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歩き遍路の記録_10【焼山寺登山道 柳水庵〜12番焼山寺】

3日目② 焼山寺登山道 柳水庵〜

2022年5月5日10時半頃
柳水庵を出てしばらくは下り坂で、そしてまた登り坂になる。

しばしば息を整えつつ登る。
立ちながら昨日コンビニで買ったバナナを食ってたら先程柳水庵で挨拶したご夫婦が追いついてきた。
このご夫婦とはその後何度か追い抜いたり抜かされたりを繰り返した。
奥様は少し足が悪いようだったけど、痛いところがあるのにこんなしんどい山を登って偉いなあ。

浄蓮庵へ 〜下って登る〜

浄蓮庵への登山道はかなり急で、岩を掴むようにして登る。
途中、置き傘ならぬ置き金剛杖があったので使わせてもらった。
金剛杖は持たないことにしていたがやっぱり登山では有ると無しでは全然違う。

ちなみに私はミラーレス一眼を持ってて、リュックに入れると写真が撮れないし、首に掛けると登り坂で岩にぶつけるので、ずっと腕にストラップを巻き付けて手持ちで山を登っていた。
登山中、人からよく「え?カメラ持ったままなの?」って声をかけられた。
自分でも危ないとは思うけど、これ以外やりようがなかった。
その割にあんまり写真撮ってないんだけど。
しんどくて写真撮ろうという気になんないんだな。
じゃあリュックにしまえよって言われたらそれは嫌です。

一本杉庵(浄蓮庵)着 〜また下って登る〜

11時半頃着
でかい杉が目の前に広がる。
杉の大木を背にした大師像が鎮座する一本杉庵(浄蓮庵)に着いた。
ここまで随分急な山道を登ったのでやれやれという感じだ。
ここらでおよそ3分の2のはず。

露出上げて撮ってる。実際はもっと暗い

晴れているはずなのに薄暗く、なんだか異様な雰囲気だった。
ここで休憩したいのに、なんだかじっとしているとソワソワする。
早々に一本杉庵を経った。

折角登ってきたのにまた下る。
しかもかなりの急斜面を下る。

今まではなんのために登ったんだよ…という気分になる。
下り坂の途中で一旦集落に出る。ここで借りていた金剛杖を返す。


そしてまた急な坂を登る。
しかも今までで一番急で一番上りが長い。
さんざん登ったり下りたり、登ったり下りたり、その最後にキツい登りがあるの本当に「何これ??」て感じ。体力的にもだが、精神的に来る。
さすが噂に聞く難所。
いや本当になんでこれが遍路三日目にぶち当たるん?
ともかくしんどい、しんどい、しんどい。

12番札所 焼山寺

13時半頃
焼山寺着。登山道が終わるとまずは裏手の駐車場に出る。
車で来れることは知ってるけど色気のない終点の景色だ。

駐車場から山門までの参道沿いに菩薩やら大日如来やら石仏が並んでいた。
全部で11体かな?
なぜか石仏を全部写真に撮っていたけどなんでこれ全部撮ったんだろう…見ます?(写真いっぱいになるから載せんけど)

文殊菩薩
大日如来

そして山門

第12番札所 摩廬山 正寿院 焼山寺

やっと本堂に着いた!

まずは、本当は、参拝なんだろうけど、ともかく疲れたし、喉の乾きもギリギリの状態だったから水!水が飲みたい!
自販機でコーラを買って一気飲みした。ゲップなんぞ知るか。
めっっっっっっちゃくちゃ美味い。五臓六腑に染み渡る。
血中に糖分が行き渡る感じ。

息も整ってきたので参拝と納経を済ませる。
その後ベンチでお昼を取っていたら、柳水庵で挨拶をしたご夫婦がやってきた。
「お疲れ様です」と手を振って挨拶。
なんだか仲間同士で健闘を称え合ったみたいで嬉しい。
ご夫婦が参拝に行くのを見送って、私はそのままベンチでぼーっと外を眺めていた。
20分から30分くらいは何もせずにボーっとしてたと思う。
それくらい疲れてたし、なんだか目に映る緑が綺麗だった。
5時間半の登山の疲労を味わっていたのかもしれない。

鯉のぼり

しかしここの公衆電話ボックスはやたらとおしゃんだな

今日はここまでほなまた。

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