歩き遍路の記録_32【31番竹林寺〜33番雪蹊寺】
2024年GWの区切り遍路の2日目
前回は遍路記録はこちら(31は番外編みたいなもんです)
昨日は高知市内に泊まったので竹林寺に戻るところからスタートする。
竹林寺まで行くには、観光用のMY遊バスに乗れば真ん前まで行くけど1日券とか要らないのでパス。
一般の路線バスで近くの停留所まで向かった。
竹林寺からバス停までは少々距離があるが、細かいことは気にしない。
遍路を始めた当初は旧道にこだわったり、なるべく全て歩きたいという気持ちが強かったけど、段々どうでもよくなってきた。
バスを降り、ファミマの五台山タナスカ店で水を購入し、遍路をスタートする。
駐車場で誰かが吐いたゲロをカラスが啄んでいた。
そんなバッチイのお食べなさんな。
前日は一日中良い天気だったけどこの日は【時々雨】の予報が出ていた。
雲がどんよりとし、今にも雨が降りそうだ。
小雨がぱらついてきたので東屋に入って雨具を着て歩きだしたらすぐ雨が止む。そんな繰り返しだった。
これから数日はこんな感じの天気になりそう。
途中、武市半平太の旧宅と墓があった。
龍馬伝で演じた大森南朋の顔が思い浮かぶ。
郷士は差別されてたって聞くけど、たしかに武家の家って感じじゃないね。
ところでこれは全然関係ない猫ちゃん
第32番札所 禅寺峰寺
9時半頃到着
山門をくぐるとすぐこの奇岩が現れる。
「なにこれすごい」と思ったがこの岩がなんなのかの説明は見つけられなかった。
オブジェかな。
岩の感じからして、山の岩ではなさそう。ここの自前の岩ではないのかな。
さて次の札所に向かいます。
相変わらず天気は雨が降ったり止んだりを繰り返し、雨具を着ては脱ぎの繰り返し。
めんどくさいことこの上ない。でも着たままだと暑いし。
幅の狭い農道を歩いていると前から御婦人の運転する古めのセダンが向かってきた。
通り過ぎるのを道の端で待っていたが、向こうが会釈をして待ってくれていたので「なんで待っててくれはるんやろ?」と疑問に思いつつ、こちらが歩いて通り過ぎることにした。
車の横に差し掛かったとき窓が開いて、御婦人から「お遍路さんご苦労さまです。これお接待です」といってビニール袋に入ったお菓子をさしだしてきた。
ああ、このために待っててくれていたのか、と得心し、ありがたくお菓子をいただく。
飴や一口サイズのゼリーに羊羹と、誰から聞いたんやってぐらいとても気の利いたお菓子の詰め合わせだった。遍路中とても重宝した。
やっぱり市街地になるとお接待の頻度が違うなあ。
ありがてえ。
さて、次の雪蹊寺に行くには2つのルートがある。
渡船に乗るルートと、浦戸大橋を渡るルートだ。
私は渡船にした。
渡船というものに乗ったことがないのでミーハー気分である。
船着き場に着いたが、既に出港しており次の船は約1時間後だった。一瞬浦戸大橋まで歩くか〜?とも思ったが、今日は特に急ぐ必要もないのでこのまま待合室で時間を潰すことにした。
少ししたら男性が一人、また一人と待合室に入ってきた。
二人ともお遍路さんだ。
地元の人はあまり使わないっぽい。
時間つぶしに三人でおしゃべりする。
全員関西人だった。
一人は野宿をしつつの通し遍路さん。
もう一人は区切り遍路で仮にAさんとする。
Aさんは進むペースが同じくらいで、このあとの遍路でも何度もお会いすることとなる。
杉本哲太と松重豊を足した感じの人だった。
これからどこまで行くとかGWで宿が取れないとかそんな話をぽつぽつしているとあっという間に1時間ほど経ち出港の時間になった。
渡船はものの5分で対岸に着いた。
思ったよりあっさり終わってしまった。(そりゃそう)
船を降りてから雪蹊寺まではものの20分ほどで着く。
途中立派な木造の商家みたいなところから「休憩していきませんか〜?」と声をかけていただいたが、船着き場でしっかり休憩したばっかりなので辞退した。
あとで調べてみるとお庭を見せてくれたりと楽しそうな接待所である。もったいなかったな。
第33番札所 雪蹊寺
