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セックスなんかしたくない4

最後の挑戦はほんの少し先だが、うまくいく未来が見えない。
きっともう一度試しても、
うまくいかなくて、
苛立つ彼に私は情けなさと申し訳なさで泣きそうになりながら謝るのだろう。
前回がそうだった。そうなってほしくはないのに、最悪の想像しかできない。
 
ひとつ書いておきたいのだが、彼は全然私を責めない。身体的にも精神的にも。酷いことを言ったりされたりは全くしていない。
DVなどは全くない。あればとっくに別れているし、そんな最低な人間なら私も苦しまない。
 
以前彼に、
「私がどんなに泣き叫ぼうが、痛いと喚こうが、入れてみてくれる?」
と言ってみたが、彼が下腹部を抑え込んで押し込もうとしても、膣の奥はがっちり閉じられてしまっていた。
彼曰く、締められていると入れにくいそうだ。入れる側の気持ちはわからないが、筋トレや膣トレの成果がこんな形で発揮されるなんて。
 
 
 
自分がワギニスムスと知ってから、同じ症状に悩む人の書籍やブログ、noteも観ている。
他の方の体験記で、ひとつものすごく羨ましくなったことは、「性欲の弱いパートナー」が多い点だ。人によっては「別にできなくてもいい」と言われたりしていて、本当に羨ましい。

例えばこちらは『奥様は処女』の元になったブログ。(書籍版も買わせていただきました)
本当に男女どちらでも、性欲の強さは人それぞれなんだなあと分かります。

私の彼もできなくていい、と言ってくれればよかったのだが、そうではなかった。彼にとって挿入はお付き合いの中で欠かせない部分なのだ。
もし私に挿入以外で骨抜きにするテクニックがあれば、挿入なしでもやっていけたのだろうか。それとも、「挿入以外でこんなに床上手なんて、挿入したらどんなに気持ちいいんだ! 挿れたい!」となっていたんだろうか。

 
性欲の強さに、正しさはない。相性の問題だ。
強い性欲。
弱い性欲。
そんなの人の勝手。
本当に強いポケモントレーナー……の話ではなかった。
本当に一緒にいたいのならうまく落としどころを見つけるべき。

 
セックスは戦いでも勝敗でもないし、強弱は腕っぷしじゃない。
扇風機の弱風、強風のような強弱だ。
パートナーが同じぐらいの強さ(弱さ)であることが理想的なのだろう。
 
傾向として、どうしても性欲の強さは
男性>>>女性
になりがちで、そこがかみ合わない悩みをネット上で見かける。
 

とはいえ、理想は理想。性欲以外のことだって、全部が全部、うまくかみ合う関係なんて、きっと存在しない。
相手に「ここをなおしてほしい」と思う部分、どのカップルにもあるはずだ。
私も彼に対してそう思う部分がある。
彼も私に、ワギニスムス以外にも、なおしてほしいところがあるだろう。
 
性欲の強さの違いだけなら話し合いで解決できたのかもしれない。
けど私のこれは、強さの問題だけではない。
ほかのことは嫌じゃない。ずっと抵抗心があるのは挿入だけである。
 
 
私は男性ではないので、男性が挿入したくなる気持ちがわからない。
逆はどうだろう。女性は入れられたがるものなんだろうか。
 
AVや成人向け漫画では、「挿れてぇ…!」と女性がおねだりする様がしばしば描かれる。あれは基本的に男性向けに描かれているので、男性の要望を満たす形で描かれているだろう。挿入してほしくて仕方ない女性もいるのかもしれないが、少なくとも自分はそこに当てはまらない。
 
男性へのリップサービスでなく、心から挿入してほしくなるものなんだろうか。
正直、性欲の強い人がうらやましい今日この頃である。性欲がほしい。オラに性欲を分けてくれ。

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