「不採用でよかった」と素直に思ってしまった話
フリーランス歴5年目に突入しました。おかげさまで、まぁ何とか食べていけています。
でも、今頂いているお仕事が、いつなくなるかわからないですし、同じ仕事ばかりだと成長につながりません。そういったことから、定期的に新しい仕事を探しています。
先日、とある企業さんライター募集に応募し、面談を行いました。募集では外部委託とありましたが、私が考えていた働き方と先方のそれに少し相違があることがわかりました。
私は部外者として仕事をし、その企業さんの運営には関わらないことを想定していました。ところが、企業さんは自社の理念に共感してジョインし、一緒に盛り上げてくれる人材を希望しているようです。
もちろん、私は事前にその企業さんの事業内容、理念、ビジョン、パーポスなどを読み、いいと思ったから応募したわけです。しかし、仕事内容には興味があっても、企業そのものにはそこまでの強い興味を持てないのが正直なところ。そもそも、募集要項を見て少し知ったくらいで、強く共感できる方がすごいですし。
それに、正社員として雇われれば、経済的な安定や福利厚生などのメリットもありますが、不安定な外部委託という形態で、そこまでの忠誠心を求められるのは窮屈だと感じてしまいました。
そんなわけで、面談は手応えがないまま終了。選考に通ったら二次面談があるとのことでしたが、まず通らないだろうと感じていました。
そして数日後、その企業さんから面談の結果と思しきメールが届きました。以下がその引用です(※論点とは関係ない箇所はフェイクを入れています)
———引用———
この度は、多くの企業の中から弊社にご応募をいただき、ありがとうございました。
弊社の理念、雰囲気等をご理解いただき、今後の参考にしていただけたものれば幸いです。ご縁があれば、またお話ししましょう。
———引用終わり———
私の素直な感想は「???」です。これは採用なの? それとも不採用なの?
もし、二次面談を行うのであれば、日時の調整を行うでしょう。それがないということは、消去法で不採用だと思われます。
でも、「またお話ししましょう」を二次面談と取れなくもないですし、何かを試されている可能性も拭えません。
企業サイドが採用関連で使用する「ご縁」とは、「採用」「不採用」だと解釈しています。ところが、最後の一文の「ご縁」は、そういった意味はなさそうです。仮に「会う機会」「話す機会」などと解釈すると、今度は句読点以下と重複します。考えれば考えるほど混乱するぜ。
実はこの企業さん、「伝える技術」をビジネスにしているわけで……嘘じゃん! 伝える気、ないじゃん! 100歩譲って経理担当者が書いた文章であれば、「そっか〜事業内容に興味持てないよね〜」と思えますが、採用担当が自社のビジネスを自分ごと化できてないのはダメじゃん! そんな人に理念に対する共感を求められるのもおかしいな話じゃん!
ですが、相違があってはいけないと思い、意図を確認をしてみました。「読解力が足らず恐縮ですが、不採用ということでしょうか?」と。すると、返信があり……
———引用———
お世話になっております。
はい、そのように受け取っていただいてて問題ございません。
今回は若干名の募集に対して、たいへん多くの方から応募いただいたため、このような結果になって申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。
———引用終わり———
え~! 普通のお断りメールを書けるの~!? 最初のメールは何だったの? 結局、何を試されたの??
もし、何らかの間違いで採用されてしまっていたら、ジョイン後も「???」が起こっていたかもしれない。そう考えたら、不採用でよかったなぁと素直に思うのでした。
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