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箕面のおばちゃんが完敗した横須賀地ダコのたこ焼き


「横須賀の地だこ使って、チガラボでアヒージョやたこ焼き作ってくれませんか」
と、代表の謙さんからメッセンジャーが来た8月某日。
「謝礼はビールなんですが、、、」と遠慮がちに書かれていたので、どうしよっかなあと、返信までしばし寝かしていた。
が。指定された日、偶然茅ケ崎に行く予定できた。
「しゃーないな、手伝うたるわ」と、
ちょびっと「しゃーないなあ」感を抱きながら、お手伝いしますと返事。
※「しゃーない」仕方ないわねえ、、、という感じかも。

前日。この写真が送られてきたとき

ひょっとして、、なんかめっちゃ美味しいもん食べれるんちゃう?

という予感がして、「しゃーない感」は無くなり、期待満々になった。

・・・

当日夕刻。まずは謙さんにビールを1杯入れてもらい、飲みながら準備。間もなく、横須賀から地だこ!ではなく、地だこを持ってきてくれた、その日のイベントゲスト嘉山淳平さんが到着。(さわやかイケメンな)嘉山さんは、市議会議員×株式会社シテコベCEO×株式会社マチノベCOOと経営者で議員さんなのだ。

さっそく地だこを受け取り

私たちは料理の準備。他の方はイベントの準備と進行へ。
※この日のイベントの詳細などはこちらの記事からどうぞ。

頭は落としてきてくれたので、下処理がめっちゃラク。

こんな立派なタコ、食べたことも料理したこともない。
なので、まずは料理担当で味見。
うすく切ってそのまま食べる。

え、、、めっちゃ美味しいやん。
この前久しぶりに買うた、明石のたこより美味しいで。
これ、マリネにしたらおいしいよね。
もう、いらんことせーへん方がいいよね。
切って塩かけたらええんちゃう??

と、ふたりで作戦会議。結果、アヒージョとたこ焼きに加えて、マリネとお刺身を作ることにした。

マリネやお刺身、アヒージョは友人に任せて、私はたこ焼きの用意。

自宅でたこ焼きつくる時は、愛用のたこ焼き粉使い、お出汁、卵多め、1時間寝かす、など生地に全精力を注ぐ。この日は、チガラボスタッフさんが買っておいてくれた、たこ焼き粉。その裏面の作り方にほぼ従い、卵や水を入れる。

ネギと天かす、紅生姜は絶対外したくないので、これはいつも通りたっぷり刻む。

「たこ焼きのタコは、そんな大きくせんでもええよね」と言いながらも、あまりに小さいのんはさみしいので、大きめに切る。

生地を冷蔵庫で寝かせて、他のことに手を動かす。そろそろいいかな、というところで、焼き開始。

友人が自宅からもってきてくれたこちらのたこ焼き器で焼く。

これやと踊ってへんので、こちらのサイトに載ってる動画をご覧ください。

我が家で8年ほど愛用している「踊るたこ焼き器」。ちょっと手伝ってあげなあかんけど、たこ焼きが自力でくるくる回ってくれるので、おいしく焼ける。うちで使ってるのん見て、友人も買うたのだ。

焼きあがったたこ焼きに、ソースとマヨネーズたっぷり!ではなく、マヨネーズと塩。「これで食べたら、なんぼでも食べれるし、白ワインにあうねん」と、関西出身の友人に教えてもらったのだ。

まずは主催者と料理コンビで試食。


何もつけんでもええかも!
めっちゃタコの味が濃い!!

タコが美味しいと、こんなにたこ焼き美味しくなるんや、と驚いた。たこ焼き食べ続けて40年以上になるが、間違いなくいちばん美味しいたこ焼き。

今まででいちばん美味しかったたこ焼き。「箕面のおばちゃん」(母方の親戚)が独自の配合でつくる生地の、カリッとふわっとした絶品たこ焼き。

これを横須賀地ダコのたこ焼きが抜いた。おばちゃん、横須賀の地ダコに完敗したわ、、、

おばちゃんのたこ焼き美味しかったなあと、横浜に来てからも時々思い出していた。

去年父の葬儀の後、久しぶりに会うたおばちゃんにレシピを尋ねた。「そんなレシピなんて大層なもんあるかいな。出汁と粉と卵混ぜたらええねん」とあっさり言われ、結局詳しい作り方はわからないまま。

「おばちゃん絶対作り方忘れてるな」と思ったが、それは言わずにおいた。

用意した料理はみなさんに好評だった。地ダコ持参してくれた嘉山さんも、笑顔でぱくぱく。「地ダコ食べてもらうイベントで、パスタに入れたことあったんですけど、たこ焼きいいですね!」と言われた瞬間。

そんな、パスタなんてー!もったいないよ!
たこ焼きやで、たこ焼き!
漁師が焼くたこ焼き!って書いて、
出店出したらええねん。
たこ焼きやったら粉もんやから、そんな材料費かからんし、
これやったら地ダコの美味しさも伝わるで!

とパスタを全否定し、たこ焼きをゴリゴリ押す料理担当。

来年葉山の海水浴場で、横須賀地ダコのたこ焼きの屋台が出てるかもしれん。

・・・

大阪で暮らしていたころは「蛸は絶対明石のタコ!」と思ってて、横浜に引っ越して5年経ってもやっぱりそう思ってた。そやけど、横須賀の地ダコは絶品やった。

日々食べるもんは、やっぱり近場のもんが新鮮でええんやなぁ。ほんで、神奈川県は美味しいもんぎょうさんあるよなと、改めて思った。

「横須賀の地ダコ。なんとか横浜で買えるように流通させてえな。できたら家から近い店に置いてほしいねん」と、最後に嘉山さんにお願いしておいた。今度いつお会いできるかなあ、横須賀の地ダコ、、、

・・・

生まれ育った大阪は食い倒れの街。でも5年前移り住んだ神奈川にも、美味しいもんが沢山ある。それを教えてくれるのは、いっつもこの地で生まれ育った人たちだ。ご縁のおかげだ。

この地の美味しいものを食べて、しっかりこの地に根を下ろしていこうと、改めて思った。



美味しいはしあわせ「うまうまごはん研究家」わたなべますみです。毎日食べても食べ飽きないおばんざい、おかんのごはん、季節の野菜をつかったごはん、そしてスパイスを使ったカレーやインド料理を日々作りつつ、さらなるうまうまを目指しております。