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幼児期の英語教育について考えてみた(振り返り)

 今度は、早期英語について自分なりに考えてみたいと思います。「早期英語」もざっくりとしていて言葉の定義が曖昧だな〜と思っており、ここでは自分達の経験や体験を交えて述べていきたいため、主に幼児期の英語教育について語っていきます。

インターナショナルプリスクールに行くきっかけ

 さて、まず身の上話から。実は、私も子が0歳から2歳位までの間は、インターナショナルプリスクールに行かせようとか、英語教育をしようとかは考えもしなかったし、どちらかと言うと日本語をしっかり身につけてほしいという考えの人間でした。それなのに、なぜ我々がインターナショナルプリスクール(以下、プリと表記します)に3歳から通い始めたのかというと、単に保育園落ちたと言う理由に加えて、子がその時点で割と流暢に日本語を話していたからでした。

 当時、自分の子がどれだけ流暢に日本語を喋っていたのか今でははっきりと思い出せませんが、テレビや図鑑で仕入れた情報を簡単にまとめて「〇〇って〜って事なんだよ。」くらいは日本語で言えていたように思います。巷で言われる「ダブル・リミテッド」の事はもちろん知っていましたし、恐れていたのですが、『これだけ日本語話せてたら、家庭で日本語で話しかけたり絵本を読んであげたりしとけば、たとえプリで8時間英語漬けだったとしても大丈夫なんじゃないか』と思いました。

ダブル・リミテッドについて

 ダブル・リミテッドとは、二言語とも充分に発達していない状態を意味し、具体的には、母語も第2言語もどっちつかずとなって、簡単な受け答えはできても、論理的な思考をするための言語習得ができていない状態です。

 プリに通う前からある程度日本語でしっかり親と会話できていれば、プリ以外の時間は日本語しか話さないと言うのを徹底していれば、ダブル・リミテッドに陥る事はないだろうと考え、色々なプリを見学して回りました。

フォニックスの重要性

 この時に知ったのがフォニックスの重要性です。フォニックスとは、英語のつづり字を正しく読み、きれいに発音するためのルールです。 英語圏の子どもは、読み書き学習の一環としてこのフォニックスを学ぶそうです。ですので、このフォニックスをしっかり教えてくれるようなプリを探しました。幼児期に英語学習を始める最大のメリットって、正しい発音で話すクセがつく事と英語を正しく聞き取ることができるという事ではないでしょうか。(もちろんネイティブ並に正しく発音できる人に教えてもらう必要があります。)上記2つを羞恥心が芽生える前にネイティブの先生に優しく教えてもらえるのはプリの最大のメリットだと思います。後は、英語を英語で理解できる(頭の中で日本語訳しないで理解できる)力も培われやすいように思います。

インターナショナルプリスクールと小学校受験

 確かに、プリと一般的な小学校受験の相性って良くないと思います。小受では、日本語を正しく理解し、先生に指示されたことを正確に実施する事を求められます。また、日本の伝統行事や文化のことも問われます。もし、プリに通っていて尚且つ日本の一般的な小学校受験及び中学校受験を考えておられる場合は、しっかりとした日本語の理解と習得が必要ですので、家庭では必ず日本語をしっかりと教えてあげることをオススメいたします。プリでも家でも英語で話した結果、幼児教室の先生に「日本語の理解があまりできていない」と言われてしまったという話は身近で聞いたことがあります。プリ卒園後もインターナショナルスクールに通い、海外大進学しか考えていないという場合以外は、学校でもご家庭でも英語以外喋らないというのはあまりオススメしません。我々は小学校受験をしましたが、たとえプリに行っていても、家庭でしっかりと日本語で会話したり絵本を読んだりしてあげれば特に問題なかったと思います。

Reading,Writingについて

 子がプリに通っている時、夏休みなど長期休みの間は、英語からすっかり離れてしまう事になるので、ORTを音読してもらっていました。その時に子にとって意味がわからない単語が出てくるので、一度先生に「単語や文法など教えた方がいいですか?」と質問したことがあります。答えは「今の段階(幼児期)で単語や文法を教えてあげるのはあまりオススメしていません。」ということでした。「会話の中で『今のが〇〇ってことだよ』という風に体験を交えて教えてあげると良いと思います。」と言われ、納得したのを今でも覚えています。幼児期の間は、抽象的及び論理的に考える事ができません。なので、中学校でやるみたいに文法を教えても理解しづらいと思いますし、単語もどんどん難しいものが出てきて、日本語で訳しても理解できない単語が出てきます。ですので、幼児の間は文法や単語を教えたり、Writingをやってもらう事はほとんどなかったです。
 ReadingやWriting等、日本の大学入試で重要視されている分野は、日本語でしっかりと論理的に物事を考えられるようになってから英語の文法を学ぶ方が効率が良いと思います。

英語教育を幼児期から始める事のメリット

 以上を踏まえると、幼児期における英語教育は、英語のネイティブ並の発音と聞き取り能力の獲得および英語を英語で理解する能力を培うのに大いに貢献していると思います。(もちろん、ネイティブ及びそれに近い人に教わった場合です。)後は、英語に対しての心理的な障壁はかなり取り除かれるのではないでしょうか。英語話者との意思疎通や英語の聞き取りに心理的抵抗がないのは学習全般においてもかなりのアドバンテージです。なぜなら、自分で英語のYouTubeやアプリを使って日本語では手に入らないような情報も早くから入手することができるからです。世界の人々の関心や考えを知ることができるので、全て理解はできなくても物事を多角的に捉える力は身に付くと思います。
 幼児期に英語をやるなら、それ以上に日本語や日本の文化や伝統行事(お正月やひな祭り等)を教えることは絶対不可欠だとは思います。けれども、日本に住んでいる限り、意図的に英語のみの環境を作り出しさえしなければ、日常生活は日本語だけだと思いますので、ダブルリミテッドの問題はあまり気にしなくても良いのではないかと思っています。ご家庭ではしっかりと日本語で会話し、日本語を教えてあげれば、プリに通ったり幼児期から英語の習い事をすることで、ダブルリミテッドになる事はないと思います。

 デメリットがあるとすれば、一度始めたら継続しないと身に付かないということでしょうか。小学校に上がってから5・6年生になるまで一切英語に触れなければ、幼児期に英語をやっていないお子さんとそこまで変わらないんじゃないかなと思っています。幼児期って覚えるのも早いけど、忘れるのもとても早いので。

今後の展開の予想

以下、憶測に過ぎませんが、幼少期に英語に時間を費やした分、小学校入学後も毎日15分でも良いから英語に触れる機会を作っておくと低学年の間に英検3級くらいはスムーズに取得できるのではないかと考えています。我が子の場合は、年長の時に英検5級は合格したので、現在、4級に向けて準備中で、1年生の間に3級まで行けたら良いなと思っています。

低学年の間に可能な範囲で英検を合格させておけば、高学年になった時に心おきなく中受の準備に取り掛かることができますし、中学校入学後も、英語で大きく遅れを取ることはあまりないのではないかと予測しています。

  

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