サバンナの大地で……

#実践記録  2020/12/15(火)

昨晩は,「座席表」に子どものカルテを書き込んだ。
“歌唱の様子”に限定して。
詳細に「個を観る」と…
『この子をどう伸ばせばいいのか?』
壁にぶち当たる。
観えなかった壁が現れるともいえる。
解決策を求めて,動画を閲覧。
課題だけでなく,それを越えさせられそうな方法も書き加えていった。

瞬時に子どもを伸ばせないなら…
ワンテンポ遅れてでもいいから“その子”を伸ばす手立てを本氣で考える。
漫才のボケとツッコミならウケは取れないだろうが(笑)
明日もチャンスがあるのがこの仕事。
毎日コツコツと積み重ねていきたい。
いつか瞬間的に変えられる指導ができる日まで。


山々のてっぺんに降りかかった粉砂糖。
目にはおいしいが,手袋を突き抜ける風。
決して甘くはない。

□ アーサー・タイム

子どもたちよりも遅めの入室。
私を驚かそうとしている子たちが観える(笑)
前の扉を通り過ぎて,後ろから入る。
虚を突かれ戸惑う小童たち(笑)
“くだらない”“ムダ”が学級の空氣をつくる。

漢字スキルの直し。
テストのページ。
裏面は文章の空欄に,漢字を当てはめる問題。
「ひらがな」のやり直しが多い…。
手本が左横にあるが,見向きもしない。
自分の文字を書く。
これでは上達していかない。
“我”を捨てられないと変われない。
自分事になると難しいんだな,これが。
Kさんに詰め寄る。

『この漢字スキルはさ,“何のために”やってるの?』

 ・漢字を覚えるため
 ・文章の中でも漢字を使えるようにするため
 ・美しい文字を書けるようにするため

などが出される。
『じゃあさ,どうやって取り組んだらいいの?』
『それともなにさ,私に言われてからやるの? 先生から言われたからやりましたって』
分かっているけどできないのが人間だが…
今日は理詰めで迫る。

“何のためにやっているか”
この問いにしっかりと答えられる子は,きっちりと応えた書きぶりをしてくる。

□ 朝学

直しは提出だけさせて…
板書問題に取りかかる。

【音訓の読み】

 見学
 る

 お金
  よ
  う
  日

 正月
 し
 い

というような問題を6問。
『あのね,こういう時にさらっと国語ノートに書いておけると…あとで自主学習で使えるよ』
4,5人はノートに書いていた。

【難読漢字の読み】

「夕立」「天火」などの1年の難読熟語も扱った。
『「出口」の反対?』
入口!

 入る
 口

『じゃあ,これだったらどう読む?』

 A はいる
 B いれる

答え合わせしながら,新しい切り口からも迫る。
「一」の漢字のフラワーも皆でつくった。
板書をこのままぱしゃりと撮って配ろうとしたが…
忘れた。

【クリスマスまであと何日?】

  十一
  25
 -15
 ―――
  10

今日は特に簡単だ。
ついでに筆算の説明も復唱させる。
1年生のうちにマスターさせるつもりだ。
引き算を「覚える」段階から…
「使う」に移行させるための布石。

ちなみに,明日から「繰り下がりのある引き算」になる(笑)
「5-6はできません!」

朝学のやり取りは,ほんの10分ほどだが…
子どもたちの脳が解凍されていくのが分かった。
いい顔付きになった。

□ 朝の会

昨日に引き続き同じ子。
今日もほめ言葉のシャワーは難しいだろう。
あからじめ伝えておく。

▼ 挨拶
▼ 日時

 午前 8時 32分

誰かが23分と答えていた。
咄嗟に『正解と何分間違うでしょう?』なんて問えば…
繰り下がりのある筆算にもっていけたな。

▼ 1日の予定

今日で『アフリカゾウの家族』とお別れ。

□Ⅰ 基礎

▼ 5マス計算(11~20の合成分解)

上の段(50題)と下の段(50題)を共に1分制限で行う。
30秒オマケ。
クリアできなかった子を立たせる。
『よーく,顔を覚えてね』
レベルアップの方法を伝授。
全員でまだできていない子たちをフォローする。

できないところ,遅いところに丸をつけさせる。
終わったあと,そこを何度も唱える。
解いている最中も復唱させる。
とにかく即座にフィードバックを与えること。
正しい解を繰り返し脳に叩き込む。
“全員”でクリアしていこうという士氣が高まった。
“教える側”の子たちの前のめり具合が違う(笑)

「そったくどうじ」
「期待に応える」

2つの言葉を改めて教えた。
結局は,本人が努力しないと成果は上がらない。

▼ 解釈×表現『くまの子ウーフ』

『授業の腕を磨く』で紹介されていた場面。

まずは,追い読み。
私が思っている以上に,この文章を読むのは大変なようだ。
2回目は,私と一緒に一斉読み。
3回目は,一人で読ませるようにした。
終わった子たちは,言われずとも2回目,3回目と読んでいた。

