まだまだ間に合う!「産後クライシス」を予防・対策して家庭崩壊を防ごう
まだまだ間に合う!「産後クライシス」を予防・対策して家庭崩壊を防ごう
こんにちは、マタギちゃんです。
待望の赤ちゃんをお迎えして、「これから素敵な家庭を築いていくんだ!」と意気揚々張り切っているパパ・ママのみなさん(またはプレパパ・プレママのみなさん?)に向けて、結婚5年目にして高齢出産で待望の子供を授かりがむしゃらに育てて3年目の私からの、余計なお世話的体験記を送りしたいと思います、しばしのお付き合いをお願いいたします。
●「産後クライシス」とはなんぞや
「産後クライシス」という言葉をご存じでしょうか?そんなこととうに周知、うちは仲良しだから問題ないわ!というご家庭は、もうこの記事を読む必要もないかと思われますが、「え?何それ、聞いたことない。うちにはカンケーねえ」とのんきにスマホでゲームまたはマンガを貪るあなたはぜひこの記事を読んで危機感を募らせていってください!
産後クライシス・・・・・・赤ちゃんを出産後、夫婦仲が急激に悪くなり、最悪の場合離婚に至るケースもある現象。NHKが提唱し始め、さまざまな特集を放映した結果、視聴者から大反響を呼び世間に広まりつつある用語。
近年核家族化がすすみ、夫婦2人だけで初めての育児を何とかしようとして予備知識も準備も足りないまま「なんとかなる。みんな何とかして育ってきてるし平気っしょ」なんてのんきに構えていると、まさかの事態に発展してしまう可能性のある恐ろしい事象なのです!
かくいう私も、妊娠するまでその言葉は知りませんでしたが(新しい言葉なので)、ちょうど放映していたNHK特集「ママたちの緊急事態」という番組で知りました。さらに、東京都が配布している小冊子を母子手帳とともにもらってきたとき、詳しく「産後クライシス」について解説されており、ビビリな私は恐れおののいたものです。
●本当に怖い「産後クライシス」
岡山大学の研究によると、県内の母親353人を調査した結果、「子供が生まれて2年以内に夫婦の愛情が急速に冷え込んだ」と答えた女性はなんと全体の6割にも達していたとか。
さらになんと、シングルマザーになった家庭を調査すると、圧倒的に子供が0~2歳の時に離婚したというケースが、他の年齢のケースを上回っているらしいのです。
実際、私たち夫婦にまだ子供がいなかった時期、赤ちゃんが生まれたばかりという夫の同僚が2人も、奥さんが家を出ていく→離婚、となったケースがありました。私は「なんで?せっかく生まれた大切な子供を2人で育てていこうって時にどうして離婚?」と正直理解できませんでした。
しかし、実際に私が出産してみて驚愕の社会の現実を知ったのです!
●ママアカウントの闇
私は、妊娠が発覚してからすぐに、予定日が近い妊婦さんや、高齢出産を予定の人(またはした人)を、ツイッターというSNSでフォローし始めました。情報が欲しかったからです。俗にいう「マタアカ」です。(マタニティーアカウントの略)
その後、続々と自分やフォロワーさんが出産しママになっていきました。会ったこともない人たちですが、まだかまだかと第一子の誕生を心待ちにした仲間、同志たちです。どんどん親しみが沸いてきます。やがてみんな無事出産を終え、「マタアカ」を卒業し「ママアカ」(ママアカウント)となっていきました。
ママになった後も、同じ「子育てアカウント」のフォロワーさんはどんどん増えていきました。そして私は気づいたのです。「ママアカウント」のつぶやきは大きく分けて3つ、大部分が
①「うちの子超かわいい天使」
②「育児しんどい疲れる詰んだ」
③「夫マジ使えねーしね」
なのです。ほかにも育児情報や今日のメニュー、義実家の悪口などもありますが、約9割は上の3つのカテゴリで占められています。
①のつぶやきには大量にいいね♡が付きます。画像付きだとなおたくさんつきます。
②にはお互いにアドバイスや慰めのリプ(返事)がたくさんつきます。いたわりあうのです。
さらに、③の「夫マジ使えねーしね」のつぶやきには、いいね♡とともに、「わかる!うちも同じ」「離婚案件です」「許せませんね、あなたの代わりに呪っておきます」などのリプが大量につき大いに盛り上がるのです!
