灰色風景

どこに行くかわからない

私が目を覚ますと、
どこかで見たことがあるけれど、
どこかわからない街に私はいた。
夜明けとも夕暮れともいえる時間帯。
どっちつかずの薄明りの空に不安を感じた。

私は家族に会うために来た。
母には怒られるかもしれないけれど、
流石に許してくれるだろう。

ただ、ここがどこなのか見当がつかない。
幸い、近くに男の人がいた。

私は、やっとの思いで立ち上がった。
体中が痛い。

「ここどこですか?」

私が聞きたい質問を先に尋ねられた。
「私も……」
その人の顔は緑色。それに気がついて言葉を失った。

「もしかしてあなたも?」

私は何も言っていない。何を察したのだろう。

「飛び込みですか?という事は私の見た目も
普通じゃないのでしょうね」

一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!