「空っぽの時間」がつくるキャリア
「行動すること」をキーファクタにキャリアの長い旅をまだまだ続けていかれる豊岡敬子さん(2023年12月20日号)からバトンを引き継いだ益子奈々です。
2023年残すことあと数日となりました。皆さんは今日をどのような気持ちで迎えていらっしゃいますか? この1年に起きた様々な出来事。その時々でどのような気持ちを味わったでしょうか。
私は、希望→緊張→喜び→充実感→苛立ち→動かされる→やってみる→吹っ切れる→心地良い→爽快感
そんな気持ちを味わった一年でした。
2023年の年明け、私は希望と緊張感の中、就職活動に挑んでいました。歳が近い3人の子育てをきっかけに組織を離れフリーランスとしてキャリアに関わってきた私ですが、フリーランスで培った様々な経験を集約して事業に関わりたいと考えたからです。ご縁を頂き4月から会社員として働き始めました。
久しぶりの会社員生活。仕事の進め方、関係者の年代、自分の立場が10年前とは大きく異なります。仮説を立てながら決断し、修正しながら新しい事業を展開していくダイナミックさと面白さに充実感を味わっています。しかし、一方で思うように展開できない場面もあり、自分自身への苛立ちを感じることがあるのも正直なところです。
そんなモヤモヤした気持ちを抱えていたある日、中1の娘のクラス通信を目にしました。私と同世代の担任の先生が20回目のフルマラソンに挑戦するという内容です。20年前、何かを変えたいと思い走り始めたそうです。
大会当日。娘はクラスの友達と一緒に、大会HPで先生のゼッケン番号(=GPS番号)を検索し、コース内の現在地、ラップタイムを追って応援していました。翌朝、クラスの皆で「完走おめでとうございます」のコメントで黒板をいっぱいにしたそうです。
完走できないかもしれない、目標タイムに到底届かないかもしれない中、とかく先生との距離を置き、反抗したがる中学1年生たちに、自分のゼッケン番号を公表した担任の先生に子どもたちと向き合う本気を感じました。子ども達もその本気を感じとったのだと思います。
私も走ってみよう!新しいことを始めよう!!
ふと心動かされ、生活の中にジョギングを取り入れました。
息苦しいので早くゴールしたいとばかり考えますが、すーっと鼻を抜ける空気。身体中に感じる血の巡り。ふと頭の中が空っぽになります。モヤモヤと考えていることが吹っ切れ、空っぽになることが心地よく、爽快です。
無理に考えなくても頭が整理され、見えてくるものや気づくことが沢山あるのです。仕事の本質、顧客の裏にあるものが見えてきます。目的・目標に向かう道筋が複数見えてきます。自分がやっていると思っていたことが、いかに周囲との関係性で成り立っているか、独りよがりの自分に気づきます。
キャリアはデザインして積み重ねていくものでもありますが、一方で理屈ではなく自ずと導かれるキャリアがあることを実感しています。しばらくは空っぽの時間が導くキャリアに乗っかっていこうと思います。
モヤモヤを抱えた時、みなさんも頭を空っぽにする時間を敢えて持つと良いかもしれません。「空っぽの時間」が大きなヒントをくれるかもしれないです。
さて、新しい年の幕開けまでカウントダウン。
来年も様々なフィールドで活躍されている皆さんの投稿を楽しみにしています。又、文末になりますが、「ぷろぴのひろば」の3回目のバトンを渡して下さった運営メンバーの方々、どうもありがとうございました。
2024年が皆さんにとって素晴らしい年になりますように!
次は、今年初めに書籍『一芸物件』を出版されたキャリコン大家の井上敬仁さんにバトンをお渡しします。新年の第一号!よろしくお願いします!!
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