きみの銀河
#実践記録 2021/05/28(金)
5時半過ぎに起床。
昨日の記録を打つ。
途中から構想を立て始める。
現在は,Lofical Air(A5)ノートに書き込んでいる。
軽さと厚さ(80枚)の共存。
ブルーブラックのデザイン。
大のお氣に入りだ。
一つ難点があって…
SARASAのインクがなかなか染み込まない。
誤って手につけてしまうと文字が擦れる。
いや,そもそも連絡帳へのコメントの時にもそうか。
となると,ペンに問題あり。
色も書き心地(芯0.7)も氣に入っているが…
やはり,全てを満たしてくれるものはないのか。
ある部分は,使い手の手間によって補完される。
それがいいのか。
完璧だったらそもそも惹かれていないのか。
7時35分ごろ,学校到着。
5マス計算を印刷。
表に問題。
裏には答え。
名前は,「答えもん」。
イラストも入れてある。
ちょっとしたことだが…
これによって励まされたり,一瞬でも心動かされたりする。
無機質なプリントに命が吹き込まれる。
新しく印刷するプリントには,新たにイラストを描き加える。
子どもたちの反応が楽しみだ(笑)
□ アーサー・タイム
すでに教室には一人。
Sさん。
発達の遅れに伴う構音障害。
うまく発音できないが…
一生懸命に伝えようとしてくれている。
その想いに本氣で応える。
◆「ティッシュを忘れました」
この意味を聴き出すのに,昨日はえらい時間がかかった。
何度も言葉にしてもらう。
あいうえお表を使って指を押さえてもらう。
でも,「小さい文字があるからできない」と言われる。
ここは聴き取れた。
おそらく「て」と「い」が合わさった文字だという認識だったのだろう。
「て」を押さえればよかったのだが。
今度は,絵にも描いてもらった。
うーん,全く分からない。
赤い長方形の上に,ちょっと小さめの白い長方形が合体している。
…その白い長方形は“紙”だという。
私だけでなく,他の子どもたちとも考える。
うーん。
赤い長方形は,青や黄色など他の色もあるらしい。
家にたくさんあると。
なんのきっかけは忘れてしまったが…
「ティッシュ」という答えに行き着いた。
彼は私にそれを伝えられ,満足そうにかえっていった。
コミュニケーションをとること一つ,めちゃくちゃ大変である。
が,彼の“伝えたい”という想いを絶対に絶やしてはいけない。
私は何が何でも彼の想いをくみ取ろうとする。
その想いに同調してか,当初彼の発音に違和感を感じ,余計なことを言っていた子たちの言動が少しずつ変わってきた。
教育とは,感化である。
まず何をもっても教師自身が何が何でもこうするという強い意志が…
じわじわっと波紋のように伝わっていくのだと思う。
この振り返りを書いていて,彼への良い質問を思いついた。
『それは,どんな時に使うの?』
『それは,どうやって使うの?』
「生き物」ではない…
「道具」であるということが分かった時点でそう訊けばよかった。
使用方法。
ここに道具のその道具足る所以が立ち現れる。
Sさんとの本氣のやり取りが,哲学的な思考にまで導いてくれる。
そんな彼も,ちょっと自分ができないだけで癇癪を起こす。
大泣きする。
声を上げて,泣き散らかす子がうちには他に1人いる。
感情の大爆発。
昨年度は,拗ねるタイプの子がいたが…
今年度はぶわっと泣く。
でも,Sさんに関しては比較的に立ち直りは早い。
また,ちゃんと理由を説明すれば分かる。
そのまま×をつけると,ただ自分ができなかった…
で,終わる。
『ここの真ん中で,左と右とで分けて描けばいいんだよ』
『そうすれば丸になるから』
『いけそう?』
彼はうんと力強くうなずく。
自分が納得さえできれば,素直に聴き入れる。
これは彼のよさである。
現在,医療機関に繋げるところまできている。
保護者の方とも連絡を取り合いながら。
彼にできることは全てやり切る。
またも,Yさんが…
◆「先生,アサガオのところで暴れています!」
窓の外のテラスに鉢が置かれている。
毎朝,本人の姿を見る前に苦情が届く(笑)
まぁ靴を履いたまま2階に上がることがなくなっただけマシか(笑)
だが,ついぞ今週は上履きを持ってこなかった…
スリッパのまま。
それすらなかなか履けないのだが。
彼の今日の前進を捉えられるかどうか。
今日は休み時間の後に「自分で戻ってきた!」と教室に入ってきた。
奇跡が起きた(笑)
彼の場合は,頭では理解はできる。
以前,父と約束した3つのことを完璧に話してみせたことがある。
理屈としては分かっているが…
が,行動が伴わない。
衝動的に氣になったものやことに関心が向かってしまう。
声をかけてやらないと,自分では氣づけない。
本当に一つ,ひとつだ…
幸いにも私の言葉は入る。
すっと呑み込まれる。
「隊長」と言われている(笑)
本能的に彼のボスになったようだ。
社会で生きていくためにはルールがあり,それを守らないと人を傷つけてしまうことがある。
