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不惑となる:狂い歌

契りてど
果たせじ絵空事

いつの頃かと心寄せ
挙げ句に存ぜぬ吾の嘘

誠の想い
泡沫に等し

嘘を現に表して
只々、苦悶す
吾の内

幾度語りし
下らぬpride
見栄の花

善し悪し知らず
邪気、無くて
宣う野の望み
果てしなく

師走の川原にて
独り空しく叫ぶ
吾、詩人

晩成とは
いつの事かと
尋ねる由なくて

吾、来る年にて
不惑となる

未だに
麻を吸いし
朝ぼらけ

諸行は愚か
正に煙の如し

拳を握りて
空拝む

齢17の頃に出会いし
かの国の人々をふと想う

げに美しき過ぎし日よ

麗し在りし日々よ

いつしか忘れた大恩ぞ
もしやそれが、
無垢かも知れぬ

吾は何者ぞ?

何者かに成れじと嘆いても
栓なき事よ

在りし日々に
為すべき事を為せず
悪戯に時を浪費した成れ果てか

有り難き事の積み重ね
唾棄してきた吾の報い
さりとて悔やむ事ではない

認めしは、吾の所業
選べぶべきは、吾の感情

水の音静けし
誘われて
湖畔まで歩を進める

凪なれば
必然、波穏やか
数日後は
初日の出を望めるか

心また、穏やか

吾、来たる年にて
不惑となる

吾、息を吸い込みて
煙は要らぬ
恍惚の光明ぞ

境地至りて
まだ先も

運もあるかと
狂い花

水の音穏やか

再び空拝む

一筋の光

斜の方角
幸、願う。

一日延ばしは時の盗人、明日は明日…… あっ、ありがとうございます!