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複雑な分子構造の描写における基礎的なコツとテクニック

1.こんなお悩みありませんか?

過去の記事では、「分子構造から溶解度パラメータを推定」する機能の使い方を説明しました。ここでは、分子構造を1つ1つ記載するのですが、複雑な分子構造の場合、描写が面倒で時間が掛かると思ったことはありませんか?

本記事では、そういう少しの時間も無駄にしたくない方向けに、簡単に分子構造を記載する小ワザを紹介します。小ワザも駆使しながら、少しでも本サービスを有効に活用していただけたらと思います。

2. 分子構造から溶解度パラメータ推定

本記事ではトップページから、「物質カテゴリの選択(有機小分子)」→「溶解度パラメータの計算(左側)」→「分子構造から推定(左側)」とクリックした状態から説明します。今回は具体的に、図1に記載するような、比較的複雑な分子構造を有する化合物を描写することを想定して、説明します。

図1. 本記事で描写する化合物

過去の記事では、構造式もしくはSmilesのどちらかで記述できるとお伝えしていますが、この小ワザはSmilesを使った方法になります。Smilesについての記事はこちらをご覧ください。

(A) 部分構造を特定

 この小ワザの第1ステップは部分構造を決めることです。ここは多少、化学的な知見が必要になるかと思いますが、図1の構造は良く見ると図2に示すようなフタロシアニンの構造と、かなり類似していることが分かるかと思います。このように複雑な分子構造を持つ分子については、その大部分を成す分子構造を特定してみてください。

図2. 目的化合物と構造が近いフタロシアニン

(B) 部分構造のSMILESを入力

上記で特定した部分構造について、化学物質データベースよりSmilesの構造を検索してください。フタロシアニンくらいの有名な分子であれば、WikipediaでもSmilesを見つけることが出来ると思います。そして、得られたSmilesを入力すると図3に示すように、分子構造も反映されています。

図3. フタロシアニンのSmilesを入力

(C) 分子構造の編集

次に、画面上部の「分子構造」ボタンをクリックし、入力モードをSMILESから分子構造に切り替えたのち、分子構造を修正することが出来ます。これで図1に記載した目的化合物の分子構造の描写が完了です。

図4. 分子構造の修正

3. まずはやってみよう。

いかがでしたか?本記事では、「SoluVision」の分子構造を描写する際に、パッと書けるような小ワザを紹介しました。この方法だと時間短縮が可能なだけでなく、分子構造の描写ミスを最小化することが出来ますよ。

「SoluVision」の他機能について、もっと知りたい方は、Noteマガジンにて、スタートガイドを整備しています。そちらを読むと、より詳細で具体的な使用方法がわかると思います。

4. サービス情報はこちら

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