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会社には経営計画というものがある。
そこでは中長期的なビジョンや、売上高や営業利益の目標が掲げられる。
この経営計画の担当っていうのは、社内では大分煙たがれる。
結果を出せといつも各セクションのお尻をたたいているイメージだ。
まだまだ上半期の予算は消化されてないよ。
利益が足りないよって。
だから、いつも言われる。
お前らは仕事全然してないじゃないか。
自分じゃ何も稼いでないじゃないか。
新しい取組が必要なら、お前らが自分でやれよ。
自分で事業は持っていないけれど、全体最適を見据えて、計画を進捗管理して、目的やビジョンが実現するように、
各組織のお尻をたたき、事業の改善や新規事業の推進を図っていく。
それには多くの情報の把握や分析が求められる。
それが経営計画担当の仕事。
新たに必要な仕事を経営計画担当は自分でやるわけじゃない。
いや、やってはいけない。
それじゃ、組織が育たない。考えない。
イノベーションの実現を目指す場合などは、実現まで多くの時間を要する場合もあるが、じっくりと地道に各組織と話をしていく。
各組織は事業を推進しているから、主に活動指標を追っていく。
経営計画担当はビジョンやあるべき姿に則って、各事業の在り方を高みから俯瞰していくから、常に成果指標を追っていく。
で、その成果がおぼろげに見えてくればまだ良い方。
時間はかかる。
なかなか成果は見えにくい。
でも、各所管の出す成果、新規事業や事業の改善、新たなイノベーションの影にはいつも計画担当の存在がある。
そのような過程を経てできあがってくる事業やシステム、成果は本物だ。
上辺や見た目で一時をごまかすわけでもない。
効果的で合理的でよく整合性が取れている。
このような経営計画担当の意義をどう考えるのか。
そんな経営計画担当をどう役員連中がサポートできるのか。
原則を貫いて、高みから事業全体を俯瞰することに力を注ぎ続けられるかどうか。
そういうことだ。
会社が長期的な存在感を持って、品性を醸し出しながら、本物として継続していけるかどうかは、全てそこにかかっている。
松井がかつて在籍した会社はもはや存在しない。
大塚家具の中期経営計画のニュースがネットを賑わせているが、
昔、松井が在籍した会社のこともふと振り返りながら、こんな感慨がこみあがってきた……。
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