが存在するためにはどうすればいい?
→自分から、判別式の考えが出てくるのではないか??そうしたら、kのときも同様に出てくるのでは?
→テクニック任せではなく、自ら気づいてくれるのではなかろうか??
・授業を組み立てるためには、最終的にやらせたい問題などに向けて組み立てて行きたいですね。
・教科書に載っている問題ってなかなか少ないですね。
→考え方のエッセンスをきちんと強調して指導し、生徒が理解していれば、別の問題や応用問題が出ても解ける様になるのでは?
→量をこなさないと出来ないけど、パターン化してしまうのはもったいない。
・入試問題のときに、領域で考える問題が出てきている事に気が付いていない。
→一次不定方程式のときに直線を書いている子もいるが…条件が何をくっついているかを理解していればどのタイミングで使うのかわかっていない事もある。きちんと判断できる様になって欲しいですね。
・章末問題に、円と直線の関係性も出てくる。参考の内容も触れた方がいい問題がいっぱい!!逆像や正領域、負領域で考えてもいいかもですね。
・いろんな問題を我々はストックしておくことが大切かもしれませんね。教科書の内容から、入試問題に向けて解いていくときに、同じ流れで説明できる様に、俯瞰して解いていきたいですよね。
→これは1番私がやらないといけないところ!!!頑張りたいーーーーー!!

さて、図形と方程式が終了しました!今までなんとなくだったところのちしきが、確実に理解が深まりましたし、ワクワクします。やっていない範囲が不安になるレベルです。

次は三角関数に入ります。次の回も見ていただければ幸いです。



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