公務員辞めたら人生詰んだ 承① 中学校編1

私たちが勤務する学校は4月1日に行われる辞令交付式で初めてわかる。
(2007年は1日が日曜日のため2日に行われた)
配属先の市は3月に連絡が来て、当時住んでいた隣の市に決まっていた。隣の市とはいっても、用がないのでほとんど訪れたことがなく地理も一部しかわからない。

都道府県全体では92名の学校事務職員が入職したが(合格者は117名)、その市に配属されたのは私1人だった。
同期は小学校教諭22名、中学校教諭6名、栄養士1名である。
学校数は小学校13校、中学校7校。確率的にも小学校への配属が高く私もなんとなく小学校なのだろうと思っていた。
しかし、名前と配属先が読み上げられると、意外なことに中学校だった。
教諭2名も一緒に配属となり、私たちは迎えに来ていた校長の車で拉致されるように学校へ向かったのだった。

学校に着き、職員室で紹介されると私は事務補助のOさんに連れられて事務室に向かった。Oさんは50代の女性で数年前までは正職員として勤務していたが退職、現在は嘱託で働いている女性だった。私は男性よりも女性のほうが性格が合いやすいのだが、彼女には苦労した。
私がO型で、彼女がA型ということもあるのだろうか、とにかく書類へのダメ出しが多い。職員会議に出す資料も必ず彼女が手直しする。しかし彼女は「私は非正規だから」という理由で会議には一切出席しない(他の非正規職員は普通に会議に出ている)ので、書類を突っ込まれると、彼女の作った書類を私が説明(弁明?)するはめになる。当然、会議が終わったら彼女に逐一報告だ。謎の権力があるのか、校長(すぐ追い詰められて、うーっと言うので「マンボウ」というあだ名だった。人を区別して指図するので嫌いだった)も彼女に注意しない。
2年目か3年目に新しく来た教頭に「何か悩み事があったら話してごらん」と言われたので、「Oさんが困る。仕事に指図をしてくるが非正規だからと言って責任を取ろうとしない」と言った。すると何ということか、教頭は怒り出し私に「それは、あなたが非正規を見下しているからあなたが悪い」と言ったのだ。ものすごくショックだった。学校に非正規の職員は彼女の他にもいっぱいいるし、見下したことなんて一度もないのに。
後で知ったが教頭とOさんは以前同じ学校で同僚だったようだ。この教頭とは2年間一緒だったが、それ以来ずっと険悪な仲のままだった。

つづく。




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