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シルバーバーチの霊訓を読み解くために必要な「波長の法則」


肝心の教訓よりも、どうでもいいことに関心を向ける人が少なくありません。メッセージが"白人"と呼ばれている者から届けられようと、黒人”と呼ばれている者から届けられようと、黄色い肌をした人やレッド・インディアンから届けられようと、そんなことはどうでもいいことではないでしょうか。大霊の摂理を届ける者がかつて高い教育を受けた人間であろうとなかろうと、要は摂理でありさえすれば、正しい真理でありさえすれば、それはどうでもいいことではないでしょうか。

霊的叡智の宝庫 シルバーバーチの教え(新版・上)

シルバーバーチの霊訓が世界的に広がった経緯

シルバーバーチは、北米地域に暮らした人生経験を持つレッド・インディアンの霊界側の霊媒を通じて交霊会で語った高級霊の1人です。その北米インディアンの霊媒を中継として使用し、さらにシルバーバーチ自身よりも遙か高次元に属する高級霊団よりメッセージが届けられ、それを地上の霊媒役であるモーリス・バーバネル氏を通じて交霊会にて参加したメンバーに霊的真理の解説をするスタイルになっている。

さらにこの交霊会は当初は限られたメンバーで行われていたが、次第にシルバーバーチが語る霊的真理の重要性がメンバー伝いで広がり、モーリスバーバネル氏が発行するスピリチュアリズムの機関誌にシルバーバーチの霊訓として連載されるようになり、一大センセーションを巻き起こすことになる。

なぜ高級霊は直接バーバネル氏に伝えて来ないのか。

これを説明するには、「波長の法則」というものを理解する必要があります。スピリチュアリズム哲学において、「波長の法則」とは、「類は友を呼ぶ」という原理を表す言葉としてよく使われます。

この法則の意味としては、すべての存在が固有の波動(エネルギーの振動)を持っており、似た波動を持つ存在同士が共鳴し合うという考えに基づいています。

波動の概念では、感情、思考、行動などによって波動は常に変化するとしています。イメージで言えば、波のようなものでしょうか。

合理的でポジティブな感情や思考は高い波動を生み出し、ネガティブな感情や思考は低い波動を生み出すとされています。

高い波動を持つ人は、幸福、豊かさ、健康、良好な人間関係などを引き寄せやすいと言われています。

しかし、これは少し解釈に注意が必要です。たとえば、マハトマ・ガンジーやマザー・テレサ、マーチン・ルーサー・キング牧師など、古今東西、いわゆる世の中を動かすほどのポジティブな慈愛(他者に対して心を砕き接している)を発揮し世の中に善の働きを促進させてきた多くの賢者たちを見ると、

凡人の私には到底対処できない困難や苦悩、課題のフルセットを体験しておられます。そして、道半ばで地上世界での命の時間が尽きる人もいます。

波動の高い人には波動の高い人だけではなく、それをさらに高めることができるようにそれに見合った守護霊や背後霊がサポートに就く。それは物理的な幸福を超えたステージの幸福、つまり自己を世界に生かすことで得られる新の喜びや充足感へのサポートである。

やり甲斐のあるものは対外、簡単には手に入らないもの

少し話はそれるが、あなたは登山をしたことがあるだろうか。私は登山沼にハマって長いが、毎回、登ると決めたときは気分が良い。で、いざ登り始めるとその登山のキツさに「自分は何をやっているのか」と自問してしまったり「今日は途中で帰ろうか」などが頭をよぎる。

しかし、いざ山頂が見えてくると、気分が変化してくる。無事に山頂へたどり着き、壮大な景色を見渡すと、先ほどまでの登る苦しさとしんどさは思い出そうとしても思い出せないほどだ。

人生ではこれと同じ事が起こる。登る山が高ければ高いほど、その道中はシンドイ、低ければ低いほど山頂で感じるものは明らかに違いがあるのだ。

物理的な幸福は重要だ。それは生きることの土台を実感させてくれるし、幸福感を体験させてくれる。でも、そこにずっといても得るものが変化するだけで飽きたらなさ(欲求)だけが高まってくることに人は誰でもいつかは気がつかされる。まるで飲めば飲むほどに喉が渇く水のようだ。

霊性が高まっていくと魂の目的が起動する

霊性が高まってくると、この物理的な幸福だけで良いのだろうかという自問が湧いてくる。そして、何か世のためになることができないだろうか等と考えが出てくる。そしてその人なりの模索が始まり、葛藤が起こり、ある日何かのきっかけに絡まり、新しい山登りが始まる、そんなイメージである。

じつは、このネクストステップへの誘いにも、背後の霊的サポーターの働きがあるのだ。だが、決して強制されることはない。そのささやきを疑って良いし、参考にしても良いし、無視し続けることもできる。我々には自由意志があり、自分でチョイスしていくことが宇宙の摂理だからだ。間違えても白髪の杖を持った人物が「お前はこうしろ」とは言ってこないのだ。

高級霊からのメッセージの受信が難しいのには訳がある

さて、話を戻すとしよう。高級霊がダイレクトに地上の霊媒にメッセージを伝えて来れない事には理由がある。

ラジオを例に考えると分かりやすいですが、まずAM、FMでも周波数が違いう。同じAMでも、同じ周波数に合わせないと受信できない。少しずれると雑音が入る。これは自然界の摂理の一つである。送信側と受信側はリンクしなければならないのだ。

