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【チグハグの先の景色を】2023明治安田生命J1リーグ第8節 FC東京vsセレッソ大阪 マッチプレビュー

お世話になっております。Masyuです。
今年も味スタは大雨が降るようで。大阪から来られる方はお着替えとごみ袋、ポンチョをお忘れなく…⚠

今回は一部妄想垂れ流しの大ボリュームでお届けします。


◆対戦相手:今季のFC東京

順位:8位
勝ち点:9(7試合2勝3分2敗)
8得点7失点
直近3戦の成績:
J1⑥ vsサガン鳥栖 ●1-0
LC③ vsガンバ大阪 ●0-3
J1⑦ vs湘南ベルマーレ △2-2

パスやテクニックで試合を支配したい思いがありました。ですが、その点でチームとして苦しんでいるのが現状です。

湘南ベルマーレ戦後 アルベル監督インタビュー

Q. FC東京の理想とするサッカーとは
A. 今年でちょっと変わった。去年行っていたボール保持についてはできるようになった。だから今年は矢印をもっと相手のゴールに向けた攻撃をしようとなった。
川崎がやっていることをやろうとしているように見えて、本当はマリノスのサッカーがしたいのかなというのが今のFC東京。

渡邊凌磨選手×コハロン対談(一部文体を変更しています。)

これらのインタビューからわかるように、今季のFC東京は昨季よりもより縦への意識が強いサッカーを指向しています。
ただ、現状はそのサッカーにこだわりすぎてしまっている印象があり、ボール保持が落ち着かず前に蹴り出しても回収されてしまうチグハグさが強く見受けられます。

そのコンセプトの変化もあって、悪目立ちしてしまっているのが、GKスウォビィク。
「蹴るか繋ぐか」という判断基準がまだ明確ではないため、判断ミスをしてしまう場面が散見されます。
彼の分かりやすい特徴としてとにかく早くリスタートしたがるというところがあります。

(湘南戦動画内5分59秒から当該シーン)

このようにDFラインを含め陣形が整わないうちにボールを手放しがちです。
それによって、戻りきっていない相手の前線によるプレッシングに遭い、高い位置でボールを失ってしまう。

おそらくスウォビィクからすると繋ぎたい意識が強いので、もっと早くポジションを取りなおして欲しいということなのでしょうが、今季のコンセプト的には「蹴るか繋ぐか」という判断基準が明確ではないため、DFラインの選手のポジション取りも遅くなっているのではないでしょうか。

■攻撃

攻撃は分かりやすく、WGの選手の単騎突破。
SB裏にスルーパスを送るということはあまりせず、基本的には足元にボールを送り、突破力に特徴がある俵積田や仲川、アダイウトンで突破を試み、無理そうでも仕掛ける素振りを見せることでDFラインを後退させることができるので少しずつ前進していく、というスタイルです。
これはドリブル数が全体で2位というデータにも表れています。

一方で、すぐにWGに預けるため、WGが仕掛ける位置があまり高くなく、ゴールに直結する危険なプレーにはなっていません。本来はよりゴールに近い位置で仕掛けさせたいのでしょうが、前進が目的のドリブルになってしまっているため、ゴール前の30m侵入回数はリーグ最下位に止まってしまっています。

■守備

守備は中央誘導。
基本的にはサイドを切りながら両WGがプレスを行い、中盤にボールが入ったところで人に強い松木・小泉・安部といった中盤の選手で刈り取りに行くといった感じです。
真ん中の選手はサイドにいる選手より取れる選択肢の幅が広いため、そこで奪い取るためにはより厳しく寄せる必要がある。この構造もFC東京のファウルが多い理由の一つだと考えられます(その他の理由については後述します。)


◆予想スタメン

■FC東京

前節から変更なしと予想。
前節に松木、安倍、渡邊が離脱から戻ってきたことがかなり大きい。
特に松木、安倍の復帰は中盤の強度が必須となる守備戦術を90分続ける上で大きなアドバンテージになりそうです。

■セレッソ大阪

ここ数試合欠場の毎熊は戻ってこれるようですが、前節途中交代の為田の出場は微妙とのこと。あまり無理しないでほしいですね。
ということで前節からの入れ替わりは為田→毎熊のみで左WGにカピシャーバが入ると予想します。
守備の仕方には一考の余地があるカピシャーバですが、攻撃面ではそれ以上の価値を示していますし、今現在のサッカーにおいて一人で何とかできるWGは必要だと思います。サイドでのボールの収まりどころ・打開能力を期待しましょう。


◆なぜFC東京のファウルは多いのか

一言で言うと「戦術のいいところ取りをするためのファウル」が多いからではないかと考えています。

ネガティブトランジション時にはFC東京の3トップは前残りする傾向があります。
これはボール奪取時に前線の3トップで素早く攻撃を行うこと、対峙する相手のSBをピン留めし上がることを抑制する効果があると思われます。

一方で、それでも思い切ってSBに上られ速攻が行われた場合守備7人、攻撃8人(4バックの場合)の数的不利が生じる危険性もあります。
このネガティブトランジションでの失点がFC東京は非常に多いです。(どこのチームもそうだが)

一方で、WGが引いてきてブロックを作った際の守備は人数有利を作ることができるため、当たり前ですが良い守備を行うことができます。

この「ブロックを組めれば失点しにくい」に対する「3トップの前残り」というリスクを減らすためにある程度の基準を目安にファウルをして、陣形を整え直すのでは?と感じています。
その甲斐あってか、被シュート数はリーグ3位被チャンス構築数もリーグ3位と堅守を誇っています。

理想は即時奪回を目指して、前残りしている前線3枚で攻めきる。無理だったら、一度ファウルでプレーを切ってブロックを組んで持ち前の堅守で守り抜く。
これに堅守でボールを奪った後に昨季のボール保持が加われば最強に見えます。

…もちろんよく考えれば当たり前のことですし、考えすぎかもしれませんけどね笑(あくまでも筆者の想像です)
ただ合理的ではありますよね。いい意味で性格悪そうですw(もう一度言いますがあくまでも筆者の想像です)

危険なファウルは見たくはありませんが、使えるカード全てを使って理詰めで勝ちに行くという考え方は個人的に嫌いではないです。(セレッソ相手にはヤメてね…)

◆まとめ

最後の方は筆者の想像を垂れ流してしまいましたが、とにかくセレッソとしては自信を持てる勝利を掴み取りたい試合。
人に対して来るFC東京に対しては、恐らくいつもの各駅停車のパス回しと状況判断では捕まって昨年の再現となってしまうはずです。それは避けたい。

「ベースとして大きく変える必要はない。」信じて進むに値する道を示せるか。今年の雨の味スタ決戦に期待したいです。


◆参考資料


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