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UiPath Reboot Work Festival Japan 2021 イベントレポート(後編)


※写真は昔撮影した夕焼けの福岡市内です。
(いい写真がないか探したら出てきた)
この記事はUiPath Advent Calendar (produced with UiPath Friends) の 5日目の記事です。
#UiPathブログ

どうもこんにちは!おさです。
今回は2021/12/1より開催の「UiPath RebootWorkFestival」についてのレポート(後編)を紹介します。
(このレポートは熱が入りすぎてしまってボリュームが増えちゃったので、前編・後編に分かれて書きました。なので、前編を見てから読んでみてくださいね)
イベントのリンクはこちら
後編では取り巻く立場からオススメのセッションを紹介します。
(あくまで筆者の見解に基づき記載します)

なお、セッション視聴後にアンケートに回答すると「資料あり」の記載があるものは回答するとセッション資料のダウンロードができますので、見逃した部分をもっと見たい方はアンケートに回答しましょう。
(一部のセッションでは資料のダウンロードがありません。)

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RPAツールを取り巻く立場

まずはRPAに関わる役割についてこんな感じで分けてみました。
・推進者(上層部、情シス等)
・前さばき系(要件定義等上流工程)/開発者
・保守運用、トレーニング、部門展開

以下は自分で分けた立場について軽く定義します。

◆推進者
RPAの導入に関わり戦略を立て、社内に対し働きかけや予算立案を行う
◆前さばき系(要件定義等上流工程)/開発者
各要件の内容をヒアリングし、案件の下地を整える。開発では前さばき系で定義した要件に基づき、設計と開発、テストを行う
◆保守運用、トレーニング、部門展開
開発で作成したロボットの保守や各ユーザー向けでの開発の支援のためのトレーニング、部門への展開を行う

では、各立場で見てほしいオススメのセッションを紹介します。
その前に、立場関係なく見てほしいセッションを紹介します。
(会社とお名前を記載していますが、UiPath株式会社の方は高頻度で登場するので以降、"UiPath"で書かせていただきます。)

立場関係なく見てほしいオススメのセッション

■現場が輝く経営を実現するUiPathの進化するオートメーション
UiPath CEOである長谷川社長の最新情報や今後の展開を紹介します。
最新のバージョン、2021.10の情報と2022年以降の取り組みや展開、さらにUiPath Friends等日本のユーザー拡大の取り組みも紹介されています。

オートメーションが切り拓く労働力のデジタル化
コンサルティング企業の株式会社アイ・ティー・アールのシニアアナリストである館野氏より昨今の日本企業を取り巻く環境の変化、その変化に対応するためのRPAのあり方や最新の動向、今後の方向性について解説します。

■企業規模での RPA 導入体制構築と、組織に対する価値の最大化の実現
UiPathの夏目氏よりRPAプロジェクトでの課題についてProcess MiningやTask Mining、Task Capture、Automation Hub、Insightsの各サービスの説明、活用方法について紹介があります。
(これは案件の導入や要件定義、費用対効果の算出に使えそう...😀)

■UiPath x AIで広がる非定型業務の自動化可能性~業務効率化の壁を突破するネクストチャレンジ領域~
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社*(以降CTCと記載)の小沢氏より顧客課題の現状からRPAの取り組みや事例について解説します。
(CTCは何とUiPathの国内第一号の代理店だそうです!)
事例では属人性の高い業務とGoogle Cloud Vision APIとの連携、レポート作成の自動化(デモもあります)、AI+OCRとの連携が紹介されています。
*スポンサーブースにも出展しています。
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ここからは各立場に分けてオススメのセッションを紹介します。

推進者向けオススメのセッション

小売のRPA活用術=-StudioXによる草の根DX活動-&UiPathエグゼクティブ講演 Enterprise Automation Platform DXにおいて自動化が求められる背景と進め方の要点
このセッションは講演→対談→講演の順で進んでいきます。
大手スーパー、OKを展開するオーケー株式会社の田中氏よりRPA導入~運用までの過程を解説します。TestSutie等UiPathのサービスをフル活用しているようで「おお...めっちゃUiPathを活用しているわ」と思う事例も。
続く対談ではオーケー株式会社での社内事情からどのようにRPAを活用してきたのか過程やIT担当者の考えや思いも知ることができるので、似た境遇の方は見てみてもよいかも。
最後にUiPathの鈴木取締役の講演があります。
自動化推進に関してITに強い人材の育成、経営者の関心だけでなく直接かかわることも重要だとお話ししていました。企業によってはIT部門が頑張っても経営層のDXや自動化への関心は今一つというところもあるかもしれません。この講演は経営層にも見てもらうといいかも?