「こんなにも役に立たず、自分をイラつかせるだけの男だとは思ってもみなかった」というママたちの怒りのふきだまりになっている。本当にものすごく多い!
実際に私が長くフォローしているMさんは、赤ちゃんが生まれる前は「うちの夫すごくいけてる」「今日は●●してくれた。惚れ直す」「この人と結婚して本当に良かった」などと読んでるこちらもイラっとしてしまうほどののろけエピソードが並んでいた。何度も結婚式のドレス姿や豪華な式場の写真も(今更!)アップしていた方がいるんですが・・・・・赤ちゃんが生まれてからというもの、「夫は今日も●●しでかした。信じられない」「こんなポンコツとどうして結婚してしまったんだろう」「本当に何もできないから死んでほしい」というダンナをディスりまくりの「旦那グチアカウント」になってしまわれたのです!
●かくいう私も・・・
出産後の他人様の豹変ぶりに驚いてばかりいる私ですが、じつはかなり前から「産後クライシス」に怯えていたのでうちは避けたい、と思っていました。
今の夫と幸せな家庭を築くまで、さまざまな紆余曲折があり、本当に血のにじむような厳しい婚活人生だったので、離婚だけはしたくありませんでした。結婚してからもなかなか授からず長い妊活の末本当の本当にタイムリミットギリギリで生まれた我が子でもあります。この家庭を守るために、あらかじめ「産後クライシス」を防ごうと頑張ってきました。そんな私にすら危機が襲ってきたのです!
●まずどうして産後クライシスは起こるの?
・母親特有の産後のホルモン代謝などの影響でママの人格が変わる
・赤ちゃんに愛情を奪われるため夫への愛が冷める
・夫が家事、育児をしなさすぎるORできなさすぎる
・夫が外で浮気をする(論外)
などなどいろいろ言われておりますが、私は「夫側の当事者意識の薄さ」が大きな原因要素のような気がしています。
もちろん、ママの方が「子供が可愛すぎて夫にまわす愛情なんて残っていない」「夫がキモすぎてもう無理、指1本すら触れてほしくない」という生理的嫌悪がある場合も多く聞きます。が、大多数の妻たちは結婚する時「素敵な人だ。この人以上に自分にふさわしい男は他にいない」と思って結婚するわけですし、粘膜まで絡み合わせて子供を作るわけなので、少なくとも1年ほど前まではべっとり密着できていたわけです。それがこの短期間で離婚したくなるほど嫌悪感を抱くに至るまでには、それなりの経緯があったはず。
きちんと夫に対して「この人は私たちのために頑張って働いてくれている。いつも私をねぎらってくれる。大事にしてくれる。なんて頼りになるんだ!」と感謝の念を抱ければ、「キモイ!私に触らないで」とまではいかないのではないでしょうか?
自分が体感した感覚で今わかることは、
子供が生まれる→
不慣れなのにやることが一気に増える→
子供はかわいいし、母親だからやらなければならないし頑張るがどうも無理だ→
助けてほしいが夫が頼りないorこちらの神経を逆なでするorつらさを理解してもらえない→
夫婦間すれ違い、修復不能、もうだめだ、家庭崩壊
というプロセスで「産後クライシス」という魔物が成り立っているような気がします。なので、回避するポイントとしては
A・どうして起こるか理解しておく
B・出産後やることを極力減らす
C・無理して頑張らなければならない状況まで自分(または妻)を追い込まない
D・助けてもらうor理解してもらう
E・修復する
どうして起こるか理解しておくことは、赤ちゃんが生まれる前から可能です。
B以下は、産まれてからの話になるので、まだプレママ・プレパパさんたちはAを実行し、B以下は心にとどめておいてくれたらなと思います。
すでにお子さんのいるご家庭は、Dまで努力でクリアできればEは必要ないので、最悪Eを実行しなくて済むように双方で頑張っていただきたいと切に願います。
なのでます、順を追いながら解説していきましょう!
