『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか。』
(森 博嗣)・・・メモ

“抽象”に関する記述について抜粋・・・

○世間一般の多くの人たちの考え方は、極めて主観的であり、大多数は具体的だ。

○それを自分で意識しているならば問題はないが、無意識にそれがスタンダードだと思っているから、ときとして狭いものの見方になりがちだ。

○客観的に考えるというのは、簡単にいえば、自分の立場ではなく、もっと高い視点から物事を捉えることだ。身近な表現でいえば、相手の身になってというような思考も含まれるだろう。

○抽象的に考えるというのは、簡単にいえば、ものごとの本質を掴むことで、見かけのものに惑わされることなく、大事なことはどこにあるのかを探すような思
考になる。

○客観的な考え方と抽象的な考え方は、かなり似ている。

○抽象的にものを見ることのメリットは客観視にある。別の言葉で言えば公平性である。

○抽象化したものは広く応用がきく。

○抽象的思考というのは、最初から限定し、決めてかかるものではなく、ぼんやりとした広い視野を持って、使えそうなもの、問題を解決しそうなものを見つけることにほかならない。メリットとしては、選択肢が自由になり、より適切な解決が得られる可能性があること。

○抽象的であれば、柔軟で冷静になれる。

○大事なことは、もともとの思考が抽象的であれば、結果を具体的に限定しないという有利さがあるという点だ。つまり、楽しいものというのは、具体的にこれと決まったものではないから、それを実現していくプロセスで、予想外のものに出会うことだってある。そのとき、柔軟に進路を変更することも簡単だ。やり方を臨機応変に選びつつ、その時々で利潤(利益)が高いと予想されるものに向かうことだって難しくない。

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