漢字の導入①

#実践記録  2020/08/20(木)

二度寝を楽しむ。
窓から入る涼しい風。
5分間だけ。

□ アーサー・タイム

子どもたちの入室時の挨拶が…
今一つ。
明らかな疲れが感じられる。
一人,腹痛のためお休み。
確実に肉体に現れている。
朝の準備,Yさんに若干の遅れ。
綻びが随所にみられる。

そんな中でもやる氣を爆発させている子たちも。
読書が始まるギリギリまで計算練習。

私は,職員打ち合わせへ。
一番の話題は「熱中症対策」について。
外での遊びを止めにするだけでなく…
体育の授業自体もなくなった。
メニューの制限どころか,中止。
さて,本日の授業をどうしようか。

一つ,案として持っていたものを実行へ。
図書司書に前もってお願いしておく。

□ 朝の会

残り3分とない…
子どもたちに現状について説明。
「熱中症」という言葉自体に馴染みがないようだ…
一体どんな言語環境なのか。

▼ あいさつ

スパッと。

▼ 日付け

二十日から「ハツカネズミ」の話題へ。
動物はサイズによって寿命が変わってくる。
躰の小さいネズミは,せいぜい2~3年。
一方,ゾウは70年くらいは生きるという。
成虫になってから7日間の命,蝉は有名な話である。

これらは物理的な命の長さに過ぎない。
精神的にどれだけ濃密に命を燃やせたか。

□Ⅰ 基礎

▼ ことわざ

ことわざ第3弾。
『ねこに?』
「小判!!」
耳馴染みのありそうなものは,覚えてきている。

今日は,Yさんがある発見をしてくれた。
市から配付されている連絡帳の右下に…
なんと「ことわざ」がついていたのだ。
全く氣がつかなかった。
朝,みんな一つひとつ観ていった。
これまで扱ったものもあれば,始めましても。

「先生が書いたんですか?」
『ことわざは,もっと昔の人々が作ったものだよ(笑)』
教師の為すこと全て,その教師が考え出したものだと思っているようだ。
何とも言えないやり取りの中に,1年生らしさを感じる。

▼ ブラック・ジャック

トランプで行う場合は…
扱う数字は,1~13。
ジョーカーを含める場合もあるか。

現在使っている数字カードは,0~20。
圧倒的に“ドボン”になりやすい(笑)
皆を前へ集める。
『ドボンしそうだったら,カードを引かなくてもいいよ。その場合は,ストップね』
ルールの確認。
それでも確率的に厳しいか。
ならばいっそトランプでやった方が…
21ではなく,もっと大きな数にするか。
ゲーム改良の必要性を感じた。

盛り上がりはしているのだが…
ゲーム性を高めつつ,いかに能力も高めるか。
ちょうどいい塩梅を探している。

▼ 5マス計算

最後の3人衆もクリアに近づいている。
2回目にYさんがあと1個のところまで…
ここで止めておいてよかったな(笑)
過去の学級でも何度も見てきている。

『どう,もう一度やってみる?』
「はい!」
『じゃあ,やるぞみんな!』

結果は…
残り3列残し(笑)
そりゃそうだ。
スタミナが持つはずがない。
“もしや”って思ってしまうのが人間の性か。

▼ 言葉のプリント「を・お」

空白の時間を埋める工夫がないプリント。
先に終わった子たちは,丁寧さに磨きをかける。

答え合わせは,自分で。
丸をつける度に大はしゃぎ(笑)
“できる”ということがこんなにも嬉しいものなのだ。

▼ 輪郭漢字カードフラッシュ
▼ 検定「いくつといくつ」

Yさんには…
試験官(ミニ先生)をやってもらう。
『任せたよ』
なぜか彼は2~10の合成分解(上段)はクリアしている。
※なぜ5マス計算で2分を切れないのか…原因は「書く」にあり

Hさん,Sさん,Jさんにはファストパスを渡す。
…やはり,Jさんの回路が全然繋がっていない。
合成分解の書きはできるようになったが…
口頭だとぱっと出ない。
言われたことを頭に留めておけない感じか。
ワーキングメモリーが少ないのかもしれない。
彼女に『先においで』と声かけしたときの安堵した顔。
待っていたのだ。
待たせてしまっていた。
診断を間違えると殺してしまうかもしれない…
胸に刻み付けておきたい。

休み時間も,相変わらずの盛況ぶり(笑)
秋がなかなか来ない。
いや,飽きが。
夏真っ盛り。

□Ⅱ 生活科

▼「動物」の名前が題名にある本

※福山先生の実践

『この時間は,図書室へ行きます。「動物」の名前が題名にある本を探してもらいます。できるだけたくさんメモします』

探検バックを持って,GO!
図書室での本の探し方が変わる。
題名の文字をじっと見つめるように。
見つけた瞬間の“あっ!?”。
彷徨ってしまっている子たちには,在り処をいくつか教えてあげる。
とにかく書いて書いて書きまくる。

スタンディングスタイルだと書きづらいが…
取材の一環として身に付けられるとよい。

図鑑や解説書のタイトルから「クマ」「ライオン」なんて書いている子もいた。
ちょいと趣旨が違う。
それならばテーマそのものを「自分がおもしろいと思えるタイトル」と,思いっきり主観を働かせてみてもいいかもしれない。
『どうやったら探しやすいですか?』
図書司書にインタビューをさせてもいいかもしれない。

“本屋の歩き方”みたいものもつかめるとおもしろい。
特徴が分かっていると,わりとすぐに目星をつけられるようになる。

▼ 作文

書き出しは,セリフ。
私が言ったことを書かせるようにした。
前半は,視写。
中盤で,自分がメモした本のタイトルを書き込む。
後半は,感想。

終わった子たちから,持ってこさせる。
「ちゃりーん」効果もあって,句点を書く子が圧倒的に増えた。
私が丸をつける度に自分で言っている(笑)

□ 業間休み

ついにこの時間も室内にて。
こうなってくると…
しつこい検定組がやってくる。
でも,その中に来てほしいと思っていた子も混ざっているのでよしとする。

後半は,「あかねこ漢字スキル」を渡す儀式。

『やっぱりね,やる氣がないと漢字は覚えられないんだよね。大丈夫? できんの?』
「はいっ!!」
皆,楽しそうに受け取っていった。
少しは特別なものになったかな。


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