●A「どうして起こるか理解しておく」
宿す前から母親なのが女。男はずっと中2病。
私は妊娠中から母親でした。いやむしろ、「子供を授かりたい」と思ったころから「母親になる覚悟や準備」をしてきました。葉酸を飲んだり、妊活をしたり。
検査薬で陽性が出て、小さな豆粒のエコー写真を渡された日から、ペタンコ靴を履き、道端で前を見ずに突進してくる小学生たちをひらりとかわし、襲い来る体の不調に耐え、調べ物をしまくり、自分の栄養をせっせと子供に送り続けました。2週間に一度遠くの病院まで出向き様々な注射や採血をされ眠いのに仕事も頑張り貯金しました。最初から母親なのです。
ウゴウゴうごく胎動を楽しみ、それを夫と分かち合おうとしたのに、彼は「オレが触れると胎児が汚れる」と、まるで自分が殺し屋かなにかのつもりでおなかの子に触ろうとも話しかけようともしない。まるで中2男子のまんまです。セックスして子供をつくったくせに、「父親になる」という事実から目を背けようとしたのです。私は忘れません。おなかの大きい私の横で、奴が悠々と煙草を吸っていたのを。
まあ、個人的な恨み言はこのへんでさておき、男女にはそのくらいの熱量の差があるのではという話であります。
●わかってほしい、産後の私は私じゃない!
そんな我々も、おぎゃあ!と子供が生まれてくれて、「両親」になれました。だけど、産後の私は以前の私じゃなかった。まず、お股を切って赤子をひねり出す「分娩」は、全治2か月程度の交通事故と同じレベルのダメージだそうです。お股を縫われているので、痛くてまともに座れません。骨盤も開ききっているので、まっすぐに歩くことができない。カクカクふにゃふにゃしてしまいます。
尿道も伸びてしまったので締まりがなく,くしゃみ一発でだだ漏れ。
肉体は寝不足で疲労困憊。それなのに、精神はまだエンジン全開のフルスロットルで、脳内ホルモンオキシトシンのおかげで毎日24時間緊張しっぱなしで、リラックスすることも許してくれない。それなのに、放置すれば死んでしまう小さな生き物を渡され、家に帰れと4日で病院を追い出されました。
幸い実家から30~40年前には新生児育児のプロフェッショナルだった実母(わたしの母)が手伝いにやってきてくれてはいるのですが、性格なのかうるさくて仕切りたがって大変ムカつく。
慣れない授乳で乳首はすぐにヒリヒリ痛み出し、もうモゲそうなくらい痛いのに、恐怖の授乳タイムは3時間おきにやってきます。あんなに欲しかった赤ちゃんだけど、1時間も寝てないのにたたき起こされ激痛の乳首を差し出しおむつも替えて抱っこしてゆらゆらして寝かせ、自分も食事したり風呂に入ったりてんてこまい。さらにいろいろ物知り顔で指示を出し、わが家を仕切ろうとしてくる実母がだんだんと独裁者に思えてきました。
こいつはわが家に入り込み、家庭を壊すためにやってきた破壊者、モンスターだ!気づけば私の両目は吊り上がり、言葉は暴力的になり、3日目には
「出ていけ!悪魔め!!田舎に帰れ!!」と叫んでいました。母親も、様子のおかしな私と生まれたばかりの孫を置いてはいけないので、「いやよ!絶対に帰らないから」と意固地。うちの中は地獄みたいでした。
●オキシトシンと産後うつ
