自立支援と障害者手帳と障害年金

どうも。障害者手帳、障害年金、自立支援を使って精神科に通いながらなんとかかんとか生きているますいけです。昨日も手帳の割引を使って姉と姪っ子と映画に行ってきました。付添人も映画1000円になるので、私と姉が1000円、姪っ子子供料金で映画が見れるので、映画を見る際に誘われることの多い私です。今回は、制度を使う際のお話をしようと思います。

32条から自立支援

精神科にかかり始めて数か月たったころ、その道のプロである姉から「32条を使うといいよ。」と教えてもらいました。32条は今はない制度で、今の制度で言うならば自立支援が近い物かと。精神科通院時の治療費が抑えられる制度です。何も知識のなかった私は、当時通っていたメンタルクリニックの受付で「32条使いたいんですけど。」と言って書類を書いて次回から適応になると言われました。

自立支援は、診断書を市役所に持って行って、書類に様々なことを記入して提出することで使える制度ですが、月額の通院費の上限までしか払わなくて済むようになります。都道府県によって違うし、使える条件があるかと思いますが、自立支援と同時に別の書類を提出すると通院費がかからなくなる制度もあります。
精神科の通院は長くかかることが多いので、メンタルの調子を崩して通院をする場合ぜひともこれを申請することをお勧めします。

姉の入れ知恵

私は閉鎖病棟に3回入院しています。一番初めの入院の時に、入院するべきかどうか悩んでいたところ、姉が「入院している間に、障害者手帳と障害者年金の手続きしちゃえばいいよ。」と言って、手帳をとるとどんな利点や割引が使えるかか、障害者年金とはなんぞや。とかを分かりやすく説明してくれたのです。「入院中なら時間もあるから、書類もかけるし、通りやすくなるよ。」というダメ押しもつけて。

結局、入院先の病棟の精神保健福祉士さんに相談しながら、入院中に自力で手帳と年金の手続きをしました。初診、半年後、現在の状態を記した書類が必要でしたし、初診は何といっても札幌です。関東在住でしかも、入院中。何度か札幌の病院に病棟の公衆電話から電話をしたものです。
年金や手帳は結構めんどくさい書類が多いので、社労士さんにお願いするというのも一つの方法です。私は時間が入院中で暇だったので自分でやりました。

これらの制度を使う時

基本的に、その道のプロの姉から色々教えてもらって制度を使っている私ですが、使う際「ありがとうございます。」という気持ちが大きくあります。私が使っている自立支援も、手帳での割引も、年金も皆様の税金や保険料等から支払われているので、とてもありがたい気持ちになるのです。「ありがとうございます。これで生活が成り立ちます。」とお礼を心の中でつぶやきつつ使わせていただいています。

これらの制度を使おうかどうか悩んでいる方には「使える制度は何でも使え!」と言うようにしていますが、自立支援派ともかく、手帳と年金については”自分が障害者であること”をつきつけられるので、心理的なハードルが上がる方もいらっしゃいます。
私は生活していくこと、生きていくことが第一だと思っているので、生活面に直結する仕事(手帳がないと障害者枠では就労できません)やお金に関する制度の年金や手帳を利用することの方がメリットが大きいと思っています。確かに「障害者」という肩書はついてしまいます。
ですが、それを大っぴらにするのはその制度を使う限られた場所だけでいいのではないかとも思っているのです。

障害者ゆえの葛藤

障害年金や自立支援、障碍者手帳の制度を使う際、「ありがとうございます。」と思っているということは前述しました。手帳や年金のメリットを知った上で手続きを取ったこともお話しました。制度の良い面にばかり目を向けていた私でも、”障害者”という肩書にためらいがありましたし、皆様の納めてくださったお金を使わせていただいているのにもためらいがありました。でも、これらの制度を使わないと生きていけないので、制度を使う際に罪悪感が湧いても「仕方ない。これらが必要だ」と自分に言い聞かせるようにしたり、医者に相談して「大きく調子を崩さないためにもお金は必要です。制度使ってください」と制度を使う事を肯定する言葉を言ってもらったりしていたものです。

ある日の飲み会で、引っ越しがお題の話になりました。現住所から離れる気はあるか、離れたとしたら、どこで生活することになるか。私にも会話の流れで回ってきたので、「しばらく、現在の地域を離れる気はない。手帳とか年金の問題もあるし、他の地域に行ったら障害者雇用で働ける職がもっと少なくなってしまうから。」と答えたのです。すると
「ますいけは、お金もらえたり、障害者枠で働けるから障害者でいたんじゃない?」
と言った人がいたのです。頭に血が上りました。障害者であるが故の葛藤とか、病気をして、障害者になって、障害者雇用で働くまでどれだけしんどい思いをしてきたのか、頭の中でごちゃごちゃになって怒りと悔しさが湧いてきました。誰が好き好んで「障害者」になるでしょうか。
せっかくの飲み会の席だというのに、ボロリと怒りの形相で涙を流してしまうくらい感情のコントロール不能になってしまいました。

できる事なら私も、人並みに働いて人並みに稼ぎたかったです。ですが、それをできない状態(体調等)なので、障害者枠で働いたり、年金を受給して生活費の足しにするのが必要なのです。そういう事に対して全く知識がなく、障害者の多くが充分な給料を得るほど働くのが困難なのが分からない人だったんだなぁ。と今にしては思います。

使うか使わないかはあなた次第

生活面で役立つ手帳と年金、通院時に役立つ自立支援の話をしましたが、この制度を使うのはあなた次第だと思うのです。「仕事で生活費をまかなえてるから、わざわざ”障害者”になって年金をもらわなくてもいいや。」とか、「クローズで働き続けるから、あまり手帳も使わなさそう」という方もいらっしゃっていいと思うのです。ただ、多くのメンタル病んだ方が長時間働けなかったり、それどころか仕事に行くということすらしんどい状況に置かれています。仕事をして賃金を得て生活費にあてなくてはならないけど、それが難しい場合に年金で生活費を手に入れたり、手帳を使って障害者雇用で働くという選択肢もある事を知っていてほしいのです。

確かに手帳や年金の手続きするのは面倒ですし、”障害者”の肩書がついてしまいます。デメリットもなくはありません。”障害者”に対する偏見を持っている人もいるでしょう。辛い事を言ってくる輩もいるかと思います。
それでも私は自立支援と、障害者手帳、障害者年金の制度を使います。なぜなら本当に”生きるために”必要だからです。生きるの第一です!お金がないと人間荒みます。一本の缶コーヒーを買うのもためらわれます。ただでさえメンタル病んでいるというのに、気持ちに缶コーヒーを買う余裕もない状態だと良くなるものも良くなりません。
ですので、私は自分が良い状態を保つためにもこれらの制度は使いたいと思うのです。

*私がこの3つの制度を使っているため、これらの制度の話になりましたが、生活保護等お金に関する制度はまだまだ他にもあります。使える制度が市町村で違ってくるかと思いますので、気になる方は調べてみてくださいませ。


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