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自己肯定感の低さが露呈した出来事

時々、編集プロダクション経由で、ある専門学校の仕事を頂いています。

その専門学校では、在校生、入学希望者等を対象に、プロを招いての講演会を高い頻度で実施しています。その講演を聴き、レポートを書くというのがライターとしての仕事です。

この半年くらい定期的に頂いている仕事で、正直に言えば、原稿料が安い! 普段なら絶対に受けない単価なのですが、講演内容が非常に勉強になることから、スケジュールが合う限り、なるべくお引き受けしています。

ということで、少し前もお仕事を引き受けたのですが、編プロの担当編集者から1つ補足がありました。

「クライアント様が、さまざまな角度からイベントを見たいと仰っているので、もう1名ライター様がアサインされています」

そんなことある?? 不穏すぎるだろ! あれだけ原稿料が安いってことは、めちゃくちゃケチなクライアントだぞ!?(失礼)そんなお金の無駄にするようなことをするわけないだろうっ!!

同じクライアントが、同じ現場に2人ライターを派遣するなんて、普通ではありえません。気付いていないだけで、私は何かをやらかしたのだろうか……。クライアントは私に対して不安を抱いているから、念のため別のライターも追加でアサインしたのかも!!

不安になった私は、

「私の執筆や態度に起因するものでしょうか?」

と、素直に編集者に聞きました。今で特に何か指摘されたことはありませんでしたが、悪いところがあるなら言ってくれ! 直す努力をするから!

が、編集者曰く、そんなことはないとのことで……不安になりながら、取材日当日を迎えたのでした。

会場に着くと、話に聞いていた通り、もう一人ライターらしき人がいます。緊張しながらその人の隣に座り、講演会の開始を待ちました。

始まって知ったのですが、その時の講演会の登壇者は2回目の登壇になるそうです。

もちろん、おおよその講演内容は事前に聞かされていましたが、実は計3回に渡って同じ登壇者が講演会をするということは初めて知ったのです。

そして、初回の時も打診を受けていたのですが都合がつかず、お断りしたことを思い出しました。

2回目の公演内容は初回のフィードバックで、だったら初回の執筆を担当したライターをアサインした方がいいはずです。

そうか、初回を担当したライターをアサインできなかったのかもしれない。……いや、ひょっとして私の隣にいるライターが初回を担当したのでは? 何かを試されているのは私ではなく、隣のライターなのでは??

いろいろと思考を巡らせましたが、講演会は終了し、無事原稿も提出できました。

もし、この原稿がダメだったら、次回以降私がアサインされることはないだろう。そう思ってしばらくしたら、また同じ編集者から、同じクライアントのお仕事がきました。

ということは、私は試練をクリアしたか、試されていたのは私ではなかったのか、あるいはクライアントが本当にさまざまな角度から見たかっただけなのか……。

真相はわかりませんが、私の自己肯定感はけっこう低いということを認識させられた出来事でした。

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