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歩き遍路の話31 心あたたまる安楽寺の宿坊

11月15日、夜

先日の記事は、この日の夕方に6番札所・安楽寺に到着したところまで書きました。

今日は、その日に泊まった安楽寺の宿坊について書きます。


夕暮れ時の安楽寺、山門。右にある石塔?の文字がとてもかわいい


歩き遍路をしていた頃、遍路の道中のことをリアルタイムで記録するための、専用のインスタアカウントを持っていました。

リアルタイムとは言っても、歩いてるときにはSNSをやる余裕なんてないので、もちろん宿に着いてから。宿に着いてからも、汗だくと疲労困憊の身体をまずはお風呂で休めて、その後夕食をとって、翌日のルート・歩く距離・泊まる宿を決める。ここまでが日々のルーティン。

それが終わってやっと、ほっとできる時間。頑張って歩いた足のマッサージをして、インスタグラムでその日の記録をつける。

そしてこの頃、同じく歩き遍路をしている人や遍路関係の人たちとインスタグラム上で知り合っていった。この日泊まった安楽寺さんもそのひとつ。

たしか当時やりとりをしていて、それを機に、ぜひ泊まりたいと思って泊まることにした。到着すると、有り難いことに、とっても広いお部屋を用意してくださっていた!広すぎてもったいない……が、ご厚意がとても嬉しかった。

用意してくださっていた広すぎる部屋

お寺に泊まる宿坊といえば、特徴はだいたい、精進料理か朝のお勤めだ。

精進料理は、肉や魚を使わず、野菜や豆腐などの植物性の食材を使って作られた料理。仏教の戒律を厳しく守る修行僧の食事である。

けれど一般の人向けに宿坊をやっている寺では、本当に植物性の食材だけを使った精進料理を出すのは稀だ。遍路中に私が泊まった中では、たしか1つの寺だけだった。

ここのお料理もたしか精進料理ではなかった気がする。覚えてないけど。

いやでも、別にそれはいいんです。今書きたいのはそんなことじゃない。

もうひとつ、宿坊に泊まることの特徴は、朝のお勤めに参加できること。

だいたいどのお寺も朝の6時くらいから、お坊さんが本堂で朝のお勤めをしていて、それに一緒に参加することができる。身が引き締まる貴重な機会だ。

この体験も私は好きで、タイミングが合えばできるだけ宿坊に泊まるようにしていた。

しかしここ、安楽寺は、朝のお勤めではなく、夕方のお勤め(?)だった。珍しいというか、四国霊場の中では夕方にやるのはここだけではないだろうか?(間違ってたらごめんなさい)


夜のお勤めの紹介冊子

この夜の勤行(お勤め)の場所は、撮影禁止とされている。しかしずっと私の遍路インスタを見てくださっていた副住職が、特別に撮影の許可をくださった。しかも、ぜひインスタに載せてくださいとまで!

とても有難く、貴重な記録を残させていただきました。ありがとうございました。

インスタではなく、しかも遍路から数年経っていますが、こちらにも載せさせていただきたいと思います。

特別に撮影させていただいた、夜の勤行の場
とても広くて威厳のある空間で、圧倒されてちゃんと撮れなかった

そしてこの夜の勤行のあと、副住職が社務所に誘ってくださって、コーヒーをごちそうになりながら、貴重なお話をたくさん伺った。

愚かながら内容はもうだいぶ忘れてしまったけど、四国遍路の今後についてのこと、副住職の広い視野をもったワクワクする展望のお話だった。


翌朝の朝食に出たバナナ。食べきれなかったが、なんと!
こんなかわいい持ち帰り袋がついていたので、道中のエネルギー補給にすることにした
いいなこれ。

そんな感じの、安楽寺での心あたたまる一泊。

必ずまた来ますと言ったけれども、数年経った今、いまだ行けてない……でも、いつか必ずまた泊まりに行きたい。

安楽寺さん、ありがとうございました。

ちなみに安楽寺さんは今もインスタグラムをされています。お寺らしからぬおもしろいことを色々とされているので、ぜひチェックしてみてくださいね!


今日はここまで!

今回も読んでくださってありがとうございました。

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