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古い街並みを粉砕して、人々の街への思い出を消す。
それがどれだけかけがえのない資産であることか。
このような再開発で一つ大きなビルを建てる。
どうせ工夫もアイデアもそこにはないんだろう。
つまらない。
もうそういった時代じゃないんだろうに。
街づくりの考え方が遅れている。
誰のための街づくりか。
今の浦和は、俺が生まれた浦和じゃない。
伊勢丹、コルソ、パルコ、ワシントンホテルが建って、小さい頃通った洋食屋さん、ケーキ屋さん、ソフトクリームを食べた喫茶店、蕎麦屋、初めてカツカレーを食べた肉屋さん、映画館、図書館、レコード屋さん、よくロックを聴きに行った市民会館、そしてあの埼玉会館も消えてしまう。銭湯、古本屋、本屋、屋上に遊び場があったデパートというには小さな買い物ビル。
よく通った老舗の鰻屋さんも当時の趣を留めない。
思い出を全部消されてしまった。
路面店はなくなり、でかい建物だけがぽつんと残る。
街が消えてる。
皆が地元で享受できうるような魅力は街から全て消えた。
そしてこの上、市役所や県庁さえも消えてしまうのか。
市役所に替わるとされる平凡な文化施設などいらない。
このような暮らしに密着した生活文化の欠損は、リモートの時代には致命傷になる。

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