鬼のような形相で、母親と言い合いの喧嘩を繰り返す私を見て、夫は「頭がおかしい」といいました。わかってもらえない悲しみで、私はさらにおかしくなっていきました。些細なことがとても不安で、精神的なダメージが大きいのです。今から振り返れば、私は産後ホルモンのオキシトシンの影響で立派なガルガル期であり、立派な産後うつ患者でありました。
私の決意は変わらず、実父に頼んで母親を遠方の実家に連れて帰ってもらいました。生後15日の新生児を、私と夫2人きりで育てていくことになったのです。(夫は外で長時間労働の仕事をしていたので実質は私一人)
手伝ってくれていた実母を自らの意思で追い出した手前、私はすべてのこと(家事・育児・仕事)をたった一人でやっていくつもりでした。やってみてわかった。無理。
ムリなんです。
新生児~0歳児を育てるには、成人が3人必要と言われています。一人はもちろんママ。ママは、3時間おきにおっぱいをあげたりうんちをさせたり、沐浴させたりします。2人目はママができない家事をする人。ママのご飯を作り、家を掃除したり買い出しに行ってくれたりする人。3人目は、ママと2人目のための交代要員です。誰かが寝てたり病院にいったり、お風呂に入ったりするときに交代する人。(ときどきで充分助かる)
この3人がタッグを組めば、難なく0歳児育児はこなせるでしょう。しかし、実際にこの3人分の仕事を担っているのはママ一人だったりする。物理的に絶対に無理なことを、続けているとどうなると思いますか?はい、正解。病みます。
「オレの母親はシングルマザーで全部ひとりでやってたぞ」
「●●さんとこの奥さんだって全部ひとりでやってた。できないのはおまえがポンコツだからだ」
「わたしはできたけど。子供への愛が足りないんじゃない?」というクソリプはいらないです。ラッキーだっただけです。絶対に言ってはいけないNGワードです。
特に育てにくい子、障害のある子、双子以上の多胎だと本当に無理です。
実際無理をして自殺、心筋梗塞などで取り返しのつかない事態になる前に、自分や奥さん、身近なママさんの心身を救いましょう。
●世間のママへのイメージが現役ママを苦しめる
地獄のような0歳児育児の現場をわかっていただけたと思います。私もやってみるまで知りませんでした。
私も世間一般と同じように、母親というのは、「オルゴールのやさしい響きの下、ベビーベッドにすやすや寝ている赤ちゃんを横目に、聖母のようなほほえみをたたえて毛糸の靴下を編むピンクのガウンを着た柔らかな女性」のことだとイメージしていました。
実際は「丸めたおむつや使用済み哺乳瓶の転がった汚い部屋で、赤ん坊は泣きわめき、血走った眼をつりあげて丸出しになった乳首にランシノオイルを塗りこむ途方に暮れた見た目がヤマンバな空腹の女」がそこにいるだけです。
そんな悲惨な女性に対していたわりの言葉もなく手を差し伸べることなく「オレも疲れている」「飲み会があるから遅くなる」など自分の主張しかしない名ばかりの夫がいても、家庭など回せるはずがありません。早急に外部にヘルプを求めてください。
インフルエンザの人に「気合が足りないからり患したんだ。根性で直せ!」というのは立派な殺人です。薬物中毒になった中学生を「愛情が足りないからだ。抱きしめれば救える」というくらい鬼畜の所業です。ケガ人には専門家による適切な治療と休息が必要なのです。
まだまだ間に合います。できることがたくさんあります。よかったら参考にしてってください!