■Enterprise Automation Platform事例とUiPath活用の新しい視点
UiPathの江澤氏により自動化の適用業務発掘することで、何ができてどこを気を付ければいいのか?を6つの顧客事例を通してどのような点が大切なのか、ポイントはどこなのかを解説します。

カネカのRPA取組とこれからの展望紹介
大手化学メーカー、株式会社カネカの西氏よりRPA導入経緯からこれからのRPA活用について解説します。
株式会社カネカはRPAの検討や導入の時期は比較的早い(2018年頃)ようで、導入後の苦労をはじめ社内での発展がどのように進んだのか、現在の運用状況や体制、適用業務の事例や運用後に出てくる課題(野良ロボット対策等)や今後の展望も紹介されています。

■集まれ!RPA CoEリーダーたち!ディスカッションで深堀りする2022年のUiPath推進徹底トーク
RPA推進担当のシミックソリューションズ株式会社の森田氏(Yuiさん)、沖縄セルラー電話株式会社の仲里氏(なかやんさん)、法律事務所の金子氏(カネゴンさん)の3名で進めていくセッションです。
トークテーマに沿って各々が語っていく形式ですが、3名の所属企業によって体制や運用の相違、業務選定の方法や取り組みの苦労やポイント、2022年の展望についても語っていきます。
(苦労話はもうちょい聞いてみたいですね~😀)

電帳法対策のラストチャンス! ペーパーレスDXを加速させるRPAの活用術とは?
ウイングアーク1st株式会社*の横尾氏と西村氏が語るOCR活用事例を紹介!
AI+OCR+RPAとの連携によるペーパーレス化を実現ということで、自社製品のSPA(帳票電子活用ソリューション)と電子帳簿保存法改正に対応する為の取り組みや自動化の運用パターンを紹介します。
*スポンサーブースにも出展しています。

■早稲田大学様RPA導入にまつわる座談会
早稲田大学の神馬氏、中田氏と株式会社サン・プランニング・システムズ*の白羽社長、谷澤氏との座談会を行います。
大学にもICTやDXの波が押し寄せています。その中でRPA導入時期が比較的早期だった早稲田大学では職員の経理処理の業務時間削減の事例を通してどのように業務改革を行ったか、稼働率を向上する取り組みや体制等の
*スポンサーブースにも出展しています。

■経理業務自動化のさらなる革新へ~請求書支払プロセス効率化に向けた攻めと守りのバランス戦略~
TIS株式会社*の大久保氏より経理業務の自動化について紹介。
経理業務はペーパーレス化の対応、電子帳簿保存法改正、リモート決算等欠かせない業務だけどやることがとにかく多い...そんな状況でどのような自動化サービスがあるのかをプロセスの変革とガバナンスの強化に対応したソリューション(短いデモ動画もあり)を紹介します。
*スポンサーブースにも出展しています。

前さばき系(要件定義等上流工程)/開発者

■UiPath Product Update - LTS 21.10 Overview-
UiPathの犬塚氏より最新の2021.10版の紹介がありました。
下記ざっくり書きましたが個人的にはLinuxの対応が衝撃的でした。
・Automation Suiteの紹介
・Integration Serviceの紹介(市川氏セッション時も説明有)
・OrchestratorからRobotやStudio、Assistantの更新等機能追加
・オートヒーリング
・セキュリティ強化(RPA*EDR)
・Linux対応(Dockerコンテナを使用)
※Dockerは勉強中なので、使ってみたいかも...(難しい?)
等情報がぎっちり!

