朝を明かす
明日なんてなくなってしまえばいいのに。ぼくたちは強制的に朝を迎えさせられる。それは祈りでも叫びでもなく、ただ自然の事象として。
慣れてしまうということは、有り難さを見失うということ。それがおそろしくておぞましくて、また眠れない夜を明かす。
無数にあるなかでぼくの生活なんて無為に等しいだろう。それどころか人間の営みなんて。矮小さではなくて無限を感じるから、ぼくは戦慄する。たかだか八十年だか百年だかを生きさまよったくらいで何が変わるんだ。人間の偉大さなんてクソ喰らえ。そんなもの人間のためでしかない。
意志をもっているはずのぼくは、意味もなしに赤マルを吸い散らす。
今まで一度も頂いたことがありません。それほどのものではないということでしょう。それだけに、パイオニアというのは偉大です。