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自助グループ「にじのこころ」

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運営しているセクシュアルマイノリティと精神疾患の自助グループ「にじのこころ」について知っていただくためのマガジンです。
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#障害者

自己責任社会の帰結、相模原障害者施設殺傷事件

今日はずっと気になっていた恐ろしい事件に判決が出ました。 彼は最後に何かを言いたかったようです。それはおそらく自分の正しさを主張するものであったと思いますが、発言は認められませんでした。 事件が起こった時もそうですが、今回の判決についてのSNSなどの書き込みを見ると、「殺した方が社会の役に立つと思った」「意思疎通が取れない人は社会の迷惑」「人の金と時間を奪っている」と障害者の存在を否定する植松聖被告の発言に同調するものが結構ありました。 ここ数年、多くの人が生きづらさを

この国はいつ障害者を見て、その声を聴こうと思うのか

年明けから「今年はオリンピック・パラリンピックイヤー」という事がテレビやメディアなどで多く取り上げられるようになりました。 パラリンピックを開催するという事は世界中から人が来ます。そうなると障害のある人が使いづらい都市であることは世界の恥。そう思ったのかパラリンピック開催する事になってから割と頑張ってバリアフリー化が進んでいるような気がします。障害者がいくら声を上げても改善されなくても、世間体ならぬ世界体が気になる日本は、こういう時に急にやるようになるんですね。 ところが

タクシーの車いす乗車拒否

街でユニバーサルデザインのミニバン型タクシーを見かける事が多くなりましたが、年末にこんな記事がありました。 車は止まったが、乗客が工藤さんと知ると、「乗せ方が分からない」と二度断られた。三台目も当初は「電動は重量オーバーだ」と拒否されたが、「体重含めて規定の二百キロ以内です」と食い下がると、渋々乗車が認められた。 タクシーを探しはじめて一時間二十分がたっていた。「何のためのUDタクシーなのか」。工藤さんの声は震えていた。 十月三十日、障害者団体のDPI日本会議が乗車実験を

名簿のシュレッダー処理を「障害者雇用の職員が担当した」との答弁で思った事

昨日人権週間についてnoteを書いて、国や自治体が人権を軽視しているという事を少し書いたのですが、その直前に安倍晋三首相が名簿を廃棄したのが「障害者雇用職員」だったと答弁した事がニュースになりました。 障害者雇用と言う必要があったのでしょうか。この原稿を書いた人もチェックした人も、そして読む人も誰も疑問を感じなかったのでしょうか。自分達を守るために必死になっていて気付かなかったのか、いいえきっと普段からそうした事に思いを巡らせていないからだと思います。 過去の答弁と食い違