●B「出産後やることを極力減らす」ために
生まれる前からできること
うちは、産まれる前から「産後クライシス」という概念を知ってもらうため、ことあるごとに話しました。話し合いではなく、一方的に話しました。聞き流されていただけかもしれませんが
「私は最も恐れていることがある。それが産後クライシスだ。今からはまだ想像すらできないかもしれないが、多くの家族がそれにより壊れている。だから予備知識だけでも持っていてほしい」と伝え続けました。
男性のための「父親になる心構え」的な本を買って渡したりもしましたが明らかに読んでいなかったので私が読んで伝えました。また、私の言うことはスルーされる恐れがあったので、身近な先輩パパさんを積極的に訪ねて話をしてもらい、「育児楽しいよ」的な先入観を持ってもらえるように努めました。とくに夫の同僚や先輩にあたる人だと、夫も信頼しているので真剣に聞いていました。
普段から家事をしてくれている旦那さんであれば心配ありませんが、家事をしていない夫様には今のうちから家事をお願いした方がいいと思われます。
育児に関しては、「父親学級」などに積極的に参加することで、沐浴やおむつ替えなども覚悟を決めてくれるようになります。赤ちゃん用品を何度も一緒に買いに行くのもいいです。何に使うのかまったくわからないような道具もいっぱい売っているので、早いうちから勉強しましょう。
イメージがわきます。やがて生まれた後、パパ一人でも買い出しに行ける様になってください。
●生まれた後にひたすらすること
待望の赤ちゃん、産まれる前から入念な準備をしたとしても、生まれた後からやることがいっぱいですぐにママはマルチタスクで脳みそがパンク状態になってしまいます。しかも分娩でいきみまくった結果脳内の毛細血管が粉々になり頭もすこしパーになっているのです。
なるべく、買い物は夫に頼んでください。自分がやらなくていいことは全部やらないでください。ママがやるのは最悪育児だけでいいです。慣れれば、パパもすぐに沐浴おむつ替え、着替え、ミルク、離乳食はできるようになるので。
では、「自分がやらなくていいことは全部やらない」のほかに、産後に大切なひたすらやるべきこととは何でしょう?
それは、「完璧を手放す」ということです。
・買い物・掃除・料理・自分の美容、などを完璧にするのをまずあきらめてください。「完璧」にこなそうとして執着すると、頭がおかしくなります。
そこで私がやってみたことでよかったものを3つご紹介します。
・生協で宅配弁当を頼みました。自分と夫のためのお料理を放棄しました。お弁当の方が栄養もあるし、献立も考えなくてすむし、食器も返却するのでゴミも出ない、片付けもいらない。
しばらく(育児に慣れるまでの数が月)のことなので、夫には我慢してもらいました。
・お風呂とトイレ、台所、部屋の掃除を「シルバー人材派遣」のおばあさまに委託しました。
毎週、2時間お掃除に来てもらい、すごくさっぱりするので助かりました。たまに、赤ちゃんも抱っこしてもらいました。新生児期は自分と赤ちゃんが家に引きこもりがちになるので、気の合うおばあさんが通ってくれれば会話も弾み、気分転換になります。
・自分の体のケアは、出張鍼灸師さんに来てもらいました。
おっぱいマッサージをしてくれる助産師さんに、鍼灸の資格があったので、ついでにマッサージと鍼をお願いしていました。赤ちゃんが泣いてもプロなので、あやしてもらえてよかったです。ただ、赤ちゃんのいる部屋に鍼が落ちたり心配な方は、マッサージだけでも来てもらうと体調が整うと思います。
これも真偽両論ですが、開いた骨盤を元の位置に戻すのも産後4か月が勝負らしいので、なるべく早く矯正してもらうことをお勧めします。4回ほどで、まっすぐ歩けるようになり外出は楽になりました。
産後は目の下のクマが消えず、舌は舌苔だらけ、顔色は毎日悪くシミだらけ。私はもうこの顔のまま生きていくのか・・・エステにももういけないだろう。と絶望していましたが、ご安心ください、もとに戻ります。ただ、高いお化粧品などを外から補給するより、鉄剤やビタミン剤を内服する方が効きます。美容を完璧にすることもあきらめ、メンタルを健やかにすることに労を惜しまないでください。
「やることを減らす」ために「やらなければならない」とはへんなロジックではありますが。
①宅配弁当②お掃除の外注③出張マッサージ
もちろん、最初の数か月だけでしたが、体が元に戻るまでとても助かったのでお勧めです。
他にも、産後ケアハウスに通ったり、子供のいない友人に通ってもらったりして子供とベッタリだった生活から少しでも離れることで、気分をリフレッシュしていました。
最後に、④「いらないものを省く」というテクニックをご紹介しますそれは「必要のない家事を減らす」ことにつながります。
育児が初めてで、家族が増えた生活をするのも初めてなので、いろんな情報や他の人からのアドバイスも多々もらい、参考にした結果あれもこれもと育児グッズや本、おさがりなどが集まってきて家の中がカオス状態ではないでしょうか?もちろん出産祝いもあり捨てられない。
うちもベビーベッド、ベビーサークル、ベビー布団、バウンサー、メリー、おむつ専用ゴミ箱、絵本、おもちゃ・・・・まさに1年で都内のマンションの狭い部屋はいろんなもので埋め尽くされ、足の踏み場もない悲惨なことになりました。でも振り返ってみると、どれもこれもいらなかったです。
ベビーベッドがあれば組み立て・解体しなければならない。ベビー布団があればそれも干したり洗ったりが必要。おむつペールがあれば個別にゴミ出しも増える。
モノが増える=それに付随した家事も増えるのです!!
