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社会課題を、みんなのものに。「Ridilover」リブランディング

「社会の無関心の打破」を掲げ、社会問題の現場へ行くスタディツアーや、ウェブメディア「リディラバジャーナル」を運営しているリディラバ
2009年9月16日の創設から11年目となる今年9月16日にコーポレートカラーやロゴの変更を行い、リブランディングを実施しました。

The Breakthrough Company GO クリエイティブ・ディレクター 砥川直大さん、 Art Director小川貴之さん、そしてNEWPEACE thinktankでVISION・MISSIONの言語化から事業の整理、そしてロゴのリニューアルまで、一気通貫して伴走させていただきました。

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ロゴで表現しているのは、リディラバの名前にも入っている「LOVE」。

リディラバがミッションとするのは「無関心の打破」→みんなが対話・発言する(吹き出し)→吹き出しが重なっていき、みんなでLOVE(ハート)をつくっていく。


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社会課題なんて、自分には関係ない。

本当にそうでしょうか?

なんとなく、
誰かがつけた「社会課題」というラベルだけで、

自分の問題じゃないと決めつけてしまう。

そのラベルを剥がしてみれば、
あらゆる問題は誰かの困りごとであり、

あなたやあなたの身近にいる人の物語なのに。

このラベルを剥がすには
「想像力」という力が必要です。

ひとりひとりが誰かの物語に、
思いを巡らせて、関心が生まれる。

やがて「関心のネットワーク」となり、
社会を変える力になる。

だからリディラバは、あなたに呼びかけます。

知ろう、考えよう、議論しよう。
そして行動しよう。

誰もが社会課題を自分ごととして考える社会は、

いつか、あなたやあなたの
大切な人を助けてくれる
社会にもなるのだから。
社会課題を、みんなのものに。

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ロゴ、ステートメントにあわせて、「関心を持つ→社会課題の解決に向けて動く」という熱狂MAPをもとに、事業の整理も行いました。

熱意ではなく、事業・仕組み・科学で社会課題を解決する

パブリック・セクターで働く同世代で、リディラバを知らない人はいないと思います。ワイドショーでコメンテーターも務める代表の安部敏樹という天才の知名度もさることながら、ソーシャル界隈最大規模のイベント「リディフェス」(旧 R-SIC)や、年間3000人以上が社会課題の現場を訪れるスタディツアー、社会課題の構造を伝えるサブスクメディア「リディラバジャーナル」。
事業1つ1つが本気で、高いクオリティです。

パブリック・セクターでは、創設者の熱意は高いものの、仕組み化・組織化・事業化できず、人・もの・お金が集まらず継続しないことが多い中、リディラバは今年で11年目を迎えている通り、こういった課題はすべてクリアになっています。個人の想いを超え、仲間が集まり、仕組みになっていることで、「リディラバは、本当に社会を変えられるんだろうなぁ」と、外から見ているぼくも、非常に信頼感を持っているチームです。

今回、リニューアルに際しても、敏樹だけではなく、とても優秀なメンバー(片山 壮平さん鈴木哲平さん)が議論をリードし、プロジェクトを引っ張ってくれました。

ちなみに、鈴木さんのnoteは必読。
公共領域や社会課題の周りにいる「社会課題に関心あるけど、自分は当事者でもないし、そんなに熱量高くない人が、関わって良いんだろうか」という人が、それでもなぜ、社会課題を解決することを仕事にしているのかが、素直に書かれている。
鈴木さんの優しい人柄も大爆発だし、こういうメンバーがいるリディラバの組織文化の優しさも伝わってくる。

頭と心のバランス

「社会課題の解決」というウェットなテーマに取り組んでいる一方で、社会課題をしっかりと科学し、仕組みで解決を目指すリディラバ。今回のリニューアルにあたっても、こうした頭と心のバランスを、メンバー全員が大事に議論をしてきました。
僕が特に感じたのは、ロゴをめぐる議論。11年目を迎えたリディラバが、この先さらに、社会課題の解決に向けて加速するためには、事業戦略の整理と、VISION・MISSIONの言語化、そしてそれに紐付いたロゴのリニューアルが必要との議論に至りました。

その際、改めて、以前のロゴ(時計のマーク)について議論する中で、時計に込めた思いを、安部敏樹がこんな想いを語ってくれました。

リディラバのロゴは、午前7時25分を指し示す、時計の針でデザインされています。これは、1日24時間を「人の寿命」に例えるというアイデアから生まれたもの。午前7時25分は、リディラバが創業された当時学生だった、安部さんを含むメンバーの年齢を示しています。創業当時の初心を忘れずに進んでいくという想いを込めました。
乳がんで余命2ヶ月と宣告されたデザイナーが仲間たちと共に見たい未来

そして、この素敵な時計のロゴを作られたデザイナーの広林依子さん。乳がんで亡くなられています。

「安部ちゃんがいなくなった後、ロゴだけが残って、ロゴの寿命が1000年、2000年残るといいよね。」

広林さんの言葉に、安部さんはこう答えます。
「(リディラバの寿命は)全然80で終わるつもりはないですね。もっともっと続くための社会インフラを作りたくてやっているし、できるんじゃないかなと思います。」
乳がんで余命2ヶ月と宣告されたデザイナーが仲間たちと共に見たい未来

こういった想いに触れ、チーム全員では「果たして、ロゴをリニューアルしてもいいのだろうか」と悩みました。そして、リディラバだけではなくリニューアルに携わったぼくら全員が広林さんの意思を受け継ぎ、リディラバがどんどん拡大し、社会課題を解決していくことが、きっと大切なことだろうと信じ、今回のリニューアルに挑みました。

意思を受け継ぐ

ただし、広林さんの素敵なロゴは、これで目にすることがなくなったわけではありません。
この素敵な想い、リアルな時計として、今後も残っていきます。

そして、最後に再び、新ロゴを見ていただきたい。

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「Ridilover」という文字は、水平ではなく、少し傾いている。
その角度は、7.25度。時計のロゴが指し示していた「7時25分」は、ここに残っている。リディラバを立ち上げた学生時代の年齢と想い、そして、広林さんの作品が残っている。

リディラバというチームは、社会を変えていく本気度と、それに見合った冷静で確実な戦略を持った頭脳集団。そして温かい心も持っている。リディラバに関われたこと、特にリブランディングという大きな節目に関われたことを、本当に嬉しく思っています!



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