12時半頃着
さて本日の遍路はここまで。
宿は雪蹊寺の真向かいにある日高屋さんを予約していた。とても人気の民宿である。
チェックインには早い時間だったけど一度伺って荷物を預けさせていただいた。
それではこれから観光時間。
桂浜の方へ行って色々見てみようと思う。
宿の女将さんから「桂浜ならバスがありますから」と聞いてバス停へ行き、バスに乗り込んだが、ここで小銭が足りず、紙幣も5千円札しかないことに気づいた。
「両替ってできます?」と運転手さんに聞いたら千円しか無理、四国のバスは高額無理だよって言われた。
『マジで…?』
「どうしたらいいですか?」と運転手に聞いたらちょっと迷惑そうにしながら桂浜の終点まで行って両替するしかないねと言われ、分かりました。と答えた。
いやあ失敗したなあ。
地元なら高額OKなんで(っていうても最近はICカードで乗るので両替自体しないけど)高額扱ってもらえないとか意識すらしてなかった。
バスの中でちょっと情けない気分のまま、終点に到着。
運転手から両替したらもう一度バスに戻って払いに来てって言われたのでそのまま降り、バスの事務所に向かったら「違う違う。向こうの商業施設でなにか買ってお金崩してからこっち着て」って言われた。
『マジか…』
なんか思てたんと違うな…。
元々バスってローカルルール多すぎて苦手やのに、四国に着てからバスという乗り物の相性悪すぎてほんま嫌いな気持ちが増した。
もちろんこちらが悪いのでさっさとお店に入ってそこの一番安そうなものを買ってバスに戻って支払いを済ませた。
支払いを済ませれば運転手さんも、ごめんね手間かけてと言ってくれたけれど。
ああもう最悪。
雨も降ってきたし。最悪。
取り敢えず小銭作りのために買ったジュースを飲んで、一旦気持ちが落ち着くのと雨が小雨になるのを待つ。
小雨になったのでまずは桂浜に行ってみた。
雨が降ってるので湿った砂で靴がドロドロになるのを嫌って遠目から海を見る。
雨降ってるので景色も全然だ。
有名な龍馬像を見る。
200円払えば顔の高さまで登れるタワーが隣に建っていたが雨が降っててそんなとこに登っても暗い海だしなあ、と登らず。
なんというか折角の観光なのにテンションだださがりである。
桂浜水族館
桂浜水族館に入る。
Twitterでスタッフがいつも誰もいないとか言ってるが、この日は流石にそこそこお客も入っていた。
ここの様子は別の回で取り上げようと思います。
一通り楽しんで、退館するタイミングを計る。雨が強く降っていて今出るとずぶ濡れ必至だった。
お天気アプリで雨雲の状況を見る。5分後に小康状態になるようだった。
じゃあ5分待とう。
5分経ったが雨はむしろ激しくなるばかり、アプリを見ると10分後に小康状態になると状況が変わっていた。「そんなこともあるか」とお天気アプリとにらめっこしていたが10分後も変わらない。
このままでは埒があかんのでアプリを信じず外の状態を目で見て、少しマシになった段階で出ていった。
地元なら【5分後に雨が止む】と出るとぴったりその通りになるものだけど、ここ当たらねえな。このあたりは気象データが足りないのだろうか。
色々気持ちがクサクサしてきた。
バスで宿まで戻って改めてチェックインする。
しかし女将さんの快活な案内を聞いていたらなんかどうでも良くなってきた。流石人気の宿である。
お風呂にも入らせてもらい気持ちもスッキリする。
夕飯は頼んでいなかったので近くのスーパーに買いに行き自室で食べた。
お箸が付いてなかった。
そうかスーパーだとお箸頼まないと付かないのか…。
なんか今日はもう散々だな。
まあ手で食べられるものだったので問題ないが。
ちなみに本当は高知競馬場のナイターにも行ってみたかったのだがもうそこまでの気力がなかった。
ほな今日はここまで。
つづきはまたこんど。
※この地図は場所だけを指定したルートです。
実際にこの通りには歩いていません。
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