なので、不要だと気が付いたら執着せずにすぐに処分するのがベスト。視界に入るものが多いとそれだけでストレスになります
●家電に頼る
ロボット掃除機、食洗器、家電に頼るのも素敵なテクニックです。うちもいくつかの家電を買い替えると、家事が効率的に楽になりました。家電は進化が早いので、新しいものに金をかける価値があります。例えばドライヤーは、大風量のものにするだけで髪を乾かす時間がかなり短縮できます。友人は洗濯物が一気に増えたので家庭用ガス乾燥機を買って非常に助かっているとか。
ぜひ買い替えて快適な育児ライフを!!
他にも、家電ではありませんが取り込んだままハンガーでラックにそのまま収納する技を使えば、たたんで引き出しに片付けるという手間も省けます。
アイロンのいらない素材の服だけを買うなど、まだまだ細かい家事は省略できる余地はありそう。研究を楽しみましょう!
●C・「無理して頑張らなければならない状況まで自分(または妻)を追い込まない」「妻だけができないのはおかしい」と決して思わないで!
子供が生まれる前、夫婦2人で暮らしていたころは、仕事や家事のタスクがお互い1日100くらいあったとしましょう。ちょっと忙しくなり、120~150ほどに増えたとしても、ほんのしばらく(2週間とか1か月)であれば、全力でベストを尽くせばなんとかこなせそうな感じです。育児のイメージも、「人間が一人増えるんだから、100だったタスクがせいぜいもう100程度増えるだけだろ、夫婦で割れば150だし、お互い父母になったんだから頑張れるはずだ」というポジティブ思考で見積ります。
ところが現実は大違い、赤ちゃんを迎えた家庭はタスクが500も増えると思ってください。双子なら1000増えます。
「泣き止ませる」「風呂に入れる」「哺乳瓶を消毒する」というタスクの1つ1つに、「死なせないようにする、事故を起こさないようにする、病気にしないようにする」という責任と重圧が上乗せされるので4~5倍の仕事量になるのを換算していなかったのです。
そこで外でいつも通り働いて100近いタスクをこなし帰宅してきた夫と、家で赤ちゃんと四苦八苦して24時間過ごしてきてやっとかっと250くらいのタスクしかこなせていない妻の間にすれ違いが起こります。
「お前、1日中家にいるのにどうして部屋がこんなに散らかり、夕飯の用意もなく、パジャマですっぴんのままなんだ!信じられない」
「あなたは一人で食べたいものを食べたいときにゆっくり食べられて、トイレにも行けていいですね。おまけにスマホゲームするゆとりまである。うらやましい」
「それならお前が外で働いて俺と同額稼いでみろ。俺が子供を看て家事もこなしてやるから。できるのか?できないだろ!」
「もういいです。(この恨み、一生忘れない)」
こんな不毛なやり取りが、全世界で何万回も繰り返されているのが現実なのです。
奥さんはすでに、250のタスクをこなしました。眠くて疲れて死にそうになっています。残りの250を手伝ってあげてください。または150くらいに減らす努力をしていきましょう。そして疲れ切っている奥さんをいたわって。奥さんも、しつこくくどくどとこの現実を伝えて訴えていきましょう。
●D・「助けてもらうor理解してもらう」
夫が妻に決して言ってはいけない禁断ワード
自分がやれる限界以上の仕事を日々こなしているのに、一番近くにいる家族がそれを理解してくれなくて、ねぎらいもなく、逆に「もっとできるはずなのにさぼっている」とケチをつけられたら本当に悲しいことです。悲しいだけでは済まず、一生根に持たれ、果ては熟年で介護が必要になった時に仕返しされてしまうかもしれません。そうなる前に、子供が小さいうちには絶対に奥さんに言ってはいけない禁断の言葉を記しておきます。
「うちの職場の○○さんだっって小さい子2人いるけど仕事もバリバリこなしてるぞ」
