クソと味噌は違う
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ライブの代わりに配信をやればいいじゃないかという安易な考え方があります。
これには激しく同意できません(Un-禿同!)。
同じアーティストが同じ曲を演奏するんだから同じでしょ?って、
大違いですからね。
ハリーポッターでも白鯨でもドラえもんでも伊豆の踊り子でも鬼滅の刃でも、
映画館で見るのと本や漫画で読むのでは大違いなのと同じです。
こういう事を平気で言う人に限って、
純文学の漫画化などをとことん馬鹿にして下に見下す傾向にあるように感じます。
(注※松井記憶調べ)
つまり配信をすればいいといった舌の根も乾かぬうちに、
配信するアーティストを馬鹿にし倒す可能性が高いのです。
そんな自分の考えを下卑する様な意見に惑わされてはなりません。
これまでの密閉した空間に立ち見で観客をギュウギュウ詰めにして、
唾気や汗をビシビシ周りに飛ばすようなライブはしばらくは無理です。
だからと言って配信ではありません。
でもね、配信には配信のいい所があります。
お客さんとしては
・指定場所にわざわざ出向かなくて良い
・時間制限(開始時間)はあってないようなもの
・安い
・冷静に販促費購入を検討できる
・感染リスクがない
演者としては
・場所という概念が不要
・ほぼ無限に集客できる
・収益に上限がない
・感染リスクが低減できる
ライブハウスとして
・店の宣伝になる
ライブのいい所とは全く違う項目になります。
お客さんとしては
・臨場感に酔える(大音量・飛んだり跳ねたり)
・生のアーティストに会える(上手くすれば話したり触れたり出来る)
・仲間と会って交友を深められる(一部のコアな人)
・販促品を記念や勢いという理由で買える
・日々のストレスを発散できる(非日常体験)
・ツアーに同調して旅行できる(一部のコアな人)
・特別な日感がありその日を指折るような待ち遠しさを感じられる
演者としては
・いろんな場所に行ける(現地名物が食べられる)
・年に1回しか会えないような人たちに会える
・演奏回数が増えどんどん上手くなる感がある
・二日酔いの移動がなかなか心地よい
・ツアーの場合「オレ演ってる」感が半端ない
・ライブ後の打ち上げが楽しみで仕方ない
・お客さんに乗せられ思った以上のポテンシャルが引き出される
・コール&レスポンスをお客さんと共有できる
・ライブは楽しい事が多いのでギャラが低くてもいいかと思える
ライブハウス
・儲かる
・地元密着効果が出る(アマチュアとの交流や後押し)
・音響、照明、舞台効果、飲食物、サービス、雰囲気などを宣伝できる
・仕事が増える
・お客さんがお客さんを呼ぶ
・アーティストとの交流が増える
配信もライブも悪い所はあえて書きません。
どちらもそんなに悪い所はありませんしね。
そうなんです、僕は配信がいけないとは思っていません。
ただライブの代わりにはならないという当たり前のことを申し上げておきます。
目的と結果を混ぜクチャの糞味噌にしてはなりません。
ライブはあくまで生の音を、生の人に、
気持ちのまんまを伝えたいし、伝えられたいし、
お互いに気持ちをシェアさせる目的があります。
もし残念ながら僕の様にその結果がそうならなかったとしても、
生の音楽をインターフェースにしてみんなと盛り上がりたい!
という目的はマイケル・ジャクソンと同じなんです。
結果演者と聴者が居ればあとは何でもいいっていう安易な事ではないのです。
昔々音楽仲間と飲んでいて、
「【本番】ってライブにはビビッと感じる言葉だけどさぁ、
レコーディングの時にはなんか【最後にしよう】っていう意味が含まれてるよなぁ」
というのです。
詳しく聞けば、
つまりレコーディングは何度もやり直しが効くから基本が全部リハーサルで、
そろそろ決めるぞ!って時に
「じゃそろそろ【本番】行きますっ!」
って言ってるというものです。
それに対してライブの場合はやり直しは効かないから、
【本番】っていう感じがすごくずっしりのしかかり、
演者は爆裂緊張もするけど、聴く方もその分期待できるし、
同じ本番という意味でも微妙に違う、
という事を言いたかったようです。
なるほどと思いました。
配信って生配信の意味がそんなにあるかな、と思ってしまうのです。
どうです?
生で見るならスマホの画面じゃなくて、
胸に響くような音響のライブハウスかホールで見たくないですか?
配信なら録画でもいいですし、
実際たいていの場合生配信された映像は後日いつでも見れるようになってます。
それはこれまでのライブ動画から観客を抜いたものと同じですよね。
本番の気合あるライブはその同じ空間にいる観客にも必ず伝播します。
配信でも何かしら伝播はしますが、
ちょっとまた違う感じでしょ?
きっと本番感が違うのですよ。
さてここからですよ、どうでしょう。
昔のドライブシアターみたいに車で楽しむのって。
銀幕の代わりにステージを作ってそこで演者が演奏したものを、
PAではなくFMトランスミッターに乗せる。
つまりミニFMで各車のFMラジオへ飛ばすんですよ。
音量も音質も各個人の好み。
これまでのフェスト違って大規模なPAも不要ですから、
騒音問題も解決。
みんな車ですからゴミひとつ散らばらない。
主催者はちゃんと感染対策をして飲み物や食べ物も注文できるようにします。
注文用QRコードとメニューを配布しますからそこからどうぞ!
ご注文の品は車までお持ちしますとも!
50’sのローラースケートのおねぇちゃんバリに届けますとも!
観客同士でチャットだってできちゃうんですから、
リアルタイムの感想や知らない観客の誕生日やプロポーズをみんなで祝ったり、
屋外ですから花火演出なんかもあったりして、
そりゃもう楽しめる事請け合いです。
ライブ、行きたいですよね!
だってライブしたいですもん!