音読の様子について,いくつかほめた。

 ・両足をつけて,両手で台本を持てていたこと
 (本日の「姿勢の日」にちなんで)
 ・何度も読めていたことについて
『何度も読むから氣づくんだよね』

『ウーフは,家に帰ってすぐにお父さんにこのことを言ったのですか? それともモーターの修理を見てから言ったのですか?』
「モーターの修理を見てから!」
「答えが書いてある!」
根拠となる文章からどう考えが導き出されたのか,周りと話し合う。

 ・先にやっと水が出るようになりましたと書いてあるから
 ・ウーフが見ていないと,この文章を入れるはずがない

『付け足しの意見がある人?』

 ・ウーフが見ていなかったら,「ねえ,おとうさん」の台詞が先にくる

『今,Iさんが付け足したところがどこか分かる?』
意見同士がどう違うのか聴き比べさせる。

『水はすぐに出たのか? それともすぐには出なかったのですか?』

 ・水道屋さんがきて,直してから出るから
 ・「やっと」と書かれているから時間がかかった
 ・そんなにすぐには直らなかった。くまの井戸は大きいので,直すのが大変
 ・やっとだと1時間くらいかかる
 ・「すぐに」だと,すぐに出てくるけど「やっと」と書かれている

『モーターを修理している間,お父さんは何を観ていたと思いますか?』

 ・修理屋さんがやれない時のために観ていた
 ・モーターの故障を直している所をみた
 ・修理の仕方を見ていた
 ・直し方はこうかと考えながら観ていた
 ・自分でも直そうとしたが,修理屋さんに頼んだ
 ・ウーフのお父さんは初めて修理しているところを見たから,覚えておこうとした
 ・モーターがまた壊れた時に直せるように,お金がかからないようによく観ていた
 ・故障しているところ(部分)を見ていた
 ・修理しているところを見た
 ・ウーフのお父さんが井戸をつくったけど,時間もかかってなかなか水が飲めなかったので直しているところをみた

『すぐに水を飲めるようになったと思う?』

□Ⅱ 学級活動

『アフリカゾウの家族』
諸事情により,今日で終り。
子どもたちも残念そう…
やったー!!
で始まるユニットが一つ減る。

なぜこんなにもハマっているのだろう??

 ・課題のレベルと実力が拮抗している
 ・一人ひとりが思い思いの表現ができる
 ・個,小集団,全員とセリフが10以上(1人あたり)ある

うちのクラスは,いまだに指名なし発言でも被りまくる…
言いたくてたまらない子が渋滞を起こす。
“一人で言い切れる”機会がたまらないのだろう。
ひな壇にあげて,セリフを言わせていくと…
一体感が半端ない。


体育館へ移動。
図工室の椅子を一人ひとつずつ持って。
ステージ上に,ひな壇をつくる。
並び方を前回からがらっと変える。
私の方で決めた場所へ移動させていく。

いきなり通してみる。
封印を解いて。
うーん,まだまだ。
本当は指導したいことだらけだが,3つに絞って。
これでも多いか(笑)

 ・リアクション

Aは,ついてきたが…
Bグループは,ゾウの視点を想定していたので甘い。
ここが指導しきれなかった。
もう少しやればすぐにでも変わった。

 ・ぱっとセリフをカットインさせる
 ・逆に,間をあけ,タメをつくる


さて,ラスト1本。
途中こけたので,もう一度(笑)
終わった瞬間にある子が「はやっ」。
楽しい時間はあっという間。
時間を忘れて,没入できていたのはよかった。

早くリミッターを完全に外して表現できる日を心待ちにしている。

▼ 鬼遊び

皆,がんばったのでちょっと遊ぶ。
私が一人,鬼。
氷鬼。
凍っている時間がすくなくないか(笑)
分が悪い。
が,これはこれでよい。
もれなく,全員にタッチしていった。

途中,バナナ鬼に変えてもらったが…
『参りました』

□ 業間休み

自学ノートへのコメント。
その他。

□Ⅲ 体育科

▼ 準備運動

チャイムでタイヤの前に集合できない子たちがいる…
鉄棒に夢中。
かまわず始める。

ジャンプの効果が絶大。
Rさんと特支のKさんが連続で跳んでいる!
今日はこの後も幾度となく『どんだけ~』を連発した(笑)

▼ 鉄棒

 ・つばめ

塾でご指導してただいた「手首の返し」を意識させる。
跳び付く前の握り方。
“軽く”と言っても分からないだろうから…
『鉄棒をこうやってもって,すーーっと横に動かせるぐらいで握ってごらん』
強く握ると横にスライドさせられない。

 ・つばめからの前回り下り持久懸垂
 ・布団干し

“頭”の位置を変えさせることで…
振ることができる。
頭を動かすには,目線を変えさせる。
へそ → 正面 → へそ → 正面 を繰り返す。
ただし,両手をだらんと脱力させられないとできない。
ここでつまずく子たちが多い。
以前よりも大分触れるようになった。

だるま回りにつなげるには…
この振り子からつばめの姿勢に戻させる。

 ・あふり?