これと同じように考えてみると分かりやすい。高い周波数を出しているラジオ局、つまり高級霊の周波数に合わせるのは、地上で生きている霊性を磨いている作業中の人類には非常に困難だとわかるだろう。それは高級霊が高級霊たる所以は、その霊性の純度によるものだからだ。

どういうことかというと、霊界の上層部に行けば行くほど霊性が磨かれ、純度が高いと想像してみてほしい。その純度の高い霊性から発せられる高い周波数(分かりやすく周波数と言っているにすぎません)を受信するには、受信する側にそれと同調できるほどの霊性の純度が必要になることは理解しやすいと思う。

そもそも論として、地上に性をうけて肉体を携えているのは、それなりに磨かなければならないものがあるからだと考えた場合、やはり高級霊からのメッセージをそのまま受信できる人はほとんどいないと考えてもいいだろう。

だから、高級霊団は、そのメッセージを地上の雑さが高い電波に流すには、いくつかの受信局としての霊媒を中継して、地上に降ろしていかなければならないわけだ。

その地上側の受信基地になるのが霊媒であり、シルバーバーチの専属霊媒はモーリス・バーバネル氏ということである。

シルバーバーチは、霊媒探しがいかに困難な作業かを語っている。

シルバーバーチは、人類救済の霊的真理普及の活動のまず最初に取り組んだのは、地上の受信局たる霊媒を探すことで、そしてバーバネル氏が生まれる前に目星をつけ、ずっと観察を続け、その成長を見守り、霊媒の器になるように支援していたと語っている。

バーバネル氏が初めて入神状態に入ったのが30代後半だというから、地上世界の時間にして、30年以上の歳月をかけて準備をしてきたということになる。それほど、高級霊からのメッセージを純度を保って地上世界に送るのは大変な一大事業であるとも言っている。

この観点から世の中を見渡すと、本物の高級霊からのメッセージはかなり希少だということが見えてくる。そんじょそこらでは受信できないのだ。多分ここは物理的な法則性があるのだと思われる。

高い波動を持つということは、それなりの責任が伴う

ここの部分はまた別の機会に深掘りしていくが、要するに高い波動を持つということは、それなりの責任が伴うということである。高い波動は、自己責任感、理性、知性が相乗的に高まっていくことで発せられる生命力の波形だと表現できる。

しかし、自らの生命力を発揮していくことは、自らの命を有効活用することであるから、自分の幸福度を高めるためには波動を高める行動は必要だと私は捉えている。

波長の法則を実践するには、自身の波動を高めることが重要であるが、その最初の一歩は、他者理解である。

他者を理解しようとする想像力と共感的真理による理解は、あなたがあなた以外の人を疑似体験する非常に有益な活動であり、この活動はその先に「人の気持ちがわかる人」というスタンスへとつながっていく。

また、自分が今生命活動が維持できていることに対する感謝の気持ちを持つところから始め、ポジティブ(合理的で宇宙摂理に則した)な言葉を口にする、自分と向き合う、慈愛を発揮するなどの主体的活動があるだろうと思う。

波長の法則を理解するときの注意点

ただ、注意点として、波長の法則と呼ばれるものは、科学で証明されているわけではなく、人間的な解釈の及ばない道の部分があるもの。今の地上人にとって、その影響力は個人の解釈や経験によって異なるだろうことは押さえておきたい。

そして、ネガティブな感情を持つこと自体を否定するものでは決してない。ネガティブな感情も人間の一部であり、それが自分自身にあることを理解することは霊的成長に欠かせない大切なイベントだと捉えておくといいだろう。

波長の法則は、自己成長や自己実現のために理解しておいて無駄ということはありません。

詳しくはまた別の機会に解説していきたいと思いますが、

肝心の教訓よりも、どうでもいいことに関心を向ける人が少なくありません。メッセージが"白人"と呼ばれている者から届けられようと、黒人”と呼ばれている者から届けられようと、黄色い肌をした人やレッド・インディアンから届けられようと、そんなことはどうでもいいことではないでしょうか。

霊的叡智の宝庫 シルバーバーチの教え(新版・上)

シルバーバーチが言わんとすること

シルバーバーチがここで言っている「肝心の教訓よりも、どうでもいいことに関心を向ける人が少なくありません。」とはどういった意味合いか。

それは、当時、シルバーバーチの交霊会に招かれた人々は、質疑応答の際に、シルバーバーチは一体何者か?という興味本位の質問が多かったということを指している。

また、物を動かすことや心霊写真など、スピリチュアリズムではなく、サイキックなことに興味を示し、そのサイキック現象の裏側にある霊的真理に無関心である傾向が少なからずあった。これは今もそうだと言える。

またさらに、シルバーバーチの生前の人種は何か?どこに住んでいた?どんな名前か?というどうでもいいことに対する質問や興味が尽きなかったことに対するシルバーバーチの見解がここで語られている。

この部分は、今の人種間の課題や多種多様な文化やスタンスに関するところでもあるように思う。シルバーバーチは人種の違いや肌の違いは何のことでもないと言いう。ただ、こうした違いがあることも人類の霊性進化のために活用されてはいるようだ。

シルバーバーチの霊訓の中で常にこのことは触れられている


「そのようなことはどうでもよろしい。大切なのは我々は大霊の分霊であり、肉体を携えた霊人として物理的世界に生まれ、霊性向上のための様々な課題や喜びを体験し、同じようにこの世界に生きる霊的同胞と支え合い喜びあいあらゆる体験を乗り越えていただきたい」


とシルバーバーチは語っている。

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