■株式会社 mediba におけるこれまでの業務自動化の取組- AI Center を活用した AI×RPA による属人化との闘い -
株式会社medibaの佐藤氏より業務自動化の取り組みを紹介。medibaはKDDIグループの企業で、auスマートパス等のサービスを展開しています。
(auユーザーはお世話になっているかも?)
2018年よりRPAを導入開始したしましたが、どのような体制を構築したか、マインドをどのように向上するのかの取り組みを説明しています。
途中登場する「イライラマップ」の取り組みは興味深いもので、これは業務可視化の為、チームメンバーで全業務を付箋に書いて模造紙に貼り、客観的に業務量とイライラ度を分析するものです。これは要件定義や振り返りにも使えそう?ですね。

■自動テストの適用例から読み解くUiPath Test Suite ~テスターの働き方をReboot する新時代のデジタル・テスターとは?~
UiPathの八波氏からはTest Suiteの詳細をデモを通じ紹介。テストの自動化に関する細かい機能を説明いただいています。Intelligent Automationの紹介もあります。
資料をダウンロードすると最後のほうに「コンテンツのまとめ」というページがあるので、TestSuiteをもっと知りたい方はアンケートに回答しましょう(笑)。

市民開発をみまもる統合管理環境をクラウドでかんたん構築
UiPathの大森氏によるStudioXやAutomation Ops、Automation Cloudとの連携についてデモを含めご紹介。
市民開発が徐々に浸透しつつある中で、StudioXでできることや実装例を紹介。作ったら管理も必要なので、Automation Cloudの活用やOrchestratorの構築、Automation Opsの使い方やオブジェクトリポジトリも紹介されています。

■進化し続ける!新時代のRPAプラットフォーム~オープン×API×ゼロトラスト・セキュリティ~
UiPathの市川氏によるUiPath社の歩みやバージョンの歴史、2021.10の最新情報を細かく紹介。
2021.10ではLinuxに対応したことと、API連携(Integration Service)やセキュリティ向上の紹介がありました。
Integration Serviceではコネクタを選んでRPAと同じ操作感で接続して利用できるとのこと。(API周りは興味深いです😀)

保守運用、トレーニング、部門展開

■AI×RPAによる働き方改革だけではない新しい価値の創出について
UiPathの鷹取氏とThomas氏の2名でAIを組み合わせたサービスであるAI Center、Action Centerが紹介されます。
RPAだけではこれまで人の判断が必要なところや例外等人の介入が必要なところはありました。しかしAIを組み合わせたことにより業務効率化だけでなく新しい価値を生み出せるようになりつつあります。
顧客の事例を通じ、AIとの連携はどのように活用され、顧客にどのような利益をもたらすのかを解説します。
また前回(2021/9開催のUiPathイベント)でも少し紹介していたAI Clinic(期間限定で21/12末まで)の情報があります。

■全社RPA活用を加速する!RPA推進体制と教育体制の作り方
株式会社クレスコ*の吉田氏による導入後の展開について全社展開を行うためにどこが問題になりやすいかを解説。
RPAの情報共有をいかに全社へ広げていくのかを丁寧な解説で紹介します。
開発者の育成や成長に必要な手法や取り組みの事例などを通じ、推進体制の方法や教育体制はどのように取り組んでいくのかを解説。また自社で展開する支援サービスの紹介をしています。
*スポンサーブースにも出展しています。

■寄り添い型トレーニング
パーソルプロセス&テクノロジー株式会社*の中野氏より自社で展開しているトレーニングの紹介をしています。
研修のフローやサポートの詳細、研修修了後のサポートをはじめ各必要なスキルの基準はどのようなものか、スキルチェック等のサービスがあります。
顧客の事例をもとにどのようにRPAスキルを持つ人材を育成できたかも紹介されています。
*スポンサーブースにも出展しています。

まとめ

いかがだったでしょうか?
この後編では各セッションを立場ごとに分けて解説しましたが、立場に関係なく聞きたい、興味深い内容が多く、線引きはちょっと難しいかなと思ってしまいました(汗)。
スポンサーブースでは各スポンサー企業でそれぞれUiPathの導入における支援やサポートが異なってくるかと思いますので、これから導入される企業の方はこのイベントを通じてまずは検討、導入済だけど他社さんのツールなのよね...という企業の方もUiPath社の取り組みや事例を知ることのできる機会だと思います。
このイベントはオンラインの開催ですが、状況が落ち着いたらぜひオフラインの場で聞いてみたいですね!
ここまでお読みいただきありがとうございました!

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