他人と比べて奥さんを追い込むのはやめよう。実家が近いとか妹が同居して手伝ってるとか条件がまるで違うかもしれない。
「だったらお前は俺と同じ年収を稼げるのか」
夫が外でのびのび働いて稼いでこれる陰には、まず小さな子供を看ていてくれる妻がいなければ無理です。ベビーシッターを24時間頼むといくらになるか計算し、その額を年収から引いてみて。それが夫の年収だよ。さらに家事もしてもらわないとまわらないから、家政婦の代金もね。現金を稼いでくるためにはまずは、子供を誰かが看ていないと無理なので、そんな言葉で奥さんを威圧しないで。
「1日中家にいるだけでいいよな。うらやましい」
「子供なんてほとんど寝てばっかりだろ?その間にいろいろできるだろ」
子供がおらず1日中家にいられたら、自分の好きなタイミングで何でもできるでしょう。けれど子供がいれば、母親はほぼ子供の奴隷です。奴隷は主人のために自分のすべてを犠牲にして尽くします。だけど主人はねぎらってもくれず、感謝もされず、報酬はかわいさだけです。今はやりのやりがい搾取。24時間無休、賞与は笑顔。そんなにうらやましいならこのようなブラック企業に勤めてみてください。
確かに子供は寝てばかりいます。でも寝ている間にしかできないことをやるには、「そばから離れられない」「うるさくしてはいけない」「生きているか時々確認しないといけない」と、制約が多すぎて全くの自由ではないのです。理解、私たちが欲しいのは理解です。
そして、夫以外の人からも助けてもらいましょう。行政のサービスはいろいろあります。ヘルパーさんに家に来てもらうことができるサービスや、子供と一緒に行くとプロの保育士さんが子供を一緒にケアしてくれる施設など。活用してください。私は町内会に入っていたので、町内のおじさまやおばさまたち、習い事の仲間や先生夫婦にもいろいろ子守を手伝ってもらいました。
そして、独身で暇を持て余している兄弟や友人にもじゃんじゃん手伝ってもらってください。いずれそれも彼らのためになるし、子供がたくさんの大人から愛されることも素敵なことです。最初は遠慮してしまうかもしれませんが、子供が懐けばきっと喜んでくれるはずです。
(現在コロナ感染予防のため、なかなか他人と接触させるのは怖いと思います。くれぐれも事態が収束してから考えてみてください)
●E・「修復する」
まとめ
ここまで読まれて、「自分たちはお互いに理解が足りていなかった」、「妻に禁断のワードばかり浴びせてきてしまった」、「すでに、夫への愛は冷め切り、恨みしか抱いていない」というご家庭の方は、今からでも反省を打ち明け修復にむけて頑張ってみてください。子供は本当にあっという間に大きくなってしまいます。そして、すぐに「自分の両親は不仲だ」と気づいてしまう年頃になってしまいます。
決して裕福な家庭でなくとも、子供に残せるすばらしい遺産があります。「家族が仲良しで楽しい幼少期だった」という記憶です。
それがそのままその子の「家族観」となり成長した後に結婚願望や自分の築きたい家庭のイメージへとつながっていきます。
偉そうにこんな文章を書いている私も実は前の家庭が一度壊れています。離婚から立ち直るのに相当の年月がかかり、たくさんのことを無駄にしてしまいました。修復不可能まで行ったのでやむなく別れましたが、また0から婚活して今の結婚を持続できているのはラッキーだとしか言いようがないです。
ですので修復が可能と思われる場合は、お互いに成長するチャンスでもあるので、今一度すてきな子供の未来のためにも、ベストを尽くしてみてほしいと思います。
それではまた、別の記事でお会い出来れば幸いです。
マタギちゃん 終わり
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