ヒロインが以前の自分に戻る物語。だと思って楽しんでいます。

多分そういうふうに読んだほうがその映画に対して正対しているのだとは思う。

押井監督について詳しくない人に伝えるなら劇場版「攻殻機動隊」を挙げるのが妥当。
スノッブを気取りたいなら「天使のたまご」や「御先祖様万々歳」あたりだろう。
そういう気がきかない男子という建付けだったのかもしれないが寄りにもよって「立喰師列伝」あたりに触れていた。このへんのチョイスが全く理解できない。ファンムービーの側面が強い作品だからだ。

サブカルでこの映画を切り取ろうとするとそういう感想になるのだと思う。

でもヒロインは冒頭で、ろくに自分の名前も覚えてないイケてる男性と一晩過ごそうと、チケットをわざわざ取っていたお笑いライブをぶっちぎってまで、男との事を考えていたのに、もっと若い女性に男を取られてしまう。
買い物をして雨宿りのカフェでいい感じの男性と意気投合。ここから物語は始まる。
そもそも男性とのワンナイトとかに積極的なヒロイン。
家族とのイマイチな関係も遊び呆けてる妹と真面目な姉という対比ででてくる。
ラストの方でイベント会社に就職したヒロインが浮気したのかな?と思わせるシーンがあったが、そこはクラブのVIPルームで男性社員と社長しか居ない。ヒロインが一杯酒を煽ったところで社長にクダを巻いたと思ったらすぐ寝たということを、他の男性社員が説明している。
おそらくこの会社では女性社員にこういうことをほぼ毎回していると思えるシーンだった。そしてヒロインはそのことにあまり気にしていない。
それほどのことと思っていない。
この頃には彼と別れる気があったので、元の自分に戻ろうとしていたように見える。
こういうやんちゃなヒロインが原点回帰する物語だと思えば
この映画は面白い。
僕はそう思っています。

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