つばめの姿勢から両足で振り子して,後方へジャンプ。
これは今までも取り組んできた。
今日は,もう一つ。
大きく振り子をつけたところから,ブレーキをかけてつばめに戻る動きも取り入れた。
開脚前転でいうところの,マットに足を着く直前に腹筋に力を入れてびたっと止めるような感じだろうか。
急ブレーキが入ることで,後方支持回転につながる支点がはっきりとする。
次の技につながることを確信した。
ただ,子どもたちとしてはそのまま後方へジャンプする方が楽しいようだ。
止めるのは,少々怖い。

 ・こうもり振り

ここでも頭の位置を動かさせる。
そのために目線。
振れるようになった子には,「こうもり振り下り」を伝授していきたい。

 ・足抜き回り

これも頭の位置を変えることで,回転しやすくなる。
頭を下げることで自然と足が上がってくる。
全ての運動はつながっている…

 ・足かけ上がり

「手首の返し」ができている子は…
一人もいない。
まだまだ力技。
また,躰を振れているかといえば…
これまた厳しい。
鉄棒を握る手に力が入っているんだろうな。
ぶら下がった状態で,どう抜きを教えるか。
高鉄棒にぶら下がって,躰を振らせることから始めてはどうか。

運動のポイントが分かると,教えやすくもなるし子どもの動きも変わる。
一方で,子どもがまだまだであることもよく分かってしまう…。

▼ 持久走の練習

2周。
タイム順に4組つくる。
10秒ごとに出発。

うーん,効果のほどは微妙。

▼ なわとび

前跳びができない組。
縄を跳び越えることできるようになってきた。
手と足が繋がってきたということだ。

次の段階へいく。
片手回し。
前も後ろも両方取り組ませる。
あわせてジャンプもさせる。
ひっかかることがない。
連続で跳び続けられる。
やる氣になっているのがいい。
ちょっと前は,体育座りのままでやらなかったRさんが!
発達や成長は遅いが…
積み上げたことは確実に物にしている。

前跳びが跳べる組。
高速前跳び。
高速後ろ跳び。
足が疲れてきたのを見計らって,高速片手回し。
休む暇なし(笑)

あや跳びと交差跳びを伝授。
まずは片手回しから始めさせる。
『交差跳びを制するものは,なわとびを制す』
私の方でハヤブサを見せる。
最後は,誰が永く跳んでいられるか選手権。
実況中継を挟み込みながら。

戻ってからの着替えが前よりはよい。

□Ⅳ 算数科

▼ 計算プリント「ドラゴン」

10題ずつの後は,連続。
たし算とひき算共に。

▼ 10が10こで??

これが分からない子もいる。
百玉そろばんで確認。
さらに10円玉も描かせて数えさせる。

▼ 104個を数える

先に答えを言ってしまう。
10のまとまりずつ囲むのが目的なので。
囲み方もあらかじめ教えておく。

▼ 100の合成分解

  100
 10  ?

  100
 20  ?

というふうに,変化をつけながら出題。
10円玉や百玉そろばんにも戻りながら。
全部で8題。

▼ 大きさを比べる

 77 75

『どちらが大きいか?』

この手の問題を4問。
今日は,ひねりを入れずに素直に出題(笑)

▼ 歌

挑戦は続く。
『小さな世界』
一人ひとり。
昨日習ったこと,考えていた次の一手を繰り出す。
…まだ咄嗟に出ない。

動画を見直して氣がついたこと。
まずは,私が力んでいる(笑)
モデリングをする相手がこれじゃあ(笑)
帰宅後は,一人ひとりの記録。
それから自分の歌の練習。

□ 給食

ワゴンが到着してからの時間を測る。
ストローがなくなったり,配り過ぎたり…
7分以上もかかってしまった。
「遅い」
「こんなにかかるなんて」
子どもたちの中に,時間感覚がつくられた。

▼ 連絡帳

□ 昼休み

「先生,雪が降っています!」
ぱらぱらと空に舞い散る粉砂糖。
また出て来た(笑)
愛でる余裕はなし。

自学ノートへのコメント。
まだ1カ月半ほどだが…
4冊目に突入した子も現れた。

□ 掃除
□ 帰りの会

道具箱とロッカーの整理整頓。
私のチェックを潜り抜けた子からさようなら。
ただ,途中から次の時間に…

□Ⅴ 図画工作科(4-1)

ひたすら彫り進める。
一人ひとりに向けてのアドバイス。
45分間,休む間なし。

金曜日,いよいよ印刷。

□Ⅵ 委員会活動「放送」

リクエスト曲のアンケート集計。
皆で手分けして行っていく。
実に楽しそうである(笑)

あれこれとやり取りしながら。
この間に,掃除とちょっと漢字練習帳の丸付け。

□ 放課後

▼ 事務処理

明日から7日間,リクエスト曲を流す。
チラシづくり。
デザインをこだわり抜く。
ただ…
プリンターの調子がダメ。
私が思い描いた色が出ない…
残念。

その他事務処理。


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