自分が自由に生きるためにこそルールがある。
主に,この2つを柱にあらゆる場において何度も何度も語り,実行させるを繰り返している。
最後の最後の決め手は,しつこさだな(笑)
支度が終わった子は直し。
今日は,8時10分になったら違う朝学を行う。
『今から体育館へ移動します』
□ 朝学
昨日の移動の仕方がまるでなっていなかった…
“できるのにやらない”
そもそも“やろうと意識していない”ところに問題がある。
「意識」にあげさせる。
己の意識操作ができなくば,成長はなし。
黒板前に3列に並ばせる。
何氣なく机を綺麗にしてから並びだした子がいた。
それを取り上げる。
ちょっとした意識の差。
『机を直すのに何秒かかる?』
『ほんのちょっとのこと。でもね,それをみんなでやったら教室は驚くほど変わります』
『並ぶ時もそう。移動するときも』
今日は私が後ろからついていくことにした。
『ダメな人は,私の後ろを歩いてもらいます』
できるできないではない。
全員が意識操作を行っているので,何とも言えない空氣感が醸し出される。
静けさと共に体育館へ到着。
▼ 投球フォーム
昨日と同様,タオルを使って練習。
大まかな動きについては全体へ入れる。
例えば,投げる前の動作。
へそを横向きにさせておく。
肘を引いて,今度は肘を先行させる。
この動きが難しい…。
どうしても肩で投げるようなフォームになってしまう。
タオルをぶん回すという表現に近い。
手の部分を持ってやって,肘を前に出させるか。
手首のスナップ部分だけ反対の手で押さえさせてやらせるか。
まだまだやれることはありそうだ。
声出し系もちょこっと。
体育館なので思いっ切り。
教室で全力で声を出す機会を作れていないので…
まだまだというところ。
常時出していないと厳しい。
その子の中の“意識”にのぼってこない。
□ 朝の会
▼ 挨拶
▼ 日時
▼ 1日の流れ
□Ⅰ 基礎
▼ 輪郭漢字フラッシュ
本日も「虫偏」「けもの偏」にこだわって。
黒板に並べて…
『どう,どこが違う?』
それらを話し合わせる。
ここのところ,ある子の考えをことごとく粉砕している。
甘えがある。
全て論破。
そのうえで,彼の成長が観られたら取り上げる。
今日は漢字に対する認識が少し変わった。
「蛇」
これをどう覚えるか?
自分なりに一つひとつのパーツの認識を創ることが大事だ。
先ほどのある子は「へびが口を開けているみたい」と言った。
おもしろい考えである。
私の方からは『ヘビのビのヒに似てるよね』。
イラスト(象形)から自分なりにパーツ認識をつくる段階へ入っている。
そう観ようと,そう捉えようとする脳でなければ学びは成立しない。
漢字学習に入る前の前提づくり。
▼ ことわざフラッシュ
こちらは快調。
リズミカルにスカッと声を出す。
▼ 耳鼻科検診
途中で切って,近くの家庭科室へ。
名前の順に移動する。
戻ってきたら,直しの続き。
学年統一で,ひらがなプリントを毎日1文字ずつ出している。
そのチェックの仕方をがらりと変えた。
これまで → 全て赤で手本を書く
これから → チェックだけつける
なぞればよかったものを,自分で手本を観ないと描けないようにした。
こうなってくると…
時間がかかる。
が,新たな認識をつくる上では一時味わう苦しみだ。
※これまでは「なぞり」すらも厳しかった
▼ 一文づくり
今日の主語は「ちょう」にした。
小さい文字も含む名詞だ。
マスに書く位置を確認。
とにかく書いて書いて書きまくる。
私も書いて書いて書きまくる。
今日からマス入りのマグネット黒板を使う。
実物投影機だと…
ちょっと文字が小さくなってしまう。
が,初期の頃は黒板の文字を観ても…
ノートのその場所に書くことができない。
別物と捉えてしまう。
そうならないためには,子どもたちと同じ物を使う方が理解させやすい。
そういう意味では今日からちょっとレベルを上げる。
一番書けていた子には発表してもらう。
▼ 新音読カード
学年統一のもの。
今回は,3つの教材(詩)とも自分たちで貼らせる。
意欲的な子は10教材全てを毎日読み続けている。
宿題だと差が出てしまうのは当然か。
新しい3つは皆で音読する。
「いるか」「しゃぼんだま」「かえるのぴょん」
教材や一文ごとにリズムを変える。
□Ⅱ 図画工作科
運動会の思い出の一枚。
これまた学年統一。
前半は子どもたちに任せていたが…
やはり全然ダメだ(笑)
1時間かけてやらせる意味がなくなる。
画用紙をひっくり返させる。
いくつか指導する。
ハイライトシーンを切り取る。
主役を目立たせる。
放っておくと,子どもたちはちっこい人々を描く…
認識をぶち壊す。
私は,いくつかのシーンの見本を描いていく。
・デカパン
・徒競走
・応援合戦
分からない場合は,真似させる。
真似しようとしても…
どうしても真似できない。
それがその子の個性として浮き出る。
その子の個性を端から生かそうとするのではなく…
徹底的に真似させる。
ある意味で,個性を殺す。
でも,個性なんてものはそんな程度で殺せるほど軟ではない。
見違えるような絵に変わった。
□ 業間休み
私は事務処理。
□Ⅲ 生活科
蒔かぬ種は生えぬ…
我がクラスは,2人の芽が出ない。
そもそも種が入っていないのか…
あるいは…
あとで私の芽を移植することを伝える。
教室脇のテラスでの観察。
Rさんが…
日付けや名前を書くだけで20分かかる。
驚異的な理解力の乏しさ。
「しぇんしぇい」と呼ぶほど幼い。
たまたま放課後観た兄の感想文を観ると…
なるほどこの子だけ2文しか書いていなかった。
また,誤字脱字だらけ。
Rさんの現状に納得がいった。
そうとう頑張らねば鍛えられない。
『嘘を描かないでね。そんな形してる? そんな色してる?』
よく観て描く。
氣づいたことの文章は,前回よりも書けるようになった。
何人かはこの場で色塗りも。
日差しが強いので,15分前には引き揚げさせる。
先に戻る子も何人か。
□Ⅳ 国語科 × 算数科
▼ ひらがな2文字
スキルノート後,ひたすらノートに書きまくる。
○のつく字。
私は,子どもたちから出された言葉をひたすら板書。
黒板いっぱいに埋め尽くされた。
そして,今回はていねいさの基準を上げる。
手本をよく観て描けねば…
自分で自身を成長させることはできない。
『本当にそれはお手本通りになってる? そこに氣づければ直せるし,氣づけなければその文字のまんま。もう私は赤でお手本を書かないよ。自分で氣づいていくしかないよ』
国語ノートよりもスキルノートに時間かける子が増えた。
これはこれでよい。
現状を変えた結果がこうだからだ。
一方で,国語ノートに書きまくっている子もいる。
▼ 5マス計算「2~10の合成分解」
トップが初めて入れ替わった。
Eさんの牙城が崩された。
これがいい。
実況中継風にちょっと煽る。
トップ集団たちは,雰囲氣によって前のめりにさせる。
彼らは自分たちで学べる道に入っている。
そうでない子たちは…
個別に回る廻る手を取る。
暗示をかける。
ちょっとずつ感覚づくり。
まあ,氣の遠くなるような作業である。
今できることをやり尽すのみ。
□ 給食
片付けを自分たちで行えるようになってきた。
私が声をかける前から動き出せている。
…が,お盆を持ってくるのが大幅に遅れている子がいる。
この子は朝の支度も,下校の時も…
周りの状況を観て,急ぐということをしない。
マイペース。
厳しく詰めた。
□ 昼休み
子どもたちの直しに付き合う。
新しい丸付け方式に変えた初日。
基準を徹底する。
Lさんが遊びに行けず大泣き。
酷だがショックを与える。
今の認識のままでは自分で学んでいくのが厳しい。
□Ⅴ 音楽科
▼ 詩の音読
午前中の3つの教材。
リズミカルに復唱。
午前 → 午後も
どんどんのってくる。
▼ リズム打ち
その流れで音楽の授業へ。
|タン・タン|タン・◇|
リズム打ちにしながら歌えるか。
ビートを刻みながらメロディーを奏でる。
アカペラ後,CDに歌に合わせて。
『ぶんぶんぶん』
『かたつむり』
▼ 発声練習×リズム打ち
『ほたるこい』を歌いながら,手でリズム打ち。
2つのことを同時にやるのが難しいようだ…
どっちも疎かになる(笑)
自動化されるまで習熟しないと合わせ技は難しい。
ピアノやギターの弾き語りに近い。
▼ 歌『キセキ』
私のアカペラに合わせて。
その後は,歌詞を板書し一緒に歌っていく。
盛り上がってきたところでフルで聴かせようと…
CDがない?!
どうやたら教材研究で持ち帰っていたらしい。
仕方がないので,伴奏CDに合わせて私がフルで歌う(笑)
□Ⅵ 図画工作科(4-2)
2日連続の図工。
一応「いじめゼロ」のポスターを作っている(笑)
テーマが「銀河」…
かなり壮大な作品づくり。
仕上げのブラックを塗っている子。
星屑を筆を叩いて散りばめている子。
どんどん味わいが出てくる。
色はかなりダークだが…
おもしろい。
「どうですか?」
一人ひとりに訊かれるたびに,良さを伝える。
もうやちまったものを否定してもしょうがない。
次につなげる普遍的な要素を取り上げるのみ。
なんだかんだ皆満足そうだ。
2回前の時,ある子はうまくいかないと落ち込んでいた…
でも,それが今回裏返った。
これだから絵はおもしろい。
失敗なんてない。
全てが個性に化ける。
ある子たちは,雑紙に再び銀河づくり。
慣れてきているのでなかなかうまい。
これなら,先に雑紙にやらせてからでもよかったか。
□ 放課後
▼ タブレット研修
▼ 教室掃除
運動会で椅子を外に運んでいたため…
まだ砂がけっこう残っている。
▼